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オーク戦士っ! 10番勝負っ!!  作者: 大石次郎


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2/10

VSアームストロンググリーンスライム

今日の朝食は、水筒の残りのハーブ水、サラダ2人前、チーズオムレツ3人前、缶入り豆スープ2人前、クランベリージャムトースト4枚、それから昨日の夜に酔ったノリで朝「食べるから」と言って買った大カップ入りのメロンゼリー。

オーク族でメインジョブ戦士の俺、オサム・ボンバ・イエは朝からガッツリ食べるっ! しかし、


「俺、なんで朝ゼリー食べようって思ったんだっけな??」


深酒した覚えもないが、よく思い出せなかった。ま、いっか。


「ごちそうさまでした」


速攻食べ終わり、火の始末をして、ポットの湯でコーヒーを淹れ、飲みながら今週号の冒険者ギルドの会報に目を通す。

ほほう、ジャック社の携帯インスタント麺の新作が出ているなっ。何?『カオス味』なんだ?? 4種類もあるっ? これはコンプリートしないといけねぇなっ!


「さて」


コーヒーを飲み終わり、食器や調理器具を洗い終わり、俺は外出用の『ワイルドセット』に着替え、出掛けた。


「オサムっ! お前の今日の運勢は・・」


アパートの階段を降りる途端、近くに植えられた楠木の上から話し掛けられてギョッとした。

枝に止まった、アヒルだかムクドリだかぬいぐるみだかよくわからない姿のヤツが、赤と青のオッドアイで見下ろしてくる。

ジョギングに出た時は居なかったから油断したぜっ。


「ラックバードっ!」


「んー・・『モクモク』だぁっ! ケケッ!! オサム、お前の、今日、モクモクっ! ケケケッ」


「はぁ? モクモクってなんだよっ」


わけがんからん。なんか煙いのか?


「ケケッ! モクモクだぞぉーっ?!」


「ああ、モクモクなっ! せいぜい気を付けるぜっ」


よくわからなくてなんかしらモクモクが来るのは確定だ。コイツの占いは『ほぼ外れない』。


「ケケケッ!!」


俺は嗤うラックバードにうんざりしながら、どん亀亭に向かった。



「おはよう、相変わらず早いね。オサム」


どん亀亭に行くと今日の早番は店主の娘のマカウだった。ドワーフクォーターで褐色の肌をしている。やや小柄で骨太な体型だ。


「おうっ、マカウ! おはようさん。コレ、昨日のゼリーのカップ」


俺は洗った大カップを返し、メロンゼリーに関して少量でもメロン果汁が入っているのは誠実。林檎果汁とレモンの使い方もスマートだ。等と評した後、店のコルクボードに向かった。


「モクモクはわからないが、『リスク』と考えた方が固いだろな。今回、ソロは辞めとくか。多いのも面倒だから、2人くらいでできそうなのは・・お?」


俺は1つの依頼書(シナリオ)を目に止めた。


『ムル水路・アームストロンググリーンスライム×3討伐』


「これだっ!」


理由はさっきまで『メロンゼリー』の話をしていたからっ。ちょうど2人で受注するのに程好い内容であったし。

俺はシナリオを取って、マカウに受注を伝え、資料をもらった。

場所はムル水路脇の天然洞窟。発注者は水道公社だったから資料が充実していて、今回も情報屋を使わなくて済みそうだ。

ベルシティの冒険者ギルドで前金も受け取れる。面倒なダンジョン探索系で前金がないと受注され難いからな。よし、悪くないっ!


「あとは、相方だっ」


俺と組んでのスライム退治向きで、『モクモク』とかいう謎リスクが発生した場合の対応力っ! それから単純に午前9時前の朝っぱらから店にいるヤツ・・


「うーん」


レベル6の戦士の俺と組めるヤツ。・・夜通し飲んで潰れてるヤツは論外。バランス、スライム、モクモク・・・まぁ、アイツかぁ。

俺は端の方の席で、文庫本を読みながらパンケーキセットを気長に食べている猫背のハーフエルフの男に話し掛けた。


「『サンラー』っ、一狩り行かねーか?」


「断る。君は雑だから組まない」


秒で断られたっ!



午前11時過ぎ、準備に少し手間取ったが、俺達はベルシティを馬で出てムル水路に向かっていた。


「馬で旅するのは気持ちがいいね」


草原の向こうの鹿のような『インパラモドキ』の群れを見ながら呑気なことを言う、サンラー・マジ・マジカ。

街では書生のような格好をしていたが、今は『麻の法衣(ローブ)』『なめし革の鎧』『日除け帽子』『盾の短杖(ワンド)』『銀のナイフ』を装備していた。

メインジョブは『魔術師』、レベルは6だ。


「1回断ったワリには乗り気だな!」


「思ったより近場で、率も悪くないし、簡単そうだったから。それに実は今月収入少なくて・・」


「お前はあんま仕事受けねーからなぁっ」


「エルフの血が入ってるから、時間感覚が違うんだよ。1週間は10日欲しいんだ」


「貴族みたいなこと言ってら!」


付き合ってられないから、俺はとっとと馬を進めた。

約1時間半後、俺達はムル水路の上から件の天然洞窟の入り口が見える所まで来ていた。

馬はすぐ近くの郷の宿屋に馬借の登録を伝えて預けてある。

ムル水路はここらの主な水源だ。洪水対策も兼ねて念入りに整備されていて、ちょこちょこ魔除けの石柱もおっ立てられている。

今いるのはちょうど低い谷になっていて、水路の脇の岩場の向こうに洞窟の入り口が見える。増水すれば一発で水に浸かる位置だからそもそも呼吸しないか、飛べるか、水棲、ないしそれに近い性質の種族以外は棲めたもんじゃない。


「一応、水道公社に上流の水門を1つ閉じてもらったしよ。天候が荒れて、途中で水没する、ってこたぁ無いだろ」


水路の水量はかなり減っていた。


「ちょっと休憩しない? さっき昼食も慌ただしかったし、移動が多くて、疲れたよ」


出た! サンラー特有の『すぐ休憩させろムーヴ』っ!! コレ、一回始まると頑固なんだよっ。


「はぁ、まぁそろそろ言い出すとは思ってたぜ。そこの石柱のとこな。そう長くは取らねーぞ?」


水門は午後7時までしか閉まってないし、それより遅れると俺らは『救助対象者』になっちまう!

俺達は崖の上まである魔除けの石柱の近くで、軽く虫除け剤を使い、サンラーは薬草を少し齧ってから30分程度、ゴロっと草の上に横になって昼寝した。

微妙にピクニック感出ちまうぜっ。



ロープを使って谷を降り、細くなった水路の先に見えた沢蟹型モンスター『リバーシザー』を警戒しつつ、洞窟に入った。


「光よ!」


サンラーに『星明(ほしあ)かり』 の魔法を使ってもらい頭上に光量を抑えた光の玉を出現させる。

因みにサンラーは別に光属性ではなく万能タイプ。色々な系統の魔法を使えるが得意系統は無く、魔力の総量もレベル6としてはごく平均的。いわゆる『器用貧乏タイプ』だ。


「公社がスライムの繁殖リスクを危惧しての依頼だ。余計な寄り道はしないぜ?」


「勿論だよ。既に僕は帰りたいから」


「いやっ、今来たところっ!」


ツッコミつつ、俺は『山刀(ハチェット)』と『ウッドシールド』を構えた。今回のクエスト(仕事のこと)用に俺が揃えた武具はこの2つと、組み立て式のロングスピア。

ウッドシールドは安いし、どうせ使い捨てだからレンタルせずに買った。

持ち道具はポーション1つ、薬草3つ、カラシ玉3つとカンシャク玉5個。玉系はちょっと多いくらいだが、ラックバードの占いのリスクも考慮した。

あとはグリーンスライム系特有の『毒』攻撃対策に毒消し2つとゴーグル付きガスマスクもバッチリ用意! これはサンラーもだ。

対毒アクセサリーも欲しかったが、予算オーバーで断念した。


天然の洞窟といっても、ムル水路脇にある物なので内部構造は水道公社に把握されてている。渡された資料は完璧だ。今回のターゲットも定期探査で発見された。

俺達は正確なマップと資料を頼りに洞窟を難なく進んでゆく。クエストと関係無いモンスターは全スルーっ。

途中、どうしても避け難い位置に蝙蝠型モンスターの『パープルバット』の群れがいるポイントがあって、そこはサンラーの音波魔法『壊鐘(かいしょう)』でパニック状態にしてから、俺がウッドシールドを構えて突進してハチェットで蹴散らしてやった。

ターゲットがいるのは地下3階の西側。俺達は地下2階の西側にある『ブルーストーン』のルートに差し掛かった。


「綺麗だね」


「駆け出しと盗掘屋がやたら来るから、事故率は高めだぜっ!」


このルートの奥に水属性の霊石ブルーストーンの鉱脈がある。この深部でもないこの辺りでも周囲の石にいくらかブルーストーンが含有して星明かりの光にうっすら青く反射していた。

ただ深部でも大量に取れるワケでもなく、ブルーストーン自体そこまで高価な素材じゃない。それでも余裕の無いヤツらの金策場所になっていた。


「ま、今回は関係無い。ここはアンデッドも出るし、とっとと抜けちまおうぜっ」


「どん亀に捜索のシナリオもいくつか貼ってあったけどね」


「始末が悪い。知らんっ!」


大体気まずいことになるからなっ。俺達は無駄無く、最短最短と通路を選んで進んでいったが、・・うっかり見付けちまった。


「あー、いらっしゃったね。『まだ』動いてはいらっしゃらないけど」


「ほっといて場所だけギルドに知らせりゃいいんじゃねーか?」


通路の先にショボい装備の冒険者が岩壁にもたれて倒れていやがる。周囲に霊木の灰で紋様を描いてもいる。そして、虫がワイワイと集っているっ!


「よくない気配は出してる、浄めてあげよう」


「・・ま、それくらいはな」


俺達はショボい装備の冒険者の遺体の側に行って虫除け剤で虫を払い、仮拠点作ったりするのに使う霊木の灰を振り掛けてやった。


「根性で水に浸かり難いとこまで移動して、最後の気力で救助を待って魔除けの陣を張った、ってとこか。ガッツはあるが、計画が無謀だったな!」


「事情はあったんだろね・・主よ、流離(さすら)い人に一時の休息を」


サンラーは司祭じゃないが、俺よりかは得意なので鎮魂の祝福を始めた。撒いた霊木の灰が輝き、遺体から負の気配が晴れた。元々張っていた魔除けも補強される。十分だろう。


「じゃ、登録証と、『手間賃』を・・」


俺は冒険者ギルドの登録証と財布を拝借した。


「レベル2の『剣士』か! ここでソロはキツいな。金は・・おっ、結構持ってんぞコイツっ! サンラー、儲かったなっ」


「ダメだよオサム。与えた以上に奪ってしまうのは泥棒だよ?」


サンラーは至って真顔で言った。

俺と『戦闘』になっても引きそうにないな。こういうとこだよ、お前がパーティー組める相手が少ない理由はさ。


「固いなぁっ、オイっ! わーったよっ」


俺は手間賃は最低限度に止めた。登録証をギルドに持っていって報告するだけで、そこそこ金になりそうだしなっ!



俺達は地下3階に降りた。水門を1つ閉めても、ここまで降りるとフィールドに『水』が多くなる。ちょっと寒いしっ。


「魔力回復の持ち道具、どれくらいある?」


「魔石の欠片2つにエーテル1本。連続使用は避けたいけど・・」


「これだけ水っぽいと、移動に手間取って戦闘を避け難い。移動補助系の魔法をばーんっ、と使っちまわねぇか?」


「まぁ、結局その方が負担軽くなりそうだね」


俺達は魔法でショートカットを図ることにした。軽く話しあった結果、


「時よっ!」


加速魔法『右廻(うかい)』を掛けて、一気に目当てのポイントまで走破することにした。

加速してるから、苔や泥で滑る所や、『激突』しちまう水飛沫も要注意だ。俺達は高速で走りながらも所々は慎重に進み、見掛けたモンスターは全てやり過ごした。

あっという間に、ターゲットのいるエリア前まできた。隔離する為に魔除けの結界の小さな石柱が置かれている。


「着きましたね。はぁはぁ・・ちょっと」


「休憩なっ! いいぜっ」


俺達は結界近くの適当な乾いた場所に腰掛け、水筒のハーブ水を飲んだ。俺は棒状糧食も齧り、サンラーは魔石の欠片を1つ使って魔力を回復した。


「隔離エリアに入ったらグルっと回って高所を取るからなっ」


「了解了解。僕は近接避けられるならなんでもいいよ」


休憩後、俺達はゴーグル付きガスマスクをして隔離エリアに入り、ターゲットのいるフロアを見下ろせる高所へ、かなり回り込んで移動する。

進化したスライムを嫌ったのかここが隔離されてるからか? 幸い他のモンスターはあまり見掛けない。

星明かりの光量を減らしたが、フロアは『明かり苔』とブルーストーンを含有する岩の露出でそこそこ明るく、視界はわりといい。


「居やがるぜっ」


フロアには水辺と岩場があったが、アームストロンググリーンスライム3体は岩場の比較的乾いた場所にいた。苔でも喰ってるのか?

大型化したグリーンスライムの頭部? からゼリー質の大きな『剛腕』を2本生やしたモンスターだ。

スライムは大したモンスターじゃないが、進化や繁殖速度が速く、一度活性化すると手に負えない状態になることがある。水道公社も相談を受けた冒険者ギルドも、この3体の唐突な発生をその予兆と見ていた。


「空気の確保に問題は無さそうだけど、火炎系魔法は1回限りにしておくよ。あと、岩場も湿ってるから電撃系は控える」


「おうっ。ま、手筈通りで行こうぜ?」


「水辺は予測がつかないから離れた方がいいよ?」


「そのつもりだっ」


水の奥の気配を探ったが、特に異変はなかった。だが資料を見る限り、水辺自体が別のフロアにかなり大きな穴で繋がっている。注意は必要だった。

俺は組み立て式ロングスピアを組み上げ、ウッドシールドは捨て、カラシ玉を2つ手に取った。


「じゃ、やってくれ」


「風よっ!」


サンラーは『風刃(ふうじん)』の魔法で無防備な1体の核を切り裂き、倒したっ。

続けて俺はスイッチを入れたカラシ玉を2つ残りのスライム達に投げ付けた。パシュッ! 弾けるカラシ玉っ。

辛味成分のガスが噴出して2体を怯ませるっ!


「イヤッホーっ!」


俺は左手にロングスピア、右手にハチェットを持って高所から飛び降りたっ。サンラーは迷彩魔法を自分に使った上で別の高所に移動を始めたはずだ。


「生きてるだけでっ、殺しに来てごめんなっ!!」


怯みが解けると1体はサンラーの位置を探りだし、もう1体は俺に突進を始めたっ。予想通りだなっ!


「うらぁっ!!!」


俺はミンチブロウの技を発動させて、ハチェットを突進してきアームストロンググリーンスライムにフルパワーで投げ付けたっ!

スバァッ!! ハチェットはアームストロンググリーンスライムの両腕を切断したが、本体は浅く切ったのみで弾かれたっ。

両腕も一瞬で再生したが、代わりに身体全体が二回りは小さくなったっ。よし! これで槍が通るぜっ。俺も突進した!

アームストロンググリーンスライムは『ポイズンブレス』を吐いたてきたっ。俺はさすがに直撃は避けたが、マスクもゴーグルもしてるっ。ノーダメだ、この野郎っ!


ブルブルブルブルッッ!!!!


アームストロンググリーンスライムは身体を震わせて岩をも砕く2本の剛腕で殴り掛かってくるっ!!

大振りだが、当て勘はよく、何しろ腕が伸びるし関節もへったくれもないっ! 俺はそれなりに苦労して躱しつつ間合いを詰め、タイミングを待つ。と、


ドォーーーンッッッ!!!!


サンラーが、位置を大雑把に特定されて『毒液弾』を撃たれつつ、放った火炎魔法でアームストロンググリーンスライムをガードした両腕ごと全身を焼き払ったっ!


「っ?!」


苦手な火炎の発生に目の前の最後のアームストロンググリーンスライムが気を取られた隙を俺は逃さないっ!


「フゥッ!!!」


マスクの中で小さく息を吐いて素早く踏み込み、俺はロングスピアを突き込んでスライムの核を打ち抜き、倒したっ。


「うっし。サンラーっ! そっち大丈夫かっ?!」


「迷彩でなんとかっ」


俺は、見張り役はサンラーに任せ、投げたレンタル品のハチェットと、証拠品として特殊素材『アームストロンググリーンスライム・ガム』を手早く拾って回った。

あとはサンラーのいる高所の辺りに登れないではない、岩場の高くなっている所に向かおうとしたが、


「オサムっ! 速くっ、水辺っ!!」


鋭く言われ、異様な気配を感じ振り返ると、


ザッパァアアーーーーーンッッッ!!!!


背後の水辺からグリーンスライムの大群が噴き出したっ!!!!


「どぉおおおおっっっ??!!!」


俺は咄嗟に残り1つのカラシ玉のスイッチを入れて津波のようなスライムの大群に投げ付け、多少は怯ませて岩場を登りだしたっ!


「霧よっ!!」


サンラーは『天舟(あまふね)』の魔法で雲を造り出して俺を抱え上げ、自分も雲に飛び乗り、脱出に掛かったっ! すぐに魔石の欠片を使うサンラーっ。ここかっ! ここでモクモクっ!!!


「助かったっ!」


「まだだよっ。後ろっ!」


グリーンスライムの奔流は後ろの通路から迫っているっ!!


「こんにゃろっ!!」


俺はありったけのカンシャク玉のスイッチを入れ、投げ付けたっ。炸裂するカンシャク玉っ!! だいぶ距離を稼げたっ。


「もう一段、負荷の大きい魔法を使う気力が無いからっ、このまま隔離結界を出てからも2階までは雲で行くよっ!」


「任せたっ。ありゃ、水辺の先になんか『餌』があるな。大型のモンスターの死骸とかよっ。そこそこの規模の討伐クエストになるぞこりゃ・・」


「今月もう僕は働かないよっ? 持ち家があるから、燃費がいいんだっ、僕はっ!」


「ああ、あのボロ屋か」


「ボロ屋じゃなくて『我が家』っ!!」


「へいへい。俺も当分スライムはコリゴリだ。今朝もメロンゼリー食べたしな」


「?? え? ひょっとして、この依頼受けたのソレが理由っ?」


「ん? そんなもんだろ?」


「やっぱり君は思考が雑だよっ! もう組まないっっ」


とにかく、俺達は雲に乗って隔離エリアを抜け、地下3階からも脱出した。



うむっ! 大群スライムからはとんずらしたが『VSアームストロンググリーンスライム』、俺達の、勝ちだぁーっ!!!

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