ランクの説明
俺は、転移でギルドに戻り、〈Eランク依頼 ゴブリン討伐〉の成功の報告をするため、ギルドの受付に行った。
「はい、〈Eランク依頼 ゴブリン討伐〉の完了ですね。こちらは報酬の100ギルです。今日は昨日よりも早く依頼が終わったんですね」
「ありがとうございます。はい、早く終わりました。あと魔石を売りたいんですけど」
「はい、分かりました。魔力濃度を調べますね」
俺は、受付に魔石を三個置いた。
魔石というのは、魔物の心臓にある、魔力が固まった石のことだ。魔力量が多い魔物ほど魔力濃度が多くなり、高く売れる。
そして、同じ種族の魔物でも魔力量には個体差があるので、いくらで売れるかは、魔力濃度を調べてもらわなければ、分からないのだ。
俺が、今まで魔石を売らなかったのは、背中から心臓を突き刺して、殺していたため、魔石を壊してしまっていたのだ。
今日のゴブリンも一体目は心臓を突き刺して殺し二体目は圧縮して殺したから、二体とも魔石が壊れてしまった。
三体目からは【空間切断】でゴブリンの首を切ったため、魔石は無事だった。
「魔石は三個で35デルです」
「はい、ありがとうございます」
俺は、お金を受け取った後、依頼ボードに向かった。
依頼をたくさん受け、ランクを上げていきたいのだ。
冒険者ランクは、ランクが低いFランクとEランクのうちは依頼をたくさん成功させればランクを上げることが出来る。
だから、Dランクまでは、ただ依頼を成功させるだけで、上がることが出来る。
だがCランクからは、試験としてその上がるランクの人と戦わなければならない。
だからCランクに上がるためにはCランクの人と戦い、そのランクでやっていけるのかを確認しなければいけないのだ。
パーティーランクも同じで、FランクとEランクまでは、依頼を成功させるだけで、上がることが出来る。
だがパーティーランクもCランクに上がるためにはCランクのパーティーと戦わなければならない。
パーティーランクは、パーティー専用の依頼を受けるために必要なもので、やはりこちらも自分のパーティーランクの一つ上までのランクの依頼を受けることが出来る。
だが、俺がパーティー夜明けにいた頃は、Bランクの依頼しか受けたことがなかった。
やはり同じランクの中にも強いパーティーもあれば弱いパーティーもある。
強いパーティーは、上のランクのパーティーに近く、弱いパーティーは下のランクのパーティーに近い。
だから強いパーティーは上のランクの依頼を成功できたりする。
パーティー夜明けは別に弱いパーティーという訳ではなかったが、強いパーティーという訳でもなかった。
だから、Aランク依頼は避けていた。
まぁ、例外もあり、他の方法でランクを上げる人もいるが。
さぁ、ランクを上げるために、依頼を受けなきゃな。
何かいい依頼がないかな?
「た、大変です!! 隣町ヨーラの近くの森に、ゴブリンエンペラーが発見されました!!」
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