ぐっすり宿
俺は、ゴブリンを後四体倒しギルドに戻ることにした。
行きは歩きで来たから、帰りはスキルでいいか。
俺は、そう思い転移で帰ることにした。
「【転移】!」
一瞬で町に着いた。
やはり便利だな! このスキル! と俺は思いながらギルドに向かう。
ギルドに転移をすればもっとラクを出来るがそんなことをすれば、他の冒険者がびっくりしてしまうだろうと、考え俺は町の隅っこの誰もいなそうなところに転移している。
俺は歩き続け、ギルドに着いた。
ギルドの中に入り、受付に行き、依頼完了の報告をする。
「はい、〈Eランク依頼 ゴブリン討伐〉の完了報告ですね。それにしても早かったですね」
と受付の女の人が言う。
ギルドカードには討伐した魔物を記録するため、嘘の報告が出来ないのだ。
だからFランクの俺がEランクの依頼をこんなに早く終わったことに疑問を覚えていることだろう。
ギルドカードには冒険者を何年やっているのか、書いてあるので約四年間、俺がFランク冒険者だったことを、知っているから余計に。
「こちらは報酬の100デルです」
「はい」
と報酬をもらう。
その後、俺はギルドを出て宿を探すことにした。
本当ならもう一個くらい依頼を受けてもいいが、今日は疲れたので、もう休むことにする。
宿を探して数分ほどたった頃、良さそうな宿を見つけた。
宿の名前はぐっすり宿という名前だ。
なんか、ぐっすり寝られそうだ。
俺は、宿の扉をあけ、中に入ってみる。
「はい、いらっしゃい! ここはぐっすり宿! 一泊50デルで夜ご飯付きだよ!」
「一泊お願いします」
「はいよ!」
と俺は50デルを払い、鍵をもらった。
「はい! これ鍵! 部屋は2階の階段を登って右側の突き当たりね! 夜ご飯は時間になったら、呼ぶから!」
「分かりました、ありがとうございます」
と俺は言い、階段を登り部屋に向かった。
部屋に着いた俺は、着ていた防具を脱ぎ、汚いことは分かっているがそのままベッドに転がった。
今日は、本当にいろいろとあり疲れた。
パーティーを追放され、ゴブリンと戦い死にかけて、スキルを習得し、ゴブリンを倒し、この町に来た。
この町に来てからも依頼を受けてゴブリンを倒した。
行きに歩きで行くんじゃなかった。あの森は一度行ったことがあるから転移で行けたのに、歩きで行ったせいで余計に疲れた。
バカしたなぁ。と考えていると眠くなってきた。
食事の、時間までに起きられるかな? あのおばさんが呼んでくれるって言ってたから大丈夫かな? なんて思いながら俺は寝てしまった。
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