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チートスキル『時空間の王』

 俺は、何のスキルを習得したのか頭の中に思い浮かべる。

 この世界は、頭の中にスキルを思い浮かべると、確認出来るらしい。

 

《スキル》

 『時空間の王』

 時空間魔法を魔力なしで使えるようになる。

 時空間魔法の発動を一瞬で出来るようになる。

 時空間魔法の既存する魔法をすべて使えるようになる。

 


 

 という効果らしい。

 普通にチートだ。時空間属性の適性はこの世界では珍しく使える人はあまりいない魔法なのだ。

 しかも、時空間魔法は強いし、便利だが魔力消費がすごく多い。

 だから、時空間属性の適性がある人でもあまり使えないのだ。


 そんな魔法を魔力消費もなしに使えるようになり、しかも発動も一瞬なのだ。

 俺は思わず頬が緩んでしまった。

 それもそうだろう、この世界に来て十八年、やっとスキルが手に入り、そのスキルがチートなのだ。

 すごく嬉しい。


 俺は、このスキルを使い、ゴブリンを倒す!


「【転移】!」


 俺は、ゴブリンの後ろに転移をし、思いっきりナイフを背中に突き刺す。


 ブシュッ!!


「ギャァァァァァ!」


 とゴブリンは叫びながら死んでいった。

 俺は、この世界に来て初めて魔物を殺した。

 初めて、魔物に勝つことができた。


 嬉しくて、涙が出てくる。スキルがなくて、つらかった。

 スキルが、無いせいでパーティーを追放させられた。

 スキルが無いせいで死にかけた。

 だけどそんな時にチートスキルを手に入れることが出来た。


 嬉しかった、この先の人生に希望が持てた。


 それに、人生の目標も出来た。


 俺はまだ冒険者ランクがFの最低ランクの冒険者だ。

 だけど、このスキルで俺はSランク冒険者になってやる!!


 と俺は決意を固めたあとスキルを使って隣町まで転移することにした。

 転移魔法は一度、行ったことのある場所や自身の視界の範囲に転移することが出来るのだ。


「【転移】!!」


 俺は、久しぶりに隣町の【ヤンクール】に来た。


 【ヤンクール】に着いた俺は、まず冒険者ギルドに行くことにした。

 Sランクに上がるためにはどんどん依頼を受けていくしかない。

 依頼を受けて、たくさん完了していくと上のランク上がることが出来るのだ。

 受けられる依頼は、自分のランクとそのランクの一つ上までだ。

 だから、俺が受けられる依頼はFランクとEランクの依頼だけだ。

 上のランクに早く上がるには、やっぱりFランクを受けるよりEランクを受けたほうがいい。

 なので俺は、Eランクの依頼をどんどんやっていく。


 とそんなことを考えていると、ギルドに着いた。


 ガチャ!


 とギルドの扉を開け中に入る。

 ギルドの中は依頼などを受けるための受付や依頼がたくさん貼ってある依頼ボード、あと酒場がある。


 俺は、依頼ボードに行き、Eランクの依頼を探す。


 依頼を見つけ、剥がし受付へ持っていった。


「はい、〈Eランク依頼 ゴブリン討伐〉ですね。では、冒険者カードをお見せください」


「はい」


「Fランクですか……。お気をつけてくださいね」


「分かりました、ありがとうございます」


 俺は、依頼を受け、ゴブリンが出る森まで歩いて行くことにした。

 転移魔法は便利だがやはり体を動かさなきゃなと思って。


 ゴブリン討伐の依頼は、ゴブリンを五体倒せば報酬として100デルを貰える。


 100デルとはこちらのお金のことで銅貨一枚で1デル、大銅貨一枚で10デル、銀貨一枚で100デル、金貨一枚で1000デルだ。

 多分、1デルが100円位の価値だと思う。

 だから100デルとは10000円位のことだ。


 命がけで戦って10000円とは安いかもしれない。

 でも、ランクが上がると依頼の難易度は上がるが報酬も上がる。

 俺がいたパーティーはBランクだったため報酬がよかった。

 俺は、他のメンバーよりもすごく報酬が少なかったが。

 やはり、パーティーになると一つの依頼が終わるとみんなで報酬を分けるのだ。

 戦っていなかった俺は、少ないお金しか分けて貰えなかったのだ。


 とそんなことを考えながら歩いていると森に着いた。

 この森の名前は【ディオールの森】という。

 俺は、【ディオールの森】に入り、スキルを使いゴブリンを探すことにした。


「【空間把握】!!」 


 時空間魔法【空間把握】とは、自身の周りの空間を把握する魔法のことでどこになにがあるかなどを知ることが出来る。


「よしっ! いた!」


 俺は、ゴブリンのいる場所まで歩き出した。


 ゴブリンがいる場所に着き、ゴブリンを見る。

 すると、ゴブリンは俺に気づき、


「ギギャギャ!」


 と笑いながら、俺に向かって走ってきた。


「【転移】!」


 とゴブリンのことを避ける。

 ゴブリンは俺を見失い、キョロキョロと首を左右に振り、探している。


「【転移】!」


 俺は、そんなゴブリンの後ろに転移をし、背中をナイフで突き刺す。


「ギャァァァァ!!」


 とゴブリンは叫びながら死んだ。

 

 俺にとっては、あんなに強かったゴブリンがスキルを手に入れただけで簡単に二体も倒すことが出来た。 

 

 やはりスキルはすごいと思いながらゴブリンを探した。

 あと四体倒せば、依頼完了だ!


 

 

 


 

 

  

 読んでいただきありがとうございます。

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