表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/290

第11話 緊急事態のわんちゃん

 お詫び:主人公のステータスに氷魔法を記載するのを忘れていました。なのでステータスを修正しました。 2021/11/26 修正

 緊急事態が発生した。これは非常によろしくない事態だ。何が起こったか、それは・・・


 ・

 ・

 ・


 俺は今日も経験値を求めにダンジョンへ、ごぶ助はお肉を求めてダンジョンに、まぁいつも通りだな・・・!ダンジョンの入口へと向かっていく。

 俺の方は2回目の進化をしてから初めてのダンジョンだ。2回も進化して魔法まで覚えたので、今日はボスも倒せるんじゃないかと意気込んでいた。


「ごぶごぶ、おにくいっぱいとるごぶ」


「ばう、ばうばう、ばうわうわう」

(そうねー、でもボス倒して次の階層もいいんじゃなーい?もっとおいしいお肉あるかもよー?)


 ごぶ助の頭はお肉でいっぱいな模様。そんな風に二人の思いは微妙に違ったが、要するに敵を倒すことには違いなかったので、しれっとボスの方へ誘導していこう。ボスの部屋の進み方を思い出しながらダンジョンへと入る。

 ダンジョンへ入ると、ちらほらスライムとウサギが現れる。大体はごぶ助に任せて、ボスへの部屋に続く道の近くでは俺が敵と戦い、その際にボス部屋の方へ近づくようにして倒し、ちょっとづつ誘導していった。そしてそれを繰り返していると、見覚えのある大きな部屋にたどり着いた。


「ごぶ?ごぶごぶ!でかいやつごぶ!」


 ボスのヒュージスライムの元へとたどり着いたが、どうやってごぶ助をボススライムとの戦いに巻き込もうかとおもっていたら、どうも最初からやる気である。以前やられたことを思い出したのだろうか。そしてダンジョンで狩りを繰り返して強くなった、だから今度こそ倒してやるとでも思ったのだろうか?


「ごぶ!たおすごぶ!」


 そう言ってごぶ助は『ごぶ助カリバー』を構えた。あの木の棒、ずっとごぶ助が使っているのだが壊れる様子を見せない。本当に良い拾い物だった。

 前回戦った時はごぶ助は素手で戦い、俺の方はそれ以前に戦いに入れる強さじゃなかった。今回はごぶ助が『ごぶ助カリバー』、俺は身体能力が上がって魔法も使えるようになった。勝機は十分ある!

 ボススライムはこちらをまだ敵と認識していないのか、動きを見せないので先制攻撃をしかけてみた。


「ばう!ばうわう!」

(まずは俺からだ!氷魔法で氷つけ!)


 最初に俺が氷魔法を発動させた。ボススライムが凍るようにイメージしたので、ボススライムの周りを氷が覆い、氷の山みたいになった。

 ごぶ助がいきなり氷の山になったボススライムに驚きを見せた。しかし俺がやったんだ的なアピールをごぶ助にすると、ごぶ助は少し考えた後に一つ頷き、俺によくやったみたいな顔で返事をしてボススライムに攻撃をしかけた。


「ごぶ!ごぶごぶ!」

(キュイーン!)


 ごぶ助は凍り付いたボスに飛びかかり、『パワーアタック』のスキルを発動させて

 攻撃をしかける。

 俺はごぶ助の攻撃が終わった後、すぐにフォローできるようにボスに少し近づいて構える。

 そしてごぶ助の攻撃がボスに当たると・・・


(ガッシャーン!)


 大きな音と共に、氷の山となっていたボススライムが砕けちった。


「ごぶ?」


「ばう?」


 俺たちは一撃で砕け散ったボスを見て、あれ?みたいな顔で見合った。まさか最初の一撃で倒せると思わなかったからだ。

 いやいや、どうせまだ死んでないんだろう?ここから砕け散ったのが合体して無傷で蘇るみたいな展開なんだろう?

 そんな展開になるだろうと俺は思ったのだが、ボスの砕け散った体が溶けるように消えていき、俺は体が一瞬熱くなりレベルアップをした。経験値が入ったという事は倒せたという事、つまり予想に反して本当に倒せたみたいだった。

 俺もごぶ助もそれがわかると喜んではしゃぎまわった。ごぶ助は木の棒を振り回して踊っていた。俺も喜んでボス部屋の中を走り回っていたが、しばらく走りまわっていたら少し落ち着いてきた、そうするとボスのドロップアイテムを確認し忘れていたと思い出して、その確認をするためにボスを倒したあたりに向かっていった。

 ボスを倒したあたりを見ると何かが落ちていたので鑑定してみる。


『アイテム:魔晶石

 ・魔力がこもった魔晶石、魔石より多く魔力がこもっている。

 アイテム:レッドポーション×2

 ・傷をいやしてくれるポーション、効果は普通。

 アイテム:1層ボス討伐証×2

 ・ダンジョンの1階層ボスを討伐した証。』


 俺がアイテムの鑑定をしていると、踊っていたごぶ助が満足したのか近づいてきて、アイテムの回収をし始めた。魔晶石とポーションを拾い、討伐証と鑑定された物を拾おうと手を近づけると、その討伐証は光の球に変わって、それぞれ俺とごぶ助の体に飛び込んできた。

 何だ!?体に吸収されたのか!?大丈夫なのかこれ、鑑定したらわかるかな?



 名前:

 種族:魔シベリアン・ハスキー

 年齢:0

 レベル:3(2↑)

 str:42(4↑)

 vit:26(4↑)

 agi:54(7↑)

 dex:28(5↑)

 int:26(6↑)

 luk:27(5↑)

 スキル:雄たけび 咬みつき ひっかき 鑑定 氷魔法

 ユニークスキル:ワンチャン 

 称号:元最弱犬 転生者 ダンジョン1階層突破


『称号:ダンジョン1階層突破

 ・ダンジョン1層を攻略した証。一部権限が付与される。』


 そういえばレベルも上がっていたな。最初と比べると大分いい上がり方だ!そして変わっているのは称号に『ダンジョン1階層突破』が追加されてるな。一応鑑定をかけてみたが、一部権限?これは鑑定で調べられないか。今一つ説明が足りないなぁ。

 まあ別に悪いものではなさそうだから良しとしようか。そして俺についているってことはごぶ助にもついているのかな?



 名前:

 種族:ゴブリン

 年齢:3

 レベル:9(1↑)

 str:54(3↑)

 vit:42(2↑)

 agi:47(2↑)

 dex:40(1↑)

 int:12

 luk:41

 スキル:パワーアタック

 ユニークスキル: 

 称号:ダンジョン1階層突破



 ごぶ助にもついているな。やっぱりあの光の球はこの称号を付与する物だったか。呪いとかじゃなくてよかったぜ・・・。

 しかし俺に比べると、ごぶ助のステータスの上りが大分少ないな。これが称号『元最弱犬』の成長補正の差ってやつか。

 すまんな相棒、俺はお前を置いて最強になるぜ。だけど安心してくれ、俺たちはズッ友だヨッ!

 そんな風に考えてごぶ助に慈愛の目を向けたが、のほほんとした顔で見返された。まったくもって何も考えていなさそうだった。

 まぁそうだよな、ごぶ助の方からはステータスが見れないだろうし、仮にもしも見えて俺が超絶弱かったりしても、ごぶ助なら「だいじょうぶごぶ、これからつよくなるごぶ」とか言って励ましてくれるだろうな。本当にいいやつだもんごぶ助。


「ば・・ばう、ばうわう!」

(い・・・いこうぜ、こっちだごぶ助)


「ごぶ?ごぶごぶ」


 俺は照れ臭くなって、おそらく2階層へと続くとみられる道にごぶ助を連れて行く。

 ごぶ助は相変わらず深く考えずに俺について歩いてきた。そのまま進んで行くとやはり次の階層へ続くとみられる階段を見つけて降りて行った。



 そして2階層にたどりついた俺のある行動により緊急事態が起こったのだ。


お読みいただきありがとうございます。「面白い」「続きが読みたい」と思いましたら、下にある☆をつけていただきブックマークをよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ