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ニャンだふるワン  作者: 自由人書
81/521

ニャ~・・・81

「おじさん、おばさん、カステラ持って来たよ」


「食べないと、食べちゃうよ」


「あら、大変ね、メグちゃんに食べられる前にしまわないと」


お土産のカステラは部屋の中の家具の上に置かれた、メグちゃんの視線が釘付けだ。


「そうだな、カステラは俺が食う、みんなは肉を食え」


「いつもすみません、ご馳走になります」


通いなれたキャシーさんの家にカステラをお土産に持って来た、この後は串焼きを食べに行く予定だ。西側の屋台の美味しい串焼きが食べれる筈だったのに・・・・・・アカリちゃんがテーブルの椅子に座った、食べる気満々だ。


ミヤちゃん達は、カステラを渡したら直ぐに市場の露天に行くつもりだったのに、アカリちゃんがその気になってしまった。


「あれ~、みんな遊びに来たんだ。では、焼き肉を一杯食べてね」


「おう、沢山焼くんだぞ」


「そうだわ、タンも少し焼いてみたら、コリコリして美味しいのよ」


「分かった」


タンか美味しいのかな、食べた事ないなぁ・・・・・・あれ、何で僕を抱き上げるんだ。


「レイちゃん、焼いている時にふみふみしてね」


なるほど、台所に立つキャシーさんの足をふみふみすればいいんだな。






ふみふみ、ふみふみ。


「その調子よ」


ふみふみ、ふみふみ。


「沢山焼くから頑張ってね」


ふみふみ、ふみふみ。


「取りに来たよ、これは運ぶね」


ミヤちゃんが、お肉のお皿を取りに来た。僕を見て頷いて行ったけど・・・・・・どんな意味が? 食べたぶん働けかな、食べる前に働けかも。


「ありがとう」


ふみふみ、ふみふみ・・・・・動画を見たけど、猫のふみふみはいつまでしているんだろう。ふみふみしている動画の再生時間が少ないんだよな、編集されているのか、もともと飽き性だから少ない時間しかふみふみしていないのか、どちらなんだろう。


キャロット母さんはそんな仕草をしていなかったな・・・・・・いつも寝ている、どうぞお腹で寝ていいのよて、感じの姿勢で横になっているんだよな。


ふみふみ、ふみふみ、リズムよくふみふみ、ふみふみ、ふみふみ、ふみふみ。


「レイちゃん聞いて、今日は三軒の家の釜戸に火を付けて来たんだよ。喜ばれたよ、嬉しいな」


「ニャ~≪いい若者だな、高齢化が進むと地域で支援してあげないと駄目だね、老老だと大変みたいだから≫」


「レイちゃんも分かってくれるんだ、冬になったらもっと必要になるよ」


ふみふみしながら頷く、そうだな、冬は毎日火を起こすからな、安全の為にも・・・・・・ロイ先生にキャシーさんの魔法の安全について考えて貰おう、どんな事に注意したらいいか僕には分からないからな、ロイ先生なら使えなくても色々と知っているだろう、今度お願いしよう。・・・・・・魔法が使える様になってからの注意点の授業が必要だ、いつか役に立つ筈だ・・・・・・特にミヤちゃん達に。


「レイちゃん、沢山頷いていたね、楽しそうだね」


キャシーさんはこの地域のお助け親切お姉さんになる様だな、お年寄りの皆さんが喜ぶだろう。


「ニャ~≪応援しています、疲れたらふみふみしますよ≫」


「キャシーも食べな、後は私が焼くよ」


「は~い、お願いね」


片手に焼けたお肉お皿、もう片方の手に抱かれた僕が見たのは・・・・・・これから焼かれるだろう肉の塊だ。そんなに食えないよ・・・・・・ミヤちゃん達はこれからお菓子を買いに行くから。


「ニャ~≪美味しいニャン、タンを初めて食べたニャン、噛み応えあるニャン≫」


嬉しい事に濮用の冷めたお肉がお皿に載っていた。


沢山噛まないといけないタンも美味しいな。噛むのが楽しくなる感じだ、コリコリして噛み応えがある。


「ニャ~≪レイちゃん、お腹一杯になったよ。美味しい物が沢山有るんだね≫」


「ニャ~≪あるよ、まだまだ沢山、色々食べよう≫」


「ニャ~≪うん、楽しみ≫」


今日はシンシアさんの誕生日だ、ジェシカさんとナタリーさんはカステラと大人の味で買収されてシンシアさんの見張りをしてくれている、ミヤちゃん達はどうしても自分達がいる時に見たいのだシンシアさんが驚くのを、見た人全員が驚く筈だ。


キャシーさんの家の焼肉食い放題で余った肉を持たさたミヤちゃん達は、リロイ君とチェルシーちゃんの家に差し入れとしてあげた、勿論、おじさん達の了解は取ってある『リロイの所に行くのか、お肉が足りないな、俺も焼いて来るか』『チェルシーちゃんの家に行くのね、お菓子を持って来てくれるのよね、何のお肉にしようかしら、ロースが沢山有ったわ、それにしよう』と残った肉に新たに追加されてお届けした。


両家とも喜んで貰ってくれた、その後は前から決めてあったお店に向かった。





「ねえ、二人共、この家は何かしら?」


「そうだぞ、家の中に家を建ててどうするんだ」


「ごめんなさい、お父さん、レイちゃんが面白いからと言うから春からお金を貯めたんだよ、面白いよね」


「最高の出来よ、流石私が見つけた親方、二日で作るとは、カステラでも差し入れしようかしら」


「ママ、家の中に家だよ・・・・・・わぁ~積み木が置いてある」


ジャンは流石だ、もう面白さが分かったんだな。


僕も入って見たかったんだ、デパートに在るおもちゃ売り場のおもちゃの家に。楽しそうに遊ぶ小さい子供、中学生になった時に設置されたおもちゃの家には入り辛かった、中がどうなっているのか分からないから、取り敢えず遊べるように床にはマットを敷いて、積み木をテーブルで遊べるよに3台用意した。


「積み木をしていた所の柵を家にしたんだよ、おもちゃの家と人は呼んでいる」


「そうだよ、おもちゃの家は子供の遊び場・・・・・・楽しいんだよ。窓もあるから中も見えるし、お店の中も見えるんだよ」


「ニャ~≪窓から中に入れるよ、親切な家だよね≫」


妹は窓から室内の入った、楽しそうだな。


窓に何も付いていないのは、出入りが自由に出来る様にだ、子供達に大人達の常識は通じない。だから、窓から入りたくなるだろう、妹の様に。


「中を見るニャン、ジャンは楽しいニャン」


「そうか、シンシア、受付の横のベッドが要らないんだよ。この家に布団を入れとけば、お昼寝も遊ぶのもこの中で出来る」


「もしかしたら、便利なのね。お客さんの邪魔にもならないから、この方がいいのかしらね・・・・・・家の中に家、面白い事を考えたのね」


「お腹空いたね」


「パパ、お腹空いた」


「夕食にしよう、ほら」


「わぁ~い」


ジャンはハリーさんに抱かれてリビングに向かった、その後をみんながぞろぞろと付いて行く。


「ニャ~≪妹ちゃん、夕食だよ、みんなリビングに行ったぞ≫」


「ニャ~≪積み木が重ならないよ≫」


持ち上がっても上手く乗せる事は出来ないんだよな、手がプルプルして置きたい場所に置けないんだ。





「アカリ、モモちゃん、おはよう」


「ミヤ、おはよう」


「アカリちゃん、モモちゃん、おはよう」


「メグちゃん、おはよう」


「ニャ~≪アカリちゃん、モモ、おはよう≫」


「ニャ~≪みんなおはよう≫」


「モモちゃんはどんな感じかな?」


「いい子にしている、一緒に寝れて嬉しい、父さん達が羨ましそうにしているよ」


「美味しいパンがあるから幸せだ、モモちゃんは、うちには美味しいお菓子がお母さんの部屋にしかないんだよ、ジャンは食べ放題なのにずるいよね」


学校に行く僕達はアカリちゃんの家の前で集合した。


僕の妹の名前はモモ、7日前にアカリちゃんの家で飼われる事になった。




『ミヤちゃん、メグちゃん、いいの?』


『アカリ、仔猫ちゃんを気に入っていたでしょう、仔猫ちゃんもアカリが好きなのよ』


『そうだよ、それに・・・・・・そろそろ名前を考えてあげないと可哀そうだよ』


『いい名前ニャン、付けるニャン』


『え、私が付けていいの?』


『飼い主が付けないとね』


『ニャ~≪アカリちゃん、名前付けて~≫』


『アカリちゃんは、どんな名前を付けるのかな』


僕の名前を考えたメグちゃんは・・・・・・『猫ちゃん』『ニャ~』だった。


『モモちゃん、モモちゃんがいい、モモちゃん、よろしくね』


『ニャ~≪私の名前はモモちゃん、いい名前。可愛い』


『ニャ~≪妹ちゃん、名前はモモだよ、ちゃんは・・・・・・可愛い子を呼ぶときに付けるんだ、だから名前はモモ、モモを他の人が呼ぶ時はモモちゃんになるんだよ≫」


『ニャ~≪私はモモで、可愛いからモモちゃんか、嬉しいな≫」


『いい名前ね』


『可愛い名前だ、モモちゃんか』


『ミヤ、メグちゃん、ありがとう』




事前にサキさん達には話してあった『アカリには内緒だよ』『アカリちゃんに言ったら、一日カステラ3個だよ』と驚く顔が見たい二人は秘密にして貰った。


「ニャ~≪レイちゃん、ふかふかが毎日食べれるよ≫」


「ニャ~≪食べ過ぎるなよ、痩せるのは大変なんだから≫」


「ニャ~≪大丈夫だよ、アカリやんが沢山くれるから≫」


もう少し、言葉と猫の食生活について教えないととんでもない事になるな。


「レイ、モモちゃん、先に行くわよ」


「モモちゃん、迷子にならないでよ」


「大丈夫だよ、レイちゃんが街の中を案内したて言ってたよ」


三人は仲良く港の方向に歩いて行く、僕とモモも後を追うよに付いて行く。


「レイはね、アカリの家に行く事を決めてから色々と教えていたんだよ」


「そうか、モモがお辞儀したり頷いてくれるのはレイちゃんのお陰なのか、ありがとう、レイちゃん」


キリト村でキャロット母さんを見付けるのに苦労した僕は、モモが迷子にならない様にアカリちゃんの家の特徴・・・・・・そんなにないけど、煙突が3個有るとか、港のこの場所から一本道だとか、自分なりの目印を決める事を教えた。目印は人それぞれ違う、覚えやすいのを自分で考えるのがいい。


「ニャ~≪大事な妹ちゃんだからね、街の注意点は覚えないとね≫」


「ニャ~≪レイちゃん、建物の近くを歩かないと、馬車にひかれるよ≫」


「ニャ~≪そうだな、ありがとう、モモ≫」


どうやらモモはしっかり者になってきている様だ、僕よりも猫らしい行動が出来ている。


僕は人間の時に車と自転車を警戒して、道の真ん中を歩く習慣があったんだ。それが、猫になっても抜けていないんだな。





「ここだけの話、攻撃魔法の方が覚えるのが難しいんじゃないでしょうか?」


「俺も校庭を走っている時に感じていた、もしかしたら、ここにいる生徒は生活魔法を使える様になっているんじゃないかと」


「そうなんですか、私の授業は教室だけだから、魔法の練習風景を見た事がないんですよね、メイガン先生、どうなんですか?」


「今のところ、生活魔法を使える様になった学生は6人、この学校で生活魔法を同じ年に使える様になった人がいませんでした。そして、判明していないけど魔法を使える様になった学生は30人以上だと思われます」


そんなに・・・・・・30人以上も使える様になっているのか、その中に猫学生は入っていないんだな、ミヤちゃんとメグちゃんもだ。


約36人の魔法が使える生徒さんがいて、6人が生活魔法なのか・・・・・・ここの生徒さんは全員で何人なんだ、自由参加だから何人いるのか確認できない、まあ、全校生徒の数を知らなくてもいいな。


「嬉しい事ですが、どうなっているんでしょうか? レイちゃんのお陰で使える様になった人が多いと思いますが、攻撃魔法を使える様になった学生さんはいません、毎年、攻撃魔法を使える様になった生徒さんが1人いるかいないかぐらいでした。2年連続で使えるようになった生徒さんがいない時もありました。生活魔法は3年に1人か4年に1人でした」


「そうじゃな、この1年間で攻撃魔法を使える様になった学生はいない、生活魔法が使える者が6人・・・・・・もっと増えるじゃろう、この件は領主様にお伝えした方がいい・・・・・・で、誰か伝えに行ってくれ、足腰が悪くて山を登るのはしんどいんじゃ・・・・・・適任者がいたな、ロバート先生お願い出来るかな?」


有り余った体力を有する体育の先生なら適任だな、山を登るのは大変だな・・・・・・ライラ先生には無理だ、会話が丁寧で一番の適任者の様だけど、当日に着かないだろう。


「俺には無理です・・・・・・礼儀が分からない、マイヤ先生がいい、若くて綺麗で言葉遣いも大丈夫だ、適任です」


若くて綺麗でとローバーと先生が言った時のメイガン先生の視線が怖い、女性の中で一番年上のライラ先生は指名されなくて良かったと思っているだろう、笑顔で頷いていた。


「仕方ありませんね、行って来ますよ。何か問題があったらロイ先生の責任ですよ」


「分かった、わしの責任じゃ、報告をよろしく」


「ニャ~≪さようなら、頑張ってね≫」


「レイちゃんか、いたんじゃな。どうだ串焼きをご馳走しようかの?」


大きい机の周りで、魔法の事を話していた先生達、その足物で盗み聞きをしていた僕・・・・・・猫学生は情報取集が得意なのだ。バレても撫でられるだけなので何処にでも現れる。


バレてもいい事の方が多いのだ。そして今日はお昼をご馳走して貰える事になった。


「ニャ~≪行きます、串焼きだ、お昼を持って来なくて良かった≫」


僕が頷いてロイ先生に近ずくと、僕を抱き上げて職員室を出て行った。


「生徒が次々に魔法を覚えている、お礼じゃ」


お礼はもういいけど、串焼きなら何回でも奢って欲しいな。


「いいな、レイちゃんだけですか?」


「ライラ先生は、お菓子の方が良かろう、別行動じゃな」


「そうですね、美味しいお菓子を食べに行きます、さようなら」


「さよなら」


「ニャ~≪ライラ先生の決意はよく分かったけど、遅いですよ≫」


ライラ先生の口調から勢いを感じたが、ロイ先生よりも速く歩けない・・・・・・ライラ先生は歩くのも遅いんだよな。





「串焼きは美味しいだろ」


「ニャ~≪串焼きは美味しい、ごちそうさま≫」


「焼きたては最高じゃ」


「ニャ~≪焼きたては最悪だ、火傷しちゃう≫」


「そうじゃ、相談に乗ってみないか?」


「ニャ~≪ええ~、お礼だと言ったのに≫」


「うむ、驚いているな、どうじゃ、次の学校の日にでも例の部屋に集合じゃ、帰りには串焼きを奢ろう、お土産にあの魚を持たせよう。どうじゃ、了承でいいかのう?」


よく考えないと、串焼きが食べたい、お魚も食べたい、お金を使う猫になればこんなお願いを聞かなくてもいいかも、駄目だ、会話もお金を手に持つ事も出来ない。串焼きの為だ・・・・・・そうだ、モモも連れて行こう、喜ぶだろうな。


「ニャ~≪よろしくお願いします≫」


「決まりじゃ、ほれもっと食え、奢りじゃ」


「ニャ~≪もう食えません、体がこんなもんなので、お持ち帰りしたいよ≫」


冷めたお肉を沢山食べれた、美味しかった。僕の体の中に入る量はとても少ない、もう満腹だ。冷めても・・・・・・・時間が経っても塩漬けのお肉よりは美味しいだろうな。


「お待たせしました、ここに置きますね」


「・・・・・・悪いな、配達して貰って」


「いいんですよ・・・・・・レイちゃんとロイ先生、ここでお昼ですか」


「キャシーか、うむ、レイちゃんの行きつけの串焼き屋さんじゃ」


串焼きの大盛を目の前にして、もう食べれないと苦しんでいたらキャシーさんが来た、お肉の配達みたいだ。ここのお肉はキャシーさんの家から仕入れていたのか。道理で美味しいはずだ。


「うちに来れば食べれるのに勿体ないなぁ~」


「キャシー、お客さんを取らないでくれよ」


「そうだね、ロイ先生失礼します、レイちゃん、遊びに来てね」


「ニャ~≪いつも悪いですね、お仕事ご苦労様≫」


「うむ、気を付けるのじゃ」


「は~い」


僕がお願いした事をロイ先生は伝えてくれた様だ。僕も魔法が使える様になったら注意事項を聞きたいな。どんな事を話したのかな、悪戯は駄目だぞ・・・・・・だったり。


串焼きに夢中で忘れたいたけど、相談事は何かな・・・・・・・猫の僕に出来る事? 役に立ちそうな事が僕にあるのかな。


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