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ニャンだふるワン  作者: 自由人書
77/521

ニャ~・・・77

暖炉の前のお皿のお魚をツンツンして、食べるのを拒んでいる僕の妹。変な食べ物ではないけれど、食べた事のない人には変な物に見えるらしい。


「ニャ~≪美味しいから、食べるんだよ≫」


「ニャ~≪変な匂いがするよ、本当に美味しいのかな≫」


「ニャ~≪それを食べらたら、柔らかいパンの焼き立てを食べさせてあげるよ≫」


「ニャ~≪お姉ちゃん、約束だよ≫」


「ニャ~≪冷たいのなら、あそこの人達が食べているんだよ、焼き立てのふわふわが食べれるんだよ、それにそのお魚を食べるといい事が起きるんだよ。名前を付けて貰えたり、優しく撫でて貰えるんだよ≫」


「ニャ~≪私食べる、名前も付けて欲しいし、一杯撫でて貰うんだ・・・・・・お姉ちゃん、美味しいよ、お魚さんは美味しいんだね≫」


僕の説得? に素直に応じて、お魚を食べ始めた妹は美味しいと言って、お皿の上のお魚をどんどん食べる。元気は無いけど、美味しい様なので食べるのが止まらない様だ。


「ニャ~≪これは美味しいんだ、僕が食べても良いと言った物以外は食べたらダメだよ≫」


「ニャ~≪は~い。美味しい、お姉ちゃんも食べて≫」


「ニャ~≪そうだね、僕も食べるよ≫」


妹は、僕の布団に挟まれて幸せそうだ、早く良くなるといいな。


「わしの釣った魚は美味しいだろ、毒にも効くお魚だ、食べた後のお腹の痛みなら一切れ食べれば治る、それ以上は・・・・・・わしの分も残してくれ、ああ、今日の酒の肴が無くなった」


お魚の事を前に聞いた時は、解毒効果があると聞いた事があると言っていたけど、今は毒に効くと断言している。どちらが本当なんだ。


「明日も釣るニャン、魚釣りは面白いニャン」


「そうだな、明日も釣りに行こう、楽しみじゃ」


僕は街に着いたらすぐにロイ先生の所に行った。ロイ先生は何でも知っているマルチな先生だ、妹の事を話したら『魔法で回復が出来るが、わしは覚えとらん・・・・・・動物には効かない筈じゃった、すまんのう』『レイちゃんは話せるんじゃな、秘密にしておく、話せばみんなに迷惑が掛かやもしれんな』と言ってくれてた。


釣をしている人に話し掛ける時の言葉、≪どうですか、釣れてますか?≫と声を掛け、バケツを覗く。僕の場合は『ハァ~』ロイ先生でも回復魔法は使えないのか、物知りだから他の方法を知らないかなと考えて、木箱に視線を向けるとあの魚・・・・・・毒の治療に使える美味しく見えない魚が2匹も釣れていた。お魚が解毒効果があると聞いたけど、忘れていた僕、魔法で治せるかもと考えてここに来た。


僕が話せる事に驚いていたロイ先生にこの魚を下さいとお願いすると、『そうか、わしの家に行こうと』と言われたけど、妹に食べさせたいと言ったら、『そうか、思い付かなかった、治るやもしれんな』と僕の思い付きに賛成してくれてた。


「ありがとニャン、良くなるといいニャン」


「そうじゃな、まだ若い、良くなろう。帰るか、話せる事は秘密にする、心配せんでいい」


「気を付けて帰るニャン、さよならニャン」


「忘れるところだった、竿を持って帰らんと釣りが出来ん」


ロイ先生は帰って行った、僕が話せる事を秘密にしてくれると言って・・・・・・魔法唱えているんだから、他の言葉も話すと普通は思うような気がするんだけど、気が付かない人が多いんだな。


「ニャ~≪お姉ちゃん、美味しかった。また食べたいね≫」


「ニャ~≪良かった・・・・・・2人で全部食べたね≫」


「ニャ~≪うん≫」


最初に一切れを食べて見せたけど、もっと食べれると思っていたのに妹が食べた。まあ、元気になってくれればいいな。


「ニャ~≪お腹を撫でるから、痛かったら言うんだよ≫」


「ニャ~≪は~い、気持ちいい、お腹が一杯になったら眠くなって来た・・・・・・お母さん、元気かな≫」


「レイ、そこで寝るのね?」


「はいニャン」


「レイちゃん、おやすみ」


「レイと寝る~」


「ジャン、レイちゃんは忙しのよ、今日はママと寝ようね」


「は~い」


「よし・・・・・・ジャンおんぶだ」


「わ~い・・・・・・レイ、おやすみ」


「ジャン、おやすみニャン」


遅い夕食を皆と一緒に食べた、猫の僕達を気遣ってくれた皆は、二人だけにしてくれた。いつもより早い時間にみんなは部屋に行った。


少し何か食べたいけど、妹の隣で体温を感じて寝よう。






「ニャ~≪怖いよ、お水の中に入るの?≫」


「ニャ~≪怖いなら、そこで見ているんだよ、僕はお風呂が大好きなんだ≫」


「ニャ~≪・・・・・・見てる≫」


夕食を食べた後のお風呂の時間、ミヤちゃん達には先に入って貰って、ハリーさんの前の時間に妹とお風呂に来ている。


お風呂の中は怖い様でお風呂の縁に妹は寝て、僕の様子を見ている様だ。僕はお風呂が好きだけど、猫は水に濡れるのも入るのも嫌いだから、無理に進める必要はない、でも、お風呂が一番簡単に体をキレイに出来る。


「ニャ~≪体を洗った水と同じで温かくて気持ちいいよ・・・・・・ほら、猫かきだ≫」


「ニャ~≪面白い、水の中に潜ったりしないの?≫」


「ニャ~≪潜る事もあるよ、でも、ほら・・・・・・足が付くから大丈夫さ≫」


猫かきで泳いでいた僕は妹に溺れそうになっても足が付くんだよと見せて教えた。怖いなら、体をキレイに洗うだけでもいい、洗ってあげている時は気持ち良さそうにしていた。


「ニャ~≪私もお風呂に入る・・・えい~・・・・・・足が付く。暖かくて気持ちいい、猫かき・・・・・・潜っちゃうよ≫」


初めなので、潜らない様に頑張っている様だ。猫の僕達は体の力を抜いて浮く様にしないと泳ぐのは難しい。


「ニャ~≪僕を見て、力を入れないでのんびりと手を動かす、浮いている感じがつかめれば簡単だよ≫


「ニャ~≪お姉ちゃんと同じ様にのんびりと手を動かす・・・・・・浮いてる、浮いてる、手を動かすと前に進むよ。面白い≫」






「ニャ~≪いつになったら出れるの?≫」


ハリーさんが来る筈なんだけどどうしたのかな、妹は疲れた様だ。力尽きた猫が浮いている感じでお風呂のお湯に浮いている。人間と違って浮き易いのかも。


「ニャ~≪もう直ぐ来るのかな、足が付くんだから飛んでみるかな・・・・・・ニャンパラリン≫」


「ニャ~≪凄い、お姉ちゃんが見えなくなった≫」


ニャンパラリンでお風呂の縁に飛んだつもりだったけど飛び越えてしまったようだ。


「ニャ~≪えい~・・・・・・手が届いた、んしょ、んしょ・・・・・・登れた≫」


上れたようだ。元気になったな、お腹の痛いのがなくなって、明るい表情をする様になった妹は日に日に元気になっている様だ。


「ニャ~≪あそこの、布の上でゴロゴロしよう、濡れていると風邪をひくからね≫」


「ニャ~≪は~い・・・・・・ゴロリン、ゴロリン≫」


脱衣所の床に落ちている布の上でゴロゴロしている僕達、妹は楽しい様で声に出して転がっている。





「よく拭こうね、風邪をひくと大変だよ」


「レイちゃんは私が拭いてあげる」


ハリーさんが遅れてお風呂に来た後に、体を少し拭いて貰って、僕達はミヤちゃん達の部屋に戻って来た。


「ニャ~≪お姉ちゃん、気持ちいいね≫」


「ニャ~≪そうだね、キレイになって気持ち良くて、拭いて貰って気持ちいいい、幸せだ≫」


「ニャ~≪幸せだ~≫」


「二人で何の話をしているのかな」


「気になるね、お姉ちゃん」


「うん、凄く気になる」


「レイちゃん、拭けたよ」


「ありがとニャン、もう寝るニャン」


ベッドの真ん中に寝転ぶ、妹も拭き終わって僕の横に並んだ。


「ニャ~≪おやすみ≫」


「ニャ~≪おやすみ≫」


「メグ、寝るよ」


「うん、おやすみ」





「ニャ~≪頑張って押すんだよ≫」


「ニャ~≪無理だよ、動かないよ~≫」


妹は外に出る石を押せない様だ、一人で出る事は勧められないけど、一緒に出る時といずれ一人で出る時には押せないと駄目なので、今は確認と動かす努力をしている。


「ニャ~≪ほら、簡単だ≫」


「ニャ~≪私も押す≫」


開いた穴に二人で塞ぐための石を押す、今日は初めての外出だ。





「ニャ~≪妹か、小さいのは似ているが、顔立ちは妹の方が凛々しいな≫」


アカリちゃんの家の前でジョンさんに会って、今、妹を紹介したところだ。


「ニャ~≪名前はまだだけど、よろしくねジョンさん、この街のボスなんだよ≫」


「ニャ~≪カッコいいです、ボス、今日の調子はどうですか?≫」


「ニャ~≪何~、ジョンがボスだと誰が決めたんだ≫」


「やあ、レイちゃんとこれまた小さくて可愛い子猫ちゃん、おはよう」


「ニャ~≪おはよう≫」


「お前もパンを買いに来たのか?」


「ああ・・・・・・マックスが焼きたてが食べたいと駄々をこねたんだ」


「ジョンもそうだ、昨日のパンを出しても食べてくれない」


「ニャ~≪ジョンさん達、じゃあね≫」


「ニャ~≪街の案内か、変な所には連れて行くなよ≫」


「ニャ~≪ジョンさん、マックさん、よろしく、またね~≫」


僕達はジョンさん達に別れの挨拶をしてアカリちゃんの家の前の坂を下りて行く。


妹は大きい猫を見るのが初めてで、目の前に立って上を見上げるのが楽しそうだった。


この街は広いので、犬と猫を飼っている人が多くいるけど、悪さをされた事が無いので、少し安心だ。






「ニャンパラリン、・・・フー、ニャンパラリン・・・オー、ニャンパラリン、・・・ヴォン」


火、水、風の魔法を唱えたけど、効果がなにも現れなかった。


ライナーさん達は僕達がキリト村から帰って来た数日後に帰って行った。ライナーさんは直ぐに風呂に入りに来ると言っていた。


「ニャ~≪レイちゃん、気持ちいい?≫」


「ニャ~≪気持ちいいよ、夏は楽しい事が一杯だよ≫」


「ニャ~≪いいな、早く私も泳ぎたい≫」


妹にお姉ちゃんと呼ばれるのに慣れて来たけど、レイちゃんと呼ぶようにお願いした。お姉ちゃんと呼ぶ方がいいと言われたけど、まあ、カステラ1個で何とか納得して貰った。


「ニャ~≪お風呂でミヤちゃんとメグちゃんに負けない様になったら泳いでも大丈夫だよ≫」


「ニャ~≪今日こそは負けないもん≫」


「レイちゃん、子猫ちゃん、こんにちは、カステラだよ」


「ニャ~≪アカリちゃんだ・・・・・・カステラを持って来てくれたんだ≫」


学校が休みのアカリちゃんが、来てくれた様だ。


アカリちゃんは妹を凄く気に入って、港に来る様になった。お土産のカステラを食べやすい大きさに切って、誕生日に買ったあのバッグにの中にいれて来てくれる。


「アカリちゃんだ、お姉ちゃん、休憩」


「そうね、カステラを食べよう」


剣の練習をしていた二人はアカリちゃんが来ると休憩だ。


「二人の分も持って来たよ」


僕が海から出て階段を上がると、岸壁に座った三人はカステラを丸かじりしていた、その横では妹が細切れのカステラを食べている。


「ニャンパラリン、・・・フー、ニャンパラリン、オー、ニャンパラリン・・・ソル」


「レイ、離れてよ、水しぶきが飛んで来る」


「そうだ、甘くなくなるよ」


「分かったニャン、離れるニャン」


僕の飛ぶ場所に来たのは皆なのにな、毎日よく食べるよな・・・・・・もう直ぐお昼だよ。


「レイ、マッサージの時間だよ」


「はいニャン」


急いで家でお昼を食べよう、キリト村に行った時に予約してくれていた人に無料でマッサージをしないといけないんだ、これはサービス業の対処の仕方だ・・・・・・僕だけの。


「ニャ~≪妹ちゃん、仕事に行って来るよ、ミヤちゃん達と一緒に帰るんだよ≫」


「ニャ~≪は~い≫」


お昼の後は、東側のおじいちゃんの家だな、息子さん夫婦は市場でお菓子を売っているんだ、それも人気店らしい。


どうせ、ミヤちゃん達の知っているお店だ、二人の知らないお菓子屋さんはない。





「ニャ~≪人間の話している言葉はそんなに難しくないんだよ、よく聞くんだよ≫」


「ニャ~≪は~い≫」


「カステラは美味しい沢山食べたい。ニャ~≪今のは僕が人間の言葉で話したんだよ≫」


「ニャ~≪凄~い、私も分かる様になりたい≫」


「ニャ~≪先ずは、聞いたのを理解するために単語から覚えよう、ゆっくりと言うから、よく聞くんだよ、その後に猫語で教えるからね≫」


「ニャ~≪は~い≫」


朝から勉強だ、妹に猫語の勉強と人間の会話が分かるように単語から教えるつもりだ。文字を読んだり話したりは流石に難しいので、人間の話している事が分かる様に頑張って教えるつもりだ。


「レイちゃん、汚れ物はないの? ついでに洗うけど」


「無いニャン、ありがとうニャン」


皆の洗濯をしてくれるシンシアさんが部屋に洗い物を回収しに来たようだ。


ベッドの上で寝ながら勉強をしていても誰にも怒られない、勉強しているのも分かっていないかもしれないな。


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