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ニャンだふるワン  作者: 自由人書
55/521

ニャ~・・・55

遠かったな、西側の造船所の近くで、学校にも近い、この建物かな。


「ニャ~≪綺麗な建物だな、石が薄い白色になっている。何かの効果の為に塗っているのかな≫」


この街で初めての構造の建物だ、建物にはドアが4か所付いている。こんなに玄関がある筈ないので、アパートみたいな集合住宅なんだろう。


予約の通りなら、この建物の2個目のドアの場所がお客さんの家だな。


「は~い、待って下さいね」


ノックして待っていると、茶色に近い髪の女性が出て来た。


見た事あるんだよね、一人しか思いつかないけど。


「ニャ~≪こんにちは、マッサージをしに来ました≫」


「本当に、子猫ちゃんが来ました、マッサージをしてくれるんですよね?」


「ニャ~≪そうです≫」


「まあ、頷いてくれたのね」


「ニャ~≪お邪魔します≫」





「ミヤちゃんが言っていたのは、リュックを外して中にある説明書きを読んで、レイちゃんにマッサージをやって欲しいな長さを伝えればいいんですよね」


「ニャ~≪お願いします≫」


クルリと回転して背中を向けてリュックを外して貰う。


「説明が書いてありますね、短いから長いまで、普通が中間、料金は長いが銅貨3枚・・・・・・凄く安いですね、長いのがどれ位か分かりませんけど、マッサージが出来る人は魔法を使う人よりも少ない聞いた事があるので、あれ、マッサージをやれる人が浮かんできませんね。この街には居ないのかも、王都でも居なそうです、貴重なマッサージが銅貨3枚、でも、銅貨3枚も有ると美味しいお菓子が何枚も食べれるんですよね。どうすればいいのかしら・・・・・」


どうやら、よく考えないといけないようなので、のんびりと待つ事にした。


「長いのでお願いで・・・・・・寝ています。凄く可愛いい、撫でもいいのかな・・・・・・ごめんなさい、起こしてしまいましたね」


「ニャ~≪ウトウトしてました、長い時間ですね、始めましょう≫」






「気持ちいいです。足の疲れが取れます~、授業では立っているので足が疲れます」


ライラ先生は、補助魔法を教えている。髪の毛が茶色だ、年齢は30歳代で娘さんがいて、王都に住んでいるらしい。


「ニャ~≪そんなに仕事しているのかな、地球で言えば、週休五日制だ≫」


そして、メグちゃん達お菓子族の仲間だ。


「お菓子も大事ですけど、マッサージも大事ですね。こんなに気持ちがいいのなら、メイガン先生にもお教えした方がいいでしょう、マイヤ先生は若いから要らないと思います。男性の先生達は元気なので大丈夫でしょう、ロイ先生はお歳だけど、のんびりしていますので、疲れが溜まらないと思うから。メイガン先生にお教えしよう、同士メグちゃんが喜びます」


やっぱり同士なんだ、魔法の授業で脱線した時の話はお菓子の話で、とても楽しそうだ。ミヤちゃんとアカリちゃんも嬉しそうだったな、あと一人の女の子もお菓子が好きそうだったな。


「明日の授業が頑張れます、ああ、気持ちいいです」


「ニャ~≪僕も授業が楽しみです≫」






「さあ、見ていて下さい、・・・・・・オー」


「凄い、水魔法だ」


メイガン先生が水魔法を唱えた、オーは水の事らしい。何でも違う国の言葉で、自国の言葉の水では魔法が使えないらしい。なので、この国の人には分からない言葉だ。


「みんな、オーを唱えましょう、余計な事を考えないで、頭の中でイメージして、それが水だけどオーと認識するのよ、オーは水、水はオー。さあ、オーと唱えましょう」


「「「「「・・・・・・オー」」」」


校庭の隅で行われている授業には20人位の子供が受けている、年齢はバラバラで服装もバラバラだ。


僕は木の上から授業に参加している、誰かが上を見ても生い茂った木の葉っぱで見えないだろう、僕からは見えるけど。


ミヤちゃんもメグちゃんも一生懸命に『オー』唱えている、アカリちゃんもだ。


今のところは誰も魔法が使えていないようだ。


生徒の皆が向いている方向には魔法の的が設置されていて、その先に壁。石の壁は大きい石をただ積んでいるだけのようだけど、人間には持ち上げられない大きさなので倒れる事がないのだろう。


「みんなこうよ、・・・・・・・オー」


唱えな先生の手から水が出てい様に見える、水は的に当たると拡散して地面に落ちた。


「同じようにしているに出来ないぞ」


「いいな、僕も早く使えるようになりたい」


「みんな、頑張りましょう、出来ないかもしれませんが、練習しないと絶対に魔法は使えませんよ」


「は~い」


「頑張る」


魔法用の的に向かって『オー、オー』と唱えているみんなは真剣だ。誰も使えないので、凄く大変なんだろう。一人でも使えたところを見れば、僕も私もとなるだろうに、そのうち諦めてしまう生徒が出始めるかもね。






「みなさん、オーは使えるようになりましたか?」


「・・・・・・・」


「まだいないのですね、メイガン先生も頑張ってお教えして下さっている筈です。最初が凄く大変なんです。私の時も一年間はオーオーと言い続けていました、使えた時は凄く嬉しかったです。使える様になるったら他の魔法を試しましょう、才能なのかしら、違う魔法の方が効果が大きかったんです。私の授業を聞いてくれていた人は分かっていると思いますが、攻撃魔法以外の魔法をお教えしていきたと思います」


「先生、足が速くなる魔法がいいです」


「前の授業でお話しした足の速くなる魔法ね、分かりました、今日は足の速くなる魔法をお教えします・・・・・・呪文はピエ・ラビッドです。では、皆さん付いて来て下さい」


魔法の的の近くの木の上の僕は校庭に移動した皆に付いて行けない、遠くからの授業の参加になってしまった。


「は~い」


魔法のリクエストをした生徒さんはライラ先生のすぐ後ろを付いて行った。ミヤちゃん達と他の生徒さんもぞろぞろと後に続く。


ここからでも聞こえるけど、近くで授業を受けたいな。でも、障害物がないんだよな。


僕の近くにある魔法の的からだいぶ遠くなったな。


「校庭の内側に集まって下さい、先生が外側です。基本は知っていますか、魔法は手の平の部分から出ている感じです、上級者になると何処からでも出来るそうですが、先生には出来ません。足に手を向けて・・・・・・ピエ・ラビッド、魔法が当たりましたので走ってみますね」


ライラ先生は校庭の端を楕円形の様に走る、その速さはとても遅い・・・・・・あれでも速いのかな、本人の速さの2倍とかになるのかな。それに魔法が当たったのが見えなかった。


「先生、速くなっているの?」


「そうだ、どうなんですか?」


「聞こえてますか?」


「何かしら、聞こえませんよ、近づくまで待ってくださいね」


どうやら生徒さん達はライラ先生が早く走っている様に見えないので、魔法の効果が起きているのか聞いたようだ。


確かに走っている様だけど、とても遅いので魔法の効果が表れているかの判断は・・・・・・本人にしか分からないんだな。


「待って下さい、直ぐに向かいますね」


ライラ先生の本当の足の速さはどの位なんだ、生徒の皆もそこが知りたい筈だ。


「あれで、速くなっているのかしら、それとも効果の少ない魔法なの」


「魔法の効果がなくても先生には勝てそう」


先生がやっと戻って来たぞ、疲れているのかな。


「ハァ~、疲れたました。どう速くなったでしょう?」


「・・・・・・?」


皆が困ってしまった様だぞ、近くで見たいな。


「先生、速くなる魔法の呪文は何でしたっけ?」


「ハァ~、ピエ・ラビッドです、ハァ~」


「呪文は合っているんだ、それなら・・・・・・・」


呪文を確認して先生の足の速さの確認をしたのか、頭いいな。


「僕もやってみます」


「そうね、各自、自分の足に当たる様にして魔法を唱えて下さい」


「は~い」


生徒さん達の練習の時間だ、どうなんだ、誰か使える様になるのか。


僕は言葉を発音できるようにならないと。


「・・・・・・ピエ・ラビッド」


「・・・・・・ピエ・ラビッド」


詠唱が聞こえてきた、その中にミヤちゃん達の声も混じっている。


「みんなさん、頑張って下さいね」






「もうイヤだ、誰だよ、走るのが速くなる魔法を覚えたいと言い出したのは」


「ああ、こんなに大変な思いをするはめに、男子の誰かだったな」


「疲れました、もう駄目です、ハァ~。私は速く走れなくてもいいです」


「みんな、ご苦労様、誰か魔法が使えた人はいますか?」


「・・・・・・」


20人位いる生徒のほとんどが息を切らして、地面に倒れているか座っている。元気に立っていられているのが、ミヤちゃんとメグちゃんだ。日課の体力作りと剣を避ける練習で体力が付いていたんだな。


二人はどこか嬉しそうだ、魔法は使えなかったけど、体力が付いているのが分かったからだろう。


「ニャ~≪魔法の効果を確認するのに全力疾走をしないといけないのか、大変だな≫」


この練習の嫌な事は、自分しか分からない、手を抜いて走ったら効果があったのか、分からないからだ。それにライラ先生の足の遅さが余計に魔法の効果があった時にどうなるのか分かり辛くしている。


そうだな、一番足の速い人に先生が魔法を掛ければ、見た目にも速くなったのが分かるんだけどね。


「そうだは、足が遅くなる方をやってみますか?」


「やめときます」


「今日はいいです」


「それでは今日の授業はここまでです、魔法の練習は家ではしてはいけませんよ。危ないですからね」


「は~い」


「ハァ~、疲れました、皆さんお疲れ様です」


校庭での魔法練習は終わった。ライラ先生の足取りは重い、生徒の皆がいなくなっても、校舎に着くのにまだ時間が掛かりそうだ、


ライラ先生が校舎に入ったら、僕も次の授業に向かおう、魔法の授業は二人の先生だけなので、次は授業はどれでもいいかな。





「レイちゃん、ありがとう、秘密のマッサージは効果てきめんよ」


「はいニャン」


ローラさんに便秘改善と疲れの取れるマッサージの2種類を施術した。毎回チョコをお土産に持たせてくれるので、元お母さんが便秘改善の為にしていた運動を僕が実践して見せた。


「こうなのよね、こう、面白い運動ね」


「ニャ~≪腰をクネクネと回すと腸が刺激されていいらしいです≫」


二種類の便秘改善の運動を覚えていたので、腹筋運動と腰を振る運動をローラさんの前で見せる。


あ、そ~れ。ニャンニャンニャン、ニャンニャンニャン。


「子猫のレイちゃんが運動しているととても和むのよね。会話も出来るから楽しいわね」


僕は色々と教える事が出来てとても良かったと思う、トントンとリズムに乗って叩くのは凄く楽しい。


「ニャ~≪帰ります、30日後位に来ます≫」


「帰るのね、玄関まで抱かせてね」


「はいニャン」


「フワフワね、いい匂いがする、石鹸の匂いね。そうだ、いい匂いの石鹸が有るのよ。あげるから持って行ってね」


「ニャ~≪ありがとうございます≫」


「ねえ、石鹸を持って来てくれる、ついでにレイちゃんが家に持って帰れるようにする物もね」


「はい、直ぐにご用意します」


ローラさんの部屋から玄関に行くまでの間に小間使いの人が何人もいたけど、その中の女性のメイドさんに頼んでくれた。


そうだよな、石鹸とチョコを一緒に入れたら、匂いが移っちゃうよ。


「これなんかどうですか?」


「仕方ないのかしら、ごめんねレイちゃん」


「ニャ~≪どうぞ、落ちないように留めてね≫」


僕が家に帰ると皆に笑われた。


石鹸を包帯の様な布で結わいて、それを頭にも結わいたので、頭を動かすと石鹸が揺れる。頭と石鹸を一緒に止める事が出来なかったんだ、僕の頭が小さいから。



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