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ニャンだふるワン  作者: 自由人書
38/521

ニャ~・・・38

「ミヤ達が選んだのはこの服なの?」


「うん、凄く奇麗でしょう」


「お姉ちゃんとお揃い」


ハリーさんのお店よりも広い防具屋さんの特別な商品が置いてある場所に来た。


「本当に買うのか?」


「買います」


「買うの」


防具屋の主人が立っているのがカウンターの内側、僕達もカウンターの内側、店一番の商品が飾ってあったのは防具屋の主人の後ろの壁だ。


僕は床から飾られた防具? に視線を向けて二人に似合いそうな洋服だなと思った。


「そうでしょう、一目惚れなの」


「一目で決めたんだよ」


「あのなあ、この店で一番高い商品なんだぞ、売れた事も買いたいと言い出した者もいないんだぞ」


「ニャ~≪やっぱり、店一番か≫」


「そうなの、こんなに奇麗で強そうなのに」


「ニャ~≪いくらですか?≫」


「うん、強そうだよ」


「ニャ~≪カッコいいな、僕もこんなの着て見たいな≫」


「レイ、静かにして」


「ニャ~≪すいません≫」


怒られちゃった。


アカリちゃんの選んだトレンチコートとデザインはあまり変わらないけど、白色に灰色が混ざっているようなので白銀色、つやの無い銀色にも見える。


「それにだなぁ、そっちのお嬢ちゃんが選んだのも高級品なんだぞ」


「ええ、高級品なんですか、ミヤ、無理だよ、買えないよ」


「ねえ、おじさん、全部でいくらなの?」


「そうだよ、いくなの?」


「おい聞いて驚け・・・・・お金の硬貨の種類は知っているんだろうな?」


「完璧」


「完璧」


「うん、勉強した」


「ニャ~≪2回聞けば誰でも分かるよ≫」


「聞いて驚け、最初の子が選んだ防具は銀貨7枚だ、この金額の防具を買う者などほぼいない。もっと安くて形も悪いが性能も少し落ちる装備が銀貨1枚だ、普通はそっちを買う、俺もそっちをお勧めする。それにだ、この最高の防具はもっと高い『早い言ってよ』『いくらなのかな』『早く買ってお菓子を食べに行こうよ』・・・・・・俺の話を聞け、一番高いんだよ俺の店で『ニャ~≪早くしてよ串焼きが売り切れちゃうよ』・・・・・・みんな気がすんだか、値段を言うぞ、小金貨1枚銀貨2枚だ。同じ防具を2着だと、その2倍だどうだ、最高の防具だろ、ハァ~」


おじさんは値段を言うのに疲れたようだ、後ろにあるカウンターに手を付けないのが可哀そうだな。


アカリちゃんの防具もカウンターの横の壁に飾ってあるから高かったんだな。


「お姉ちゃん、凄い金額だよ、お金足りるかな」


「ミヤ、凄く高いよ、他のを選ぼう」


「おじさん、安くなりませんか? お金が足りません」


「そうだろ、全然足りないだろ、だから言ったんだよ、銀貨1枚負けても買えないだろ」


「メグ、お金はどこにあるの?」


「ポケットの中だよ、今出すね」


家を出る時に『お金を持って行きたい』『失くさないでよ』と言っていたので、メグちゃんがお金を持っている。


洋服のポケットに手お入れたメグちゃんの手には金色の硬貨? 金色。


あれ、どうしてそんなに持ち歩いているの、それにマッサージの代金ではそんなに・・・・・マッサージの代金で凄い金額が前に有ったけど、それを持って来たのか。


「チャリーン」


無造作に落とされた硬貨の音が聞こえた、枚数が少ないのが分かる音だ。


「ミヤ、金色の硬貨だよ、これ小金貨なの?」


「そうだよ、銀貨1枚がおまけだから、小金貨3枚で丁度だね」


「お釣りがないんだね」


「おい、どこから持って来たんだ・・・・・・お前らの・・・・・・君達の家は何をしている家なのかな?」


「美味しいパン屋さんかな」


「売れ始めた洋服屋さんかな」


「在庫がなかなか無くらない洋服屋さん」


「ニャ~≪もしかしたら、儲かっている洋服屋さんかな≫」


「いやいや、パン屋と洋服屋じゃそんなに儲からないだろ」


「おじさん、皆のバックに防具を入れてよ」


「そうだよ、お金はここに」


「ミヤ、いいのかな、凄く高いよ」


「いいの、レイが頑張ってくれたんだから」


「ニャ~≪使わないとハリーさんが洋服を仕入れてきちゃうよ、これでいいんだよ≫」


「まあ、その、なんだ、直ぐにバックに入れます、カウンターに載せて下さい」


「まだ、買い物があるんだから早くして下さい」


「はい、ただいまします」


ふう~、凄い買い物をしたな、もう2度と手にする事のない金額だな。次は串焼きだ。





「そのだな、お客様」


「おじさん、普通に話してよ面倒だよ」


「そうね、話がしづらい」


「私は聞いているだけなので、どちらでも」


「ニャ~≪僕はいらないよ≫」


「猫に防具が必要なのか、それも特注で作るなんてどうかしているぞ」


「レイは特別なのよ、それに、皆の防具を買いに来たの、なければ作るのが当たり前」


「そうだよ、防具がなければ剣の練習も出来ないんだよ」


三人の防具は買い終わった。僕は串焼きが食べれると喜んでいたのだけど、僕にも防具を買う、無いなら作ると二人が言い出したのだ。あれ、剣の練習、今のは聞かなかった事にしよう。


「剣の練習?、今着ている服でいいじゃないか、暖かそうだぞ」


「ニャ~≪分かる、とても暖かいんだよ≫」


ん、おじさん、そこは何で猫が剣の練習と聞くところだよ。


「あそこに、なんでも受け付けますと書いてあるよ」


「そうだよ、どんな材料もお任せと書いてあるよ」


「ええと、直ぐに出来ますと書いてありますよ」


三人の指摘に後ろに振り返って自分店の広告を見たおじさんは視線を僕に向けた。


「どうなんだ、猫の防具は頼めば作ってくれるのか、そんな依頼をした事ないぞ、確かに何でも作ると奴も言っていたけど、どうなんだ、言っていたから注文を受けてもいいのか。分からん、しかし、奴の作った防具が今日売れた、それも全部だ、ああ、どうすればいいんだよ」


「引き受けて、出来るまで頑張ればいいのよ」


「そうだよ、頑張るのは大事だよ」


「その職人さんに二言はない筈だと誰かが言っていました、受けてあげないとその人が嘘を言った事にもなります、私は注文を受けて、納期はお前次第だと言えばいいと思います」


おお、最後にアカリちゃんが上手い事締めたぞ。聞いているだけの筈なのにどうしたんだ。


「アカリの言う通り、引き受けようよおじさん」


「そうだね、なるべく早く作ってね」


「そうだな、奴が何でも作るといったのが悪い。よし受けよう、出来たら知らせよう。奴の責任だ」


僕は別に要らないんだけど、どんなのが出来るのかは、楽しみではあるけど。


「アカリ、メグ、お菓子を買いに行こう。レイの串焼きが売り切れになる前に行かないとね」


「そうだね、お菓子の時間だ」


「お菓子か、嬉しいな」


「ニャ~≪串焼きだ、今日は少し多く食えるぞ、お腹がそう言っている≫」


「ちょっと待ってくれ、猫の大きさを測らせてくれ」


「ええ、まだかかるの」


「仕方ないわね、レイ、こちに来て」


カウンターに乗せられていた僕はミヤちゃんの所に向かった。







「レイちゃん、寒そうね」


「ニャ~≪寒いよ、身ぐるみをはがされたよ≫」


「しょうがないよ、測れないと言ったんだから」


「レイちゃんの洋服を預けて来たけど、いつ返してくれるのかな?」


「防具が出来た時でしょう、奴が測ればいいんだと言っていたから、どこかに送るのよ」


僕が寒いのを心配してくれているのはアカリちゃんだけなのかな。ああ、僕の洋服はどこに送られるんだ。


「串焼きお待ち」


「ニャ~≪串焼きが来た≫」


「どうも」


ミヤちゃんに手渡されたお皿には6本の串焼きが乗っている。幸せだ・・・・・・ああ、僕の串焼きが3本に、皆はお菓子を食べたじゃないか。


「ちょっと待ってね、串から・・・・・・外すから」


「ニャ~≪それも外してくれ、食べないで~≫」


「レイちゃんが、何か訴えているようだけど」


「もしかして、もっと食べたいの、いつも3本よね」


「ニャ~≪いつもは3本、今日は6本、もっと食べたいんだ≫」


「ダメだよレイちゃん、欲張りなんだから」


「ニャ~≪メグちゃんに言われたくないよ≫」


「仕方ないわね、おじさん、追加で3本」


「はいよ、直ぐに焼ける」


おお、増えたぞ、威勢のいいおじさんが次の3本を焼くまでのんびりと食べよう。


「レイちゃんはいつも美味しい串焼きを食べているんだね」


「ニャ~≪そうだよ、熱々の串焼きをふうふうして食べるのが楽しいんだよ≫」


アカリちゃんも美味しそうに食べるな、ここの串焼きは今までの中で一番美味しいな、塩が違うのかな、それとも他に隠し味があるのかな。早く冷えてくれないかな、ふうふうして食べるのは面白いけど、待ちきれないよ。


「美味しかった、お姉ちゃん、シードルを買って来るね」


「それならアカリも行って来なよ、私は要らないから」


「メグちゃん、行こう、喉が渇いた」


「うん、行って来るね」


食べるの早いね、僕はこれからだよ。


「レイ、冷めたわよ」


「ニャ~≪どれ、食べ頃だ、食べるぞ~≫」


この日をどんなに待ったか、前回は食べれなかった。マッサージの予約はいつもより沢山あった、時間も長いのばかりで、筋肉痛になる事もあった。それはこの日の・・・・・・為だよ・・・・・もう食べれないよ、1本にお肉が4個付いていて、全部で12個有って・・・・・・今は10個目だよね、もう食べれません。


ここの串焼きのお肉は1個多目の4個、お肉の大きさが少し大きいからお腹が一杯になってしまったんだな。


「ニャ~≪残したのはお持ち帰りでお願いします。高級料理のお店でもタッパに入れてくれると聞いた事があるよ、だからお持ち帰りで≫」


「レイ、もしかしお腹が一杯になったんじゃ?」


「ニャ~≪返事をしちゃいけないので、話せません≫」


仕方ない、誤魔化す時のポリポリをしよう、頬を手でスリスリすれば人間の誤魔化す仕草だ。どうだ、参ったか。


「レイ、誤魔化さないで、食べれないのね」


「ニャ~≪その通りです、欲張りました。2度としません、夜ご飯にします。持って帰ってね≫」


「おじさん、追加とこの余ったお肉を包んで、お願いします」


「アハハは、うちの肉は大きいからな、そんな事もあるよ、革袋は有のかい?」


「はい、これに入れて下さい」


へ~、そんな物が有るんだ、それならいつでもお持ち帰りが出来るな、次も6本頼もう、夜も串焼きが食べれる。


「ニャ~≪おじさんありがとう、革袋を持ってまた来ます≫」


今日はミヤちゃん達の誕生日だ、その時に串焼きを食べよう。


「はいよ、また来てくれよな、おまけするから」


「ありがとう」


欲張って注文したけど食べれなかった、お腹が空いていてもいつもよりも食べる事は出来ないんだな、勉強になったよ。


「もう食べ終わったんだ」


「違うのよ、お腹が一杯なんだって、お持ち帰りよ」


二人が帰って来た、お腹が一杯で幸せ。僕が寒くてカバンに入りたいと言う前にミヤちゃんはカバンに入れてくれた。あれ、何か大事な事を忘れているような、何を忘れているのかな思い出せなかった。



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