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ニャンだふるワン  作者: 自由人書
28/521

ニャ~・・・28

「オギャ~、オギャ~」


「ジャン、泣かないでよ、レイちゃんは直ぐに帰ってくるわよ」


「ただいま」


「ただいま」


「ニャ~≪ただいま≫」


ドアを開けて挨拶をすると、シンシアさんがベビーベッドの中のジャンを撫でていた。


「レイちゃん、お願いよ、遊んであげて」


困っているシンシアのお願いを聞いてベッドの中に飛び込むと臭かった。シンシアさんは気が付かなかったようだ、猫の鼻は人間よりもいいので少しの匂いでも気が付く。おしっこの匂いが微かにするだけなので、シンシアさんが分からないのはしょうがない、それよりも少しでも気になるジャンはおしめを変えて欲しいのだろう。


「シンシア、ジャン、おしめ」


「そうなの、おしめね、直ぐに変えるわね」


問題は解決した、ミヤちゃん達の方に行こう・・・あれ、僕の足を握っているような感覚が、ジャンに掴かまってしまった、ベッドから出れないよ。


「ジャン、ニャ~≪放して、ミヤちゃん達とイレーヌさんの所に行くんだから≫」


「お母さん、杖を拾ったよ」


「土の中にあったんだよ」


「高価そうな杖ね、高く売れるといいわね」


「おお、美味しいお菓子が買えるんだ」


「メグ、明日売りに行こう、それでお菓子を買おう」


「やった、まだ食べた事がないお菓子を買おうね」


「ニャ~≪駄目だよ、それはイレーヌさんに渡すんだよ、ねえ聞こえている≫」


「レイちゃんが、ジャンと楽しそうに遊んでいるね」


「レイにも串焼き買って来るからね」


「母さんもお菓子が食べたいわね」


「高く売れたら皆の分を買って来るね」


「ニャ~≪ジャン、放してくれ、家宝が売られちゃうよ≫」


駄目だ、ミヤちゃん達はお菓子を食べる事しか考えれなくなっている、土の中に埋まっていた事を不思議に誰も思わないなんて、それにイレーヌさんが現れないと渡す事も伝える・・・・伝える事はもともと出来ないのか、それなら夕食の後にイレーヌさんを杖まで導こう、それしかない。






「ニャ~≪イノシシ美味しいな、幸せだニャン、少し温かくて凄く美味しいよ、アイシャさんが倒してくれたお陰だな≫」


ニルスさんは、イノシシを倒そうと言わなくなったな、やっぱり剣で倒すのは大変なのかな。あれ、イブリンさんは僕に魔法を掛けたよね・・・・この世界に魔法があるのか、使えないのは残念だな。


テンションがダダ下がりだよ、一瞬、魔法が使えるかもと喜んだけど、周りには魔法使いがいないし、僕は猫なので会得出来ないよね。


魔法よりもイノシシの肉だ、シーラスの家に帰ったら塩漬けのお肉か干し肉しか食べれないんだから、一杯食べよう。


「ミヤ、めし」


「はいはい、ちょっと待ってね」


「レイちゃんにも分かるか、新鮮なイノシシの肉は美味しい、二頭も貰えるなんて凄い事だ、お風呂の方が凄いけど、イノシシも凄い・・・・風呂に入りたいな」


「もう、入りに行けばいいでしょうに誰も止めませんよ」


「そうだな、新鮮な野菜を持って行くか、楽しみだ」


新鮮な野菜はとても嬉しいけど、僕達がいる前で話す事かな。おじいさんは大の風呂好き、僕達が帰った後に直ぐに訪れそうだ。


新鮮な野菜のトマトを毎日食べているメグちゃんは、まだ飽きないのか、凄い~。






≪小さい動物君、起きて下さい≫


小さい動物、僕よりも小さい動物はネズミ、リス、もう思い出せない。


≪寝たふりはいけませんよ≫


「ニャ~≪寝ていません、目を開けてないだけです≫」


≪家宝は、イレーヌに渡してくれましたか?」


「ニャ~≪それなんですが、家宝はあそこにあります、イレーヌさんにはイブリンさんから話して貰えませんか? 僕は話せませんので≫」


≪それは無理だと思います、私を見れるのは貴女だけなのです、どうかよろしくい願いします≫


「ニャ~≪待ってよ、消えないでよ、あれ、どうして僕だけ? あああ、もう消えている≫」


消えないでと言っているのにどうして消えるかな、僕にしか見えないのか、今何時だ・・・・・・今は寝てからどれくらい経つんだ、寝ちゃったんだな、お腹が一杯で。


「ニャ~≪イレーヌさんの部屋に行ってみよう≫」






イレーヌさんの部屋はどこかな。


階段を上がって一番奥の部屋が僕達が泊っている部屋、この階には後5部屋有るけど、僕達の部屋の前はリードさん親子が借りていた部屋だから今は誰も使っていない。一番近い部屋からノックしてみよう。


「トントン」


「何だこんな時間に」


あ、外れだ。


「トントン」


「え、こんな時間に誰?」


アイシャさんだ、また外れだ。


「トントン」


「まあ、こんな時間に誰かしら、少し待ってね」


イレーヌさんだ、ここがイレーヌさんのお部屋だ。


「誰だよ、ノックしたの・・・・・・誰もいない」


「もう、寝て直ぐに起こされるのは辛いのよ、あんたなのノックしたの?」


「何で僕が、姉さんこそノックしたでしょう」


「まあ、レイちゃんなのノックしたの?」


「ニャ~≪そうです、付いて来てほしいんだよ≫イレ、イレ」


猫の仕草の付いて来てをする事にした、歩いては振り返って「イレ」、歩いては振り返って「イレ」


「もしかして、ノックしたのはレイちゃんなの?」


「そうなのか、レイちゃんなのか?」


「まあ、ついて来いと言っているのね」


「ニャ~≪もう寝ていいです、イレーヌさんの部屋は見つかりました≫、イレ、イレ」


間違えてノックした2人にはお辞儀をして、僕達の部屋に向かって歩く、振り返るとイレーヌさんを先頭に2人が付いて来た。


2人に用はないけれど付いて来るのは自由なので、イレーヌさんが付いて来ていればいい。


「何処に母さんを連れて行きたいのかしら」


「どうでもいいけど、姉さんは何で付いて行くんだ」


「レイちゃんの行動が気になるからよ、あんたは?」


「同じだよ」


「まあ、その部屋は皆が寝ている部屋ね」


付いて来た貰ったイレーヌさんに僕は杖をさした。


「ニャ~≪この杖だよ、見て欲しいのは≫」


「あれ、こんな杖うちにあったかしら」


「高価な杖だよな、どうしてここにあるんだ」


「まあ、この杖を見ろと言っているのね」


「ニャ~≪そうです、僕の役目は終わったよ≫」


「この杖はもしかしてひいおばあ様の杖なのかしら・・・・・・何故ここにあるのかしら?」


「ニシ、ニャ~≪北です、家の中じゃないのが分かればいいよね≫」


「そうか、あの時の西は、この杖の場所に向かう為だったのね」


「へ~、そんな事があったんだ」


「まあ、そうな、どうして知っていたのかしら、レイちゃんどうして?」


「ニャ~≪説明できるほど、上手く会話できません、おやすみなさい≫」


「お母さん、レイちゃんがジャンのベッドに」


「そうね、杖が見つかったんだから、どうしては分からなくてもいいわね」


そうそう、いつか話せる様になったら説明するかもしれません。


三人は少し話していたけど、寝る為に自分の部屋に戻って行った。





早起きの僕は1人・・・1猫で、朝食を食べている。ジャンと一緒寝る事が多いので早起きなのだ。


「レイ、杖を知らない」


なんといつも一番遅く起きてくるミヤちゃんが、こんなに早く起きてくるなんて、こんな時の例えは。


「ニャ~≪ミヤちゃん、外に槍が降って来ちゃうよ、死人が出ちゃうよ≫」


確かこんな感じでいい筈だ。


「レイ、こっちをよく見て話してね、何処に有るの?」


「イレ、ニャ~≪イレーヌさんの所にあるよ、渡してと頼まれていたんだよ」


「イレ? イレーヌおばあちゃんの事なの」


「ニャ~≪そうです≫」


お肉を食べるのを止めて、ミヤちゃんの言っている事が合っているので、頷いてから食事を再開した。


「お姉ちゃん、何処にも杖が無いよ」


なんとメグちゃんも起きているのか、お菓子の為に早起きしたのか姉妹で。


「レイがおばあちゃんに渡したそうなのよ」


「おばあちゃんにどうして?」


「ニャ~≪もともと、家宝を探して渡すように頼まれていたんだよ≫」


会話が成立しないのだから、詳しい説明をしても≪ニャ~、ニャ~≫を連呼しているように聞こえる筈なので説明は短くした。


「おばちゃんに聞いてみよう、どうなっているのか」


「そうだね、杖が無いとお菓子が買えないよね」


2人がイレーヌさんの所に向かったので、後から追いかける事にした。






「そうなの、2人が探して持って来てくれたのね。この杖は私のひいおばあ様の物なの、ひいおばあ様は有名な魔法使いだったのよ」


「「魔法使い」」


「そうなの、ひいおじい様と結婚する時に何処かに隠したそうなのよ、お亡くなりになる前に私にあげると言ってくれたのだけれど、北の木の根元に埋めてあると教えて貰ったんだけど分からなかったのよ、でも昨日の夜にレイちゃんが私を呼んで杖を見せてくれたのね、それでひいおばあ様が家宝を埋めてあると言っていたのを思い出したのよ、見つけて掘り出してくれて、ありがとう、お礼にお菓子を買うお金をあげるわね、それでいいかしら?」


「おお、売りに出さないでもお菓子が食べれる」


「売りに出す?」


「売りに出したらい、いくらかな~とメグと話していただよね」


おお、ミヤちゃんが自分達がこれからしようとしていた事を誤魔化したぞ。


「そうね、高価な物だからいくらで売れるのかしらね、今度聞いてみようかしら。さあ、お礼よ、美味しいお菓子を沢山食べてね」


「おばあちゃん、ありがとう、後で街にお菓子を買いに行ってくるね」


「おばちゃん、ありがとう」


ミヤちゃん達はお礼のお金を貰う事ができて、部屋お出て行った。


「しかし、おばあ様は私に杖をくれてどうして欲しかったのかしら、家宝が隠してあったのは本当でしたね、イブリンおばあ様」


≪ありがとう、小さな犬の赤ちゃん≫


「ニャ~≪お礼はいいけど、小さい猫の子供です≫」


イブリンさんの声は聞こえたけど、透き通っている体を見る事が出来なかった。

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