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ニャンだふるワン  作者: 自由人書
107/521

ニャ~・・・107

数日前のカニさん達の勝負の様な大運動会、友達皆が持って来たバッグにハマグリを詰めていると、ブクブクさんとカニさんが戻って来た。ブクブクさん達を初めて見た皆は凄く驚いていた。ルーカス君が『もしかして、深海にいるカニさんじゃないのかな、どうしてここにいるのかな』と言っていた。どうしてそんな事を知っているのか分からないが、ブクブクさん達の体が大きい謎が解けた。僕は沢蟹が凄く大きくなったんだと思っていた、異世界だからだと。


戻って来たブクブクさん達は海の海藻を持っていて・・・・・・どちらが長いのか勝負していたようで、その判定をミヤちゃんがしていた。ブクブクさんの方が長かったが、カニさんに切らて判定を不可能にされた。


残念がるカニさんと怒っるブクブクさんは勝負が引き分けだと分かると今度こそ帰って行った。潔いなブクブクさんは。


「ニャ~≪ミカンがなっている≫」


街の中にある林でミヤちゃんが薪拾いをしてる、僕はのんびりと木登り。


地面からだいぶ離れた高さに、ミカンの大きい実がなっている。まだ熟していない状態、何色と言えばいいのか、光沢のある深緑かな、その色のミカンが何個も生っている。


「ニャ~≪おお~、この生物は青虫だ、大きいな≫」


実の近くの葉っぱをむしゃむしゃと食べているのは大きい青虫、現代の日本で見た事のある青虫の3倍以上の大きさかな、僕の手よりは細い胴体、体長は昔見た青虫の3倍位なので15㎝はありそうだ。


葉っぱは美味しいのかな、確か、他の物は食べない、卵から生まれた後は葉っぱだけを食べる、それも決まった種類の生まれた場所の葉っぱだ。


ミカンの木だからアゲハ蝶になるんだこの青虫は、アゲハになると花の蜜を食べるんだろうな。青虫さんが僕に気が付いた、頭から角の様な物が出て来た。


「ニャ~≪何、この臭い匂いは、青虫さんのおならなのか、臭いよ、近づいて来ないでよ≫」


何処から出ているんだ、臭い匂いを待ち散らして僕の方に歩いて来る、のんびりだね。僕は歩く速度が遅いので他の枝に飛び移って逃げた。恐ろしい匂いだったな。


「ニャ~≪ごめんね、近づかないからお食事をどうぞ≫」


今日はのんびりと考え事をしたい気分だ、ミヤちゃん達に付いて来たけど、僕がしたいのは、のんびりと寛ぎながら考える事。


頼まれ事をどうしたらいいのか、真剣に考えるつもりだ。


今抱えているお願い事は二つだと思う。


覚えているのが、ジェシカさんの洋服のデザインとナタリーさんの手に職みたいな他の人には無い取り柄、特技。


岸壁でナタリーさんと沢山考えた、思い付く事はす全て言った、でも、その中には覚えたい事がなかった。目を閉じてよく考えよう、こうすれば頭の中にイメージが湧く筈だ。





「レイ、帰るわよ」


「はいニャン」


林の中は不思議だ、僕を眠りに就かせた。


「ニャ~≪明日また来て考えよう、ここなら素晴らしい考えが浮かぶ筈だ≫」


そう、爽やかな林の中は・・・・・・何だたけ、水に関係しているんだよな、マイナスイオンだ。


マイナスイオンとミカンの匂い、心穏やかに考え事が出来る、いい事を思い付く筈だ。


「レイちゃん、もう直ぐお母さんの誕生日だよ、お菓子を沢山あげるんだよ」


「レイも買い物に付き合いなさいよ、串焼きを食べれるわよ」


「行くニャン、串焼き食べるニャン」


「決まりね」


「美味しいお菓子が食べれる」


もうすぐと言ったけど、だいぶ先だよね。まだハリーさんは仕入れに行っていないから秋の半ばにもなっていない。


振り返って見上げた先に、青虫さんが食事しているのが見えた。うん、他の食べ物を食べさせてみたいな。





「お誕生日おめでとう」


今日はシンシアさんの誕生日だ。


僕からのプレゼントは無し、いつもの様にマッサージをして資金集めもしていない。常連さんから依頼があれば訪問か、僕の部屋の3階でマッサージの施術はしている。誕生日の資金集めのマッサージはしない様になった。積み木が売れている事も関係しているが、あげるプレゼントがお菓子に固定されたので、高価な代金を稼ぐ必要がなくなったからだ。


「ありがとうミヤ、ありがとうメグ。ジャンも用意してくれたのね、ありがとう」


「うん、お姉ちゃん達が買ってくれたんだよ。お母さんおめでとう」


シンシアさんの前には、ミカン箱位の大きさの木箱が3個置かれている。その中に沢山のお菓子が詰め込まれている。


もう恒例なのか、市場では木箱を持ち歩いているミヤちゃん達に『うちのも木箱に入れない』『まだ入るだろ、安くしとくよ』『試作品は、別の日だな』と声が掛かった。自分達の誕生日にも木箱を持ち歩くから、年間だと2.3回はお菓子の大量買いをしている。


「ママ、おめでとう」


「ママ、おめでとう」


「まあ、2人ともありがとう、ママと呼べるし、おめでとうも言えるのね」


「アイ」


「アイ」


僕はマヤちゃんとメグちゃんの耳の横で小さく呟く、それを真似が出来る位に話す事が出来る。単語の意味はすぐに分かるだろう。ハリーさん達も二人によく話掛けるし、おもちゃの家にいると他の子供達とジェシカさん達の話し声も聞こえる。ジャンの時よりも話し声が聞こえる機会が多いから覚えるのも早い。


「いいな、俺も事も呼んで欲しいよ」


「パパ、アイ」


「パパ、バウ」


「ありがとう、パパ、頑張るから、お仕事頑張るからね」


感激したハリーさんは仕事を頑張らしい。秋の半ばになれば仕入れに向かうハリーさん、どんな事を頑張るのかな。


「みんな、食事にしましょう、今日は豪華よ」


「凄い、お肉が一杯だ」


「美味しいそうだね、カステラ」


「カステラは食後よ、先ずはお肉とパンを食べるのよ」


「は~い」


「いただきます」


「いただきます」


皆が食べ始めた、メイちゃん達のベッドから飛び降りて暖炉に向かう、僕もお肉を食べよう。キャシーさんの家のお肉は美味しいぞ。





「ニャ~≪モスラ君、君はその葉っぱしか食べないんだね、何を試しても駄目だった≫」


暇があると何回も往復した林、取りに行った場所は東側の市場だ。落ちている食べ物で小さくて口に入ればそれを持ってモスラ君の所に来た。口に入れたのがバレない様に後ろを向いて、食べ物に付いたヨダレをゴシゴシと拭いた後に差し出してみた。お芋の皮、ニンジンの皮、キャベツ、キュウリの欠片、野菜だと思う物を探して持って来た。


「ニャ~≪何か話さないかな、それとも、話さない生き物もいるのかな、どうなのモスラ君≫」


慣れて来た僕達だけど、それは、僕が来ても気にしなくなっただけだった。今も元気にミカンの葉を食べている。


アゲハの幼虫だと思うモスラ君はすくすくと育っている、初めに会った時よりも大きくなっている。


「ニャ~≪大きくなって飛ぶようになったら、その姿を見せてね≫」


勝手に挨拶をして、木の天辺に向かう。最近のお気に入りの考える場所だ、あの難題を僕は思い付いていない。


寝てしまう事が多いけど今日も考えよう。


カニさん達のそびえ立つ岩山の様な山は凄い高さだったな、自信が有ったんだろうな、海以外には倒れないと。


今はナタリーさんの事を考えよう、洋服屋さんの仕事ぶりを思い浮かべよう。




「凄いわね、レイちゃん、これは凄いよ」


お店のやっている日のナタリーさんのお昼時間、暇な時ならジェシカさんも一緒に食べているけど、お客さんがいたので、今はナタリーさんだけだ。


2階のリビングテーブルでお昼を食べながら、興奮気味のナタリーさん。


「これでいいのかニャン? 本当にいいのかニャン?」


「いい、これでいい」


ナタリーさんはパンを頰張りながら、料理の前に置かれた板を見て喜んでいる。


ミカンの木の上で海の方向の景色を見ていたら、ブクブクさん達のカニ倒しを思い出した。


木の上も高かったけど、カニさん達の上も高かった、怖かった事を思い出したけど、カニさん達のあの時の高さがどの位なんだろうと思って、考えたのが、カニさん達が自分の大きさを足してくれれば分かるのにと考えた、学校の様に身体測定が有れば、測った身長を足せば全体の長さが分かる。


その測る事を洋服屋さんの店員もしていると思った。オーダーメイドのお店だったら、竹の定規か鉄の定規だ。イメージだと竹かな。


定規で測れば、お客さんに小さいサイズを間違えて販売したり、お客さんも間違えて選ぶこともない。


僕がその事を話して聞かせたら、喜んだナタリーさんは自作で定規を作った。1個1個の目盛りは少し広いけど均等になっているばいいので簡単に出来た。


「レイちゃんの長さは、動かないで・・・・・・15個分ね、私の広げた手は10個分、5個分の違いね」


「ニャ~≪モモ、ここに来て・・・・・・いつもいるのに、今はいない≫」


食べ物センサーが付いているけど、ここにあるのは干し肉のみじん切り、食べたりなくて現れるモモ。今日は腹一杯なんだな。


「レイちゃん、曲がったところは測れないよ」


「布に目印ニャン、同じのを作るニャン」」


「そうか、いらない布に同じようにするのね。何処の部分でも測れる、これ凄い」


そうだんな、紐で長さを測るのとそんなに変わらないけど、目盛りが有れば洋服を詰める時に役にも立ちそうだ・・・・・・ジェシカさんには教えなくてもいいな、いつか気が付く筈だ。それに幸せそうなナタリーさんの事を思うと、秘密の方が良い。


「こないだ、シンシアさんが間違えて違う大きさの洋服を選んであげたの、これが有れば間違えないわ」


そうか、そんな事が、どうしたらいいんだろう、教える、ナタリーさんの為に黙っている、シンシアさんの為には教えたいけど・・・・・・他にも考えよう、ナタリーさんの為に直ぐに考えよう、同じお店で働いているんだから、バレるのも時間の問題だ。


「レイちゃん、皆には秘密よ」


「はいニャン」


急ごう、繋ぎにもならなそうだ。





「先生、質問です、家の中に家はありますか?」


「ニャ~≪あ、間違えた≫、グランカさんニャン、自分で発見するニャン、一度その家に行っているニャン、ヒントはここまでニャン」


どうしてあの日にお店の中に入ってみなかったんだ、知りたがりのグランカさんなら発見すると思ったのに。


「ええ、何処にですか? 私の入った事のある家、そんなに多くありません。何処かしら」


この頃は、文字の基本を教える授業に出てくれる生徒さんが減った、平均4人位だ。僕の授業が分かる様になれば、次に受けるのはマイヤ先生の授業だ。話し上手で、相談を受け付けているマイヤ先生は人気者だ。


「ああ~、先生の家にしかい行っていない、そうでしょう、レイ先生」


質問少女のグランカさん、僕はもっと沢山の家に侵入して質問をドンドンしていると思っていたけど、そこは貴族様の娘としてしていなかったんだと今知った。


「分からないニャン、自分で考えるニャン」


この教室の小さい窓から凄い歓声が聞こえて来た、僕の教室の窓の外は校庭だ、何が起きているのかな。


「先生、メグちゃんの周りにみんなが集まっています」


メグちゃんの周りに人が集まっている? 魔法か、遂に学校で使えたのか。


「今日の授業は終わりニャン、また来てニャン」


「ああ、答えが、答えを教えて下さい」


今は急いで校庭に行きたい、グランカさんに正解を伝えるのは今度だ。





「えへへ、光の魔法です」


「すげえ、ロイ先生の魔法と同じ色だ」


謎だ、ロイ先生の光の魔法を見た事がない、それに、どんな効果があるのかも教えて貰ってないんだけど。


意外とレアだなロイ先生の魔法は、どうなんだ、お願いしたら見せて貰い、魔法の説明をしてくれるのかな。


「おめでとう、メグちゃん」


やっぱり、皆の前で使えたんだな。


ミヤちゃんとアカリちゃんは離れてたころで見守ってる様だ、二人は使えるのは知っているから、集まっている皆の輪には入らないんだな。モモは・・・・・・枝の上で昼寝だ、騒がしくても動きがない。


「光の魔法か、何年ぶりの快挙じゃ、これは凄い事じゃ」


「まあまあ、ロイ先生以外の光の魔法です、メグちゃん頑張りましたね」


「はい、頑張りました」


「凄いわね、先生になってから・・・・・・今までに、光の魔法を使える様になった生徒さんはいなかった。他の街ではどうなのかしら」


そうなんだ、光の魔法を使える・・・・・・生活魔法以外は、やっぱり少ないんだよ。


メグちゃんは、魔法の効果を見ながら練習出来るんだな、更にやる気になるんだろうな。


「さあさあ、自分の魔法の練習に戻って、的を狙って沢山の魔法を唱えましょう」


「は~い」


集まっていた生徒さん達は、いい返事をして自分の使う的の前に移動していった。


メグちゃんも魔法を唱えている、飛んで行く魔法を他の学生さんがちらちらと見ている。まだ小さくて遅い光の魔法が的に向かって行く。


人は成長する、メグちゃんも成長した、僕も成長しよう。体の成長は無理だな、出来れば魔法を使ってみたいな。


岸壁で魔法の練習をたまにしているけど、人間の言葉だからな・・・・・・あれ、何か閃いたような、今何か閃いた。


「ニャ~≪レイちゃん、お腹空いたよ、帰ろうよ≫」


自由なモモが、起きて帰ろうと僕を誘う、3時間目に僕の授業は無い。一緒に帰るか。


「ニャ~≪モモ、お昼を食べに家に帰ろう≫」


「ニャ~≪アカリちゃんに言ってね≫」


そうか、僕を誘ったのは、先に帰ると言えないからか。


「ニャ~≪分かったよ、アカリちゃんの所に行こう≫」


「ニャ~≪は~い、お昼だ≫」


アカリちゃんにお昼を食べに帰ると伝えた僕は、校庭の光景を見て家に向かった。


その際、校庭の魔法の授業で、魔法が使える生徒さんが数人いた。その中に今年から来た生徒さんはいるのかなと思った。

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