第4i話 試験は大事
今回は特にある事ない事書いています。絶対に鵜呑みにしないでください。
好きな艦上ジェット戦闘機はFA/18-EFスーパーホーネットです。
国交大臣との面会では、主に工業地帯の無人化について話し合った。
後々は、輸送船も無人化して昼夜問わずに動き続ける工業地帯を作りたいと思っている。無人輸送船は波浪貫通タンブルホーム船型にしたいな。
北九州工業地帯は、北九州にある紫川電気という工業製品を扱う大企業と提携して、完全な無人化を目指す形で。その他工業地帯は、我が国の町工場の技術力を活かして、その生産能力を底上げする形で運用する事が決まった。
最終的には世界最大規模の工業地帯を多く持つような形にしたい。
それに官営だから国の財源も潤うし、最高だね。
それにしても、ネットなどを調べてみても工業地帯の比較というものが全くされてないのだ。だからどこまでの生産額を目指せばいいのかよく分からない。
まぁ、一つの工業地帯あたり100兆円を目指せばいいか。愛知県は40兆円って言ってたし、無人化したら難しくもないだろう。
工業地域もいつかは整理して、たくさんの工業地帯を持つようにしたいな。
日本全土で400兆円か…。まぁ、それぐらいならいいでしょ。
ぐへへ。妄想が捗るなあ。
この決断が後に世界大戦を引き起こす事になるとは、あの時の僕は想像すらしてなかっただろう。
〜〜〜〜〜
ようやく日常に復帰できた。
日常といっても今は受験期間。みんなカリカリしている。
我々が目指すのは報国学園。超難関の公立高校だ。塾にも行ってないが、果たして合格できるのか?
カレンダー的には、工業地帯着工はしばらく先の話で、受験が終わってから本格的に紫川電気と詳細を詰めていく感じだ。
発電施設に関して言えば、本腰入れたらすぐ出来ると思うから、受験が終わるまでしばらく研究チームには待ってもらおう。
よし。しばらくは受験に集中する事ができるな。
これからの課題は坂本カップルをどうやって報国学園に入学させるか。推薦入試で行かせましょうか。
全国模試で満点取ったのを皮切りに、変わったところを見せつけて、先生に推薦できるレベルであるのことを認めさせれば、学力推薦でいけるはずだ。
和田カップルは学力が足りているので一般入試でも十分問題ないだろう。
〜〜〜〜〜市立中学校 西棟3階3-3教室
「おはようございます。坂本くん」
「おう、おはよう。そういや、昨日はどうして学校休んだんだ?」
「日本を救う大事になお仕事をしていたんですよ」
「・・・お前冗談下手だな」
友人だから、思い切って真実を告げてみたんだが、冗談と思われてしまったようだ。ちょっと残念。
「今日から推薦入試の練習しますよ」
「あれ?俺は一般じゃないのか?」
「勉強はいつでもできるけど、推薦入試なんて滅多にない機会だからね。何事も経験だよ。とりあえず僕たちの高校生活も懸かってると思って頑張ってよ」
「ちょっと待てよ。高校生活懸かってるってどういうことだ?」
「そりゃあ、ここの中学校の生徒はどんな感じか見極められるんだから。やぁ、おはようしなくん」
わざわざ隣のクラスからやって来た和田くんが、坂本くんの質問に答える。
「おはようございます。和田くん。実は昨日は国交相と会談してたんですよ」
「それはすごいね!」
「お前…、まだその冗談引きずるつもりかよ…」
和田くんも信じてなさそうだ。まぁ、仕方ないか。
〜〜〜〜〜放課後 中学校本棟多目的室
「和田くんは総理大臣になればいいんだよ」
「きゅ、急にどうしたんだい?いきなり総理になれだなんて…」
「いや、なんとなく和田くんは吾妻総理に雰囲気が似てるから」
「・・・そうなんだ」
なんか、困ったような顔をされた。政治家の世界は大変そうだもんね。
「おっす!俺らが最後か」
もうすでに和田カップルと僕がいて、坂本カップルが今来たところか。
坂本カップルは以前のテストで満点を取ったから、学年中で話題となっている。なにせ、不敗伝説を持つ僕を打ち破ったんだからな。
不敗伝説というのは、僕がこの中学校入学以来一度もテストで1位以外を取ったことがない事である。正直ちょっと悔しかったりする。
いいもん。入試で満点取ってやるから。
「坂本くん。僕、高校生になったら本気出すよ」
「きゅ、急にどうしたんだ?ていうか今まで本気じゃなかったのかよ」
その後、和田カップルには予測問題を解かせて、坂本カップルとは面接と作文の練習をした。
両者とも、特に報国高校に入る意気が強いため、面接練習は恙無く進んだ。
「作文に関しては、時事ネタをしっかり取り込み、それに対する強い意見が必要です」
「時事ネタって例えばどんなのがあるんですか?」
「そうですね。国連が採決した方針など重要度が高いと思います」
「方針ってどんなのだ?」
「温室効果ガス実質0などですね」
「ちなみに、今の日本の現状はどうなんだ?」
「我が国の二酸化炭素排出量は10億トン弱ですね。国土的にも再生可能エネルギーを多く設置できず、現在は火力発電所に頼っています。まぁ、それもあと数年すれば解決しますよ」
「解決するってどういうことですか?」
「ヒ・ミ・ツです。数年内には分かるでしょう」
〜〜〜〜〜報国高校 推薦入試当日 早朝
「おはようございます。坂本くんと、池田さん。気迫に押されないよう頑張ってくださいね!」
「おう!お前のおかげでバッチリ鍛えられたんだ!最高の結果で終わらせてやるよ!」
「海園くんのおかげで自信がついたよ。頑張ってくるね」
過保護かもしれないが、最後の激励のために朝早く起きて坂本カップルの所に出向いたのだ。
「それにですね。もし落ちても一般入試で余裕で合格できるんですから心配なんてしないでくださいよ」
「そうだな。カンニングみたいなもんだもんな」
カンニングペーパーとは失礼な。
「それじゃあ行ってくるよ」
「いってらっしゃ〜〜い!・・・」
よし。バスに乗って急いで学校に向かうか。
〜〜〜〜〜昼休み
「坂本くんたちはどうだった?」
昼休みに和田君が、坂本カップルの様子を聞いてきた。
「自信のある顔でしたよ。きっと大丈夫でしょう」
「そうだね。それならよかったよ」
〜〜〜〜〜数日後 放課後
今日は合格不合格通知が坂本、池田宅に届く日だ。昼頃に家に届くそうなので、今日はいつものメンバーでそれぞれの家に行き、結果を見る予定だ。
「いやー。楽しみですね」
「他人事だな。こっちの身にもなってみろよ。死ぬほど緊張してるんだぜ」
どうやら本人たちは緊張で大変なようだ。クラスの中にも、この日に推薦入試の合格不合格通知が届く人がいるようで、教室に居づらい…。
「よし。それじゃあ最初に池田さんの家に行きますか」
「ええ!私からですか!」
「だってよ坂本くん。彼氏なら我先にと行くべきですよ」
「・・・そうだな!よし!着いて来い!」
という事で、坂本宅から結果を見に行くことになった。
〜〜〜〜〜坂本宅 玄関前
「「「「「・・・・・」」」」」
「おい、しな。これはどうなんだ?合格か不合格か…」
「昔は封の厚さで分かったって言われてますけど、今はどうだか……」
「とにかく開けてみよう」
「そ、そうだな」
坂本くんが封の上の部分を破り、中から紙を取り出す。僕も同じように緊張してきた。
「おっ!」
「やったー!」
「バンザーイ!」
「合格だね」
坂本くんは合格していた。いや〜。良かった良かった。これで落ちてたら僕の責任だもんね。あ、ついでに受講料5,000円が手に入ったぞ!これでBlu-rayドライブが買えるぞ!
「はい」
坂本くんの前に手のひらを出す。早くこの手の上に五千円札を乗せるんだ。
「ん?なんだその手は?ハイタッチか?」
「いいえ。違いますよ。受講初日を思い出してください」
「初日ぃ?」
「・・・まだ分かりませんか?受講料ですよ受講料」
「あ!あれマジで言ってたのかよ!」
「当たり前じゃないですか!コピー代いくらしたと思ってるんですか!」
「このムードを壊すとは…、さすがしな君だね…」
なかなか五千円を渡してくれなかったが、最終的には諦めて渡してくれた。
あれ?僕ちゃんと言ってたよね?
〜〜〜〜〜池田宅
「うう〜。緊張するよ〜」
「大丈夫ですよ池田さん!坂本くんでさえ合格したんですから」
「おい、ちょっと待て」
「そうだよ。坂本くんが合格したのに、池田さんが不合格になるわけないよ」
「おいーー」
「明里ちゃん!大丈夫だよ!」
緊張してなかなか封を開けられない池田さんを、みんなで必死に励ます。
坂本くんへの流れ弾なんて知らない。
「いくね…」
煩いくらいに捲し立てられた池田さんが、とうとう意を決して封を開けた。
「ふう…」
「良かったね!」
「おめでとう」
きちんと合格していたようだ。その後、きちんと用意されていた五千円を頂いて解散となった。
〜〜〜〜〜翌日 学校内
「いやー。よかったですね。合格して」
「おう。お前のおかげだ」
坂本カップルの推薦入試は無事終わり、残るは和田カップルの一般入試だ。これは問題ないだろう。
〜〜〜〜〜一般入試当日 報国高校
「いやー。遂にこの日がやって来ましたね」
「時の流れは早いものだね。坂本くん達を祝福していたらあっという間だよ」
「なんだか緊張してきたよ〜」
「大丈夫です。5日前にあげた予想問題の適合率は90%を超えているという試算が出ています。大丈夫ですよ。たぶん。きっと……」
お手製人工知能で作った入試の予想問題。全国模試で試してみたら適合率は脅威の100%。これはいけるぞ。
〜〜〜〜〜入試終了後
「「「・・・・」」」
「なんて言うか、その、ごめんなさいね」
「いや、しなくんは悪くないよ」
「そうだよ。悪いことなんて一つもないよ」
何があったかと言うと、アレだ。またもや適合率100%いったのだ。僕は悲しくなって満点取ったけど、和田カップルは罪悪感から満点は避けたようだ。
「よっ!お疲れさん!
「皆さんお疲れ様でした」
坂本カップルがやって来た。出来具合が気になって来たのだろう。
「上々でしたよ。適合率100%でした」
「やっぱお前のAIはチートだわ」
「なんだか申し訳ない気持ちになったよ」
もう少し手加減してやればよかったか…。
「せっかくだし、今からカラオケ行こっか!」
「賛成!」
まあ、気を取り直して、カラオケを楽しもう!
〜〜〜〜〜翌日
「はい。お願いしますーー」
ガチャ
インフルエンザに罹ったと嘘をついて休校する。今から新幹線に乗って京都まで向かう。交通費は帝東大学持ちだ。
〜〜〜〜〜京都府 大原尾越 山間部
タクシーに乗ってここまで来た。領収書を忘れずにとり、残りは歩きで舗装された山道を進む。
坂道をちょっと歩くと、木々の間から白い建築物が垣間見える。あれが例の実験施設だ。外観の設計には特に携わってないが、誰があんな不気味な建造物にしたのだろうか。
しかし、数ヶ月前は作るかも怪しかったこの研究所だが、もう完成してるとは…、日本の底力ってやつは恐れ入るよ。
もうしばらく歩くと林が開けて、砂利で舗装された広い敷地に着いた。そこに聳えるのは、ビル6階建はあろう高さの白い直方体だった。
こんなの誰が見ても怪しい研究をしているラボにしか見えない。
まあ、それもそれでロマンがあるな、と納得した時に白い直方体の中から人が出てきた。きちんと自動ドアの設置された玄関があるようだ。
「弓子さん。お久しぶりです」
「しなくん。久しぶり。また大っきくなったわね〜」
「そろそろ伸び悩んできましたよ」
出てきたのは例の知り合い大学教授の、芳田弓子さん。
出会いは僕が5歳の頃。ちょうど10年前だ。両親が交通事故で死亡した後の葬式で、父方の血縁の一人だった芳田さんに拾われたのだ。
と言っても当時の彼女の年齢は18歳。芳田家にお世話になり、小学生の頃まで育ててもらった。
弓子さんは一種の天才で、小さい僕に趣味の物理学を、忙しい大学受験の時期から、僕が独り立ちするまで、押し付けるように教えてきた。
おかげで今の僕があるのだ。
彼女は現在、現役で帝東大学大学院を卒業した後、直ぐに助教授になり、数年すると教授としてこの研究のリーダーになっていた。
"少々他人行儀な年の離れた兄弟"と言うのが的を射ていると思う。そんな関係だ。
仲は悪くない。
「早速ですが、発電機を見せてくれませんか?」
「いいわよ。着いてきて」
玄関に入ると無機質な白い壁が一面に広がっていて、受付などは無かった。
狭い通路を複雑に通り、何度か階段を登った先に発電機があった。
発電機と言っても、発電するための実験装置であり、次元を解放する仕組みと、その装置から流れるエネルギーを電力に変える機構を統合させたものだ。
僕の設計通りに出来上がっている。
そう。この施設の計画自体僕が考えたものであり、中学生の身ながら世界を変える発電方式を考えついたのだ。えっへん。
「ちゃんと設計通りに仕上がっていますね。流石です」
「こっちにも帝東大としての意地があるのよ。中学生なんかに負けてられないわ。5日間徹夜で研究チームに理論を解説した時は大変だったけどね」
「何やってるんですか…」
「それより、早速実験してみましょう」
「そうですね。そういえば、ここにいる職員は全部で何人なんですか?」
「20人よ。研究チームが11と技術者が9。全員が帝東大生よ」
「最近の若者はやりますね。今度挨拶に向かわないと」
期待通りの仕事をしてくれて感謝しかないな。実験が終わったら挨拶でもしに行こう。
「職員は全員3階まで退避して!発電実験を行うわよ!」
マイクを持った弓子さんが館内スピーカーで避難を要請する。そのマイクどこから持ってきたんだ?
「教授!いきなり実験するってどういうことですか!」
階段を駆け上がってきた青年が息を切らしながら言う。大丈夫だろうか?
「もしかして、教授の隣にいるのが例の所長ですか?」
ん?僕が所長?
「そうよ。この発電機の考案者にして、私の教え子第1号。海園しなくんよ!」
「ちょっと待ってください。所長なんて聞いてません」
「あら?言ってなかったしら?あなたがここの所長になるのよ」
「ええ〜…」
「何よその嫌そうな顔は。・・・まあいいわ、早速始めるわよ」
「海園しなさんですか?」
「は、はい。そうですけど…」
なんだかさっき駆け上がってきた青年が、すごいキラキラした目でこっちを見てくるんだけど?!
「握手して下さい!!」
「えっ…。まあ、いいですけど。ハイ」
握手してくれと頼まれたからしたものの…。なんだこれ!なんだこの状況?!みんな憧れの存在を見るかのようにキラキラした目でこっちをみてくるんだが?!
「そ、それより実験しますよ。持ち場について。あ、あと蓄電システムの最終チェックをお願いします。先ずは年間1MWの発電を開始します」
その場のノリで僕が指示してみる。先ずは秒間百万Wの発電だ。これだけで300世帯分の電力供給が見込める。
メガソーラーと同程度の能力だ。
この施設の面積は4アールくらいなので、すごい効率を出すことになる。
「電子回転板接続よーい。最終点検並びに回路冷却開始!」
「真空帯電式大容量蓄電器、問題ありません!」
「システムオールグリーン!冷却完了まであと45秒!」
電子回転板とは、高エネルギー流を電子にぶつけて装置内を回転させることで、磁場とともに電力を発生させる装置だ。
もちろん僕が考えた画期的な装置だ。
回路を絶対零度に近づけることで、超電導にすることができる。これにより数値の計測がしやすくなるのだ。いつか常温超伝導を実現してやりたい。
「重力波発生装置起動!」
「了解。重力波発生開始!共鳴開始、重力場形成成功しました!」
これで科学技術が飛躍的な進歩を遂げたことになる。この成果だけでも、歴史が半世紀以上進んだと言っても過言ではない。
なにせ、重力を人工的に操作しているんだからな!
「回路冷却完了しました!」
「重力場形成安定しています!さらに強めて様子を見ます!」
「時空の歪みはどれくらいですか?」
「光速換算で・・・90%です!」
だいたい0.4倍か…。目標は99.99999%までだ。だいたいこれで時間の流れが止まり、次の段階まで進めるようになる。
「重力波を強化してください!99.9%までいきますよ!」
「わかりました!粒子内逆振動波の用意もします!」
「いいえ!もう粒子内逆振動波は照射を始めてください!」
「は、はい!」
「所長!99.9%までいきました!このままいきますか?」
「はい!そのままで!」
「様になってるじゃない。所長」
うん。所長もなかなか悪くないな。
「事実上、時間の停止を確認しました!」
「やりましたね!教授!所長!」
「まだまだ序の口ですよ!粒子内逆振動波の出力を上げてください。このまま高次元空間と接続しますよ!」
「何ですって!」
携帯を耳に当てた女性が大声を上げる。
「どうしたんですか!」
「で、電子回転板から微小ながら光が見えたそうです!」
なんでだ!いや、そもそも何故光…。いや、光子が?!
・・・光子・・・そうか!!
「帝東大のダークマター検出施設に連絡してください!!」
「どうしてですか所長!」
「アクシオンです!早く装置で!観測して電子反跳を大量に観測できるはずです!」
電子回転板は"強力な磁場を発生"させる。
磁場により光子が発生するのはアクシオン。アクシオンとは強力な磁場に影響を受けて光子に変わる素粒子だ。
通常、空間にあるアクシオンだけでは目視できるほどの光量はでない。
しかし、高次元空間から大量のアクシオンが流れ込んできたなら話は別だ。
質量の小さいアクシオンが薄くなった宇宙空間との境界線から漏れ出てきたのかもしれない!
「ダークマター検出施設からデータが送られてきました!電子反跳は観測されたんですが、それ以外に不明な粒子が水素と衝突して発光しているそうです!」
「どれどれ…、やっぱり、光量が多いですね。これは超対称性粒子の可能性があります」
超対称性粒子が検出されたということは、高次元空間にから漏れ出た可能性もある。
「このまま実験は続行です!粒子内逆振動波の出力を最大にしてください!」
「了解です!」
「よし!・・・・・・今です!重力波発生装置を停止させてください!これで工程は完了です!」
「・・・電子回転板にエネルギーが流れています!正体不明のエネルギーが大量に発生しています!」
「発電量、規定通り年間換算1MWを記録しています!」
「エネルギーの解析が完了しました!ニュートラリーノが発生しています!それに、未知の粒子が多数!」
想定通りだ。高次元空間は空間に満ちるエネルギーも多いはず。そうなればこの宇宙の物理法則に合わない素粒子の一つや二つは出てくるだろう。
「内逆振動波も停止させてください。これでエネルギー量が減少しなければ成功です」
「停止します…」
運命の時だ。この後も順調に電力が供給され続ければ、高次元空間との次元の接続が安定したものと同義。
反物質は出ていない。素粒子の数的に五次元空間に接続したものだと思われる。
「・・・・・・給電量減少しません。依然として空間も安定しています…。成功です!成功ですよ!!」
「「よし!!」」
「・・・ふう…」
「やったわね所長。お手柄よ。これで日本のエネルギー問題は解決したわ」
「そうですね。一応できるところまで、発電しちゃいましょうか」
日本の消費電力はだいたい1PWだ。余裕を持って年間2PWくらいまでいこう。
「電子回転板規格設定。年間2ペタワット」
「了解。・・・2PW?!?!」
「設計上可能です!やりますよっ!」
「はっ、はい!」
「高次元空間と電子回転板の接続を一時遮断します!」
「2PWで設定完了しました!」
「最終点検完了です!」
「真空帯電式大容量蓄電器は!」
「5PWまで大丈夫そうです!」
準備はできた。あとは革命を起こすだけだ。
「接続!!」
「・・・秒間32MWを記録!設計通りです!」
「よっしゃああ!!」
ああ、成功した。吾妻総理、約束守れましたよ。
「もういいだろう!実験終了準備!空間安定波照射!」
「はい!照射中です!流出エネルギー量、減少していきます!」
「・・・・・・発電量減少、そのまま発電停止しました」
「よし。終わったわね」
ああ、成功したぞ!2PWでもまだ余力はあった。末恐ろしいものを作り上げてしまったな…。
「皆さんの協力無しには完成し得なかったでしょう。ありがとうございました」
「いえいえ、しなさんのおかげでこんなに素晴らしいものを作ることができました。礼を言いたいのはこっちです。本当にありがとうございます」
「少し前まであんなに小さかったのに、今では世界を変える発明をしたなんてね。お姉ちゃんが勉強教えてよかったよ…」
「教授!実は京都の料亭を予約してたんです!そこで打ち上げしましょう!」
「タイミング良いわね!グッジョブよ」
最終確認をして、研究所を去った。後は配電システムを整えて、電力会社と協議をする必要があるな…。
まだまだやる事が沢山あるなあ。
まあいいや、今日は打ち上げを楽しもう。
打ち上げは翌日の朝まで続いた…。
次回は地球編にしようか異世界編にしようか迷っていますごめんなさい。




