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3話 ネトゲはインスト時が一番ワクワクしてた気がする


 VRMMORPG『ホーリー・アース・オンライン』通称HEO。

 世界中にアクティブプレイヤーが存在しており、登録者数だけならオンラインゲームでは世界トップクラスの規模を誇っている。

 内容は広大なフィールドに4つの陣営が存在しており、オンラインゲームにしては重厚なストーリーと本格的なアクションが人気であり、トッププレイヤーともなると各ランキングイベントで得られる豪華な報酬だけで生活できてしまうほど現実にも影響を及ぼすタイトルとなっている。

 コンテンツは個人が消費できない程に存在し、お遣いにモンスター討伐から中世・SFをごちゃ混ぜにしたような艦隊戦すら実装されていて、各コンテンツに重度の廃人が多数いるともっぱらの噂だ。

 そんな、従来の日本人にとってはどこから手をつけていいのか分からないレベルの自由度を有すオンラインゲームに、一人の男が参戦した。


「おお、すげえ」


 男はログインし最初に飛び込んできた景色に驚きの声を上げてしまう。

 視界はリアルそのもの……首を動かしたと思えば周囲を見渡せ、腕を動かしたと思えば両腕が思い通りに動く……蹴りを出したと思えば、いつも自分が出しているような感覚の蹴りが蹴れた。

 速度もしなやかさも力強さも再現された動き……これに男は感動し「本当に普段と同じ感覚で出るのな」と、再び現代技術のすごさに驚愕していた。

 プレイヤーがログインして最初に見る光景は、選択した陣営のマイルームから始まる。

 男が選択したのは割りと現代的な雰囲気の『ノービス』。

 陣営の街並みも現代チックで、ファンタジーというよりも現実の街をそのまま落とし込んだような風景が特徴的だ。

 ここで購入できる装備も現代を模した物であり、カジュアルな服からラフな服まで防具として用意され、武器もジョークで実装された電動マッサージ機から対戦車ライフルに携帯地対空ミサイルまで存在する。

 そして今、男のいるマイルームは自身の家よりも狭い1LDKの一室だ。

 先ほどまで足をつけていた大理石の床は白のフローリングに変わり、壁紙も白、窓から見える景色は部屋の位置が確りと反映されたものとなっており、街並みを一望できるようになっている。


「とりあえず、どうすんだこれ」


 男は、ここにログインする直前までに、ある人物から教えてもらった事を思い出す。


「まずレベル上げして制限解除してから始めるんだっけか……てか、最初にもらったアイテムってどう使うんだ? ポケットは……ねえか、てかポケットはあるのに手入れられないのな」


 思い出したはいいものの、やり方が分からない男は、ふとマイルームに初期配置している机を見やる。

 そこには何かの本が置いてある、ご丁寧に〝説明書〟とまで書かれていた。

 それを手にとって目次を見れば、ステータス画面の項目があったため、そのページを開いた。


「……なんか、横文字が当たり前のように並んでるけどわかんねえなあ。ステータスオープンって言えば開けるのかってうお!」


 瞬間、男の目の前に空間投影ディスプレイが現れ、自分のステータス画面が開かれた。

 名前欄にドラゴと書かれており、その横にレベル1と表記された画面。

 何もない中空にPCディスプレイの画面のような物が出てきた時は驚いたが、男は説明書通りにそのステータス画面を操作していく。


「アイテムを使いたいならアイテム欄を……これか、で? おお、アイコンタップすれば使えるのか……」


 人差し指だけでちょんちょんと操作していく男。

 すると、キャラクタークリエイト前に運営から貰った成長アイテムをタップし、使用確認のウインドウが現れたので〝はい〟をタップした。

 瞬間、小気味よいメロディが流れたかと思うと、視界の左端にチャットログが現れ、自分のレベルが上がったことが書かれていた。


「おお、一気に10上がった……すごいのか、それ?」


 レベルが10となり、SPと略されたスキルポイントが20溜まったこともチャットログに記されていた。

 しかし男はSPが理解できない……ということで説明書に目を通す。


「スキルポイント……ふーん……スキル振って強くなるのね。いや、普通に殴ったり蹴ったり出来ればいいと思うんだけど……てか、俺いま独り言多いな。口に出ちゃうのな、心の中で思ってても」


 このゲーム対応のVRゴーグルには、脳波を読み取る機能が備わっており、基本的に考えただけで行動が出来て発言も出来る。

 しかし、ここにプレイヤーの個性を出す機能が備わっていた。

 なんと、現実で普段から行っていることは、大抵いつも通りやろうとすれば普段と変わらないクオリティで再現出来るのだ。

 これは脳波を読み取る機能を実装した際の副産物で、人間が記憶し脳から流れる電気信号内に開発者が想定していなかった情報まで詰まっていたことに起因する。

 それによって、現実で優れた反射神経と運動能力を持つ者はゲーム内でもトップクラスの動きが出来て、絵を書こうと思えば、現実でイラストレーター等をやっていた人間はゲーム内でも能力を発揮し、料理に関しては記憶した味覚で味を再現出来、他者にそれを振る舞うことだって出来る。

 一見、それだけだと能力に劣った者はゲーム内ヒエラルキーで最下層に落ちてしまいそうだが、運営がそれを救済しない筈は無い。

 やり方次第で、それらのハンデは埋めることが出来るのだが、今は説明を割愛しておく。


「とりま、攻撃強化ってとこに振っとくか……15くらい。あと5は俊敏でいいや」


 ATKと記載されたものは攻撃力、AGLと記載されているものは俊敏性と説明書で理解した男は、折角得たSPを特に考えもなく振ってしまう。

 現実でもパワーを活かすには技術とスピードと考えているために、とりあえず基礎を強化すればいいやとATK・AGLを選択していた。


「えっと……おお、てか今パン一なんか」


 ふと、男は部屋の隅に書記配置された姿見を見れば、自分が何の防具も装備していないパンツ1丁姿であることに気がついた。

 男のアバターの姿は、現実の写真をそのまま投影したものだった。

 理想的な逆三角形に隆起した肉体、178cm76kgの完璧なアスリート体系、長い手足の割りに確りとセパレートされた筋肉群。

 顔つきは凛々しく眼光は鋭い……ヘアスタイルは、逆立った黒髪にサイドを刈り上げたものになってる。

 鬼塚おにづかりゅう、正にそのままのだった――――


「服……防具か。装備欄をタップして……おおこれか、これをこうして、おお、やっと服きれた」


 パンツ一丁姿から黒のTシャツにジーパン姿となった龍は、とりあえずこれで外に出れると思い出入り口のほうへと歩き出す。

 歩くことも、扉を開けることも脳波を読み取って行うために、まだどこか慣れないところがあるが、その内慣れるだろうと割り切ってマイルームから外へと出た。

 街へと出てきた龍は、そこで再び表情を驚愕に染める。


「……原宿? いやストリップ会場?」


 マイルームマンションから出た先は、様々なテナントが立ち並ぶ繁華街で、周囲には他のプレイヤーたちが思い思いの格好をして歩いていた。

 イベント報酬で得たポメラニアンの衣装、やたらゴツゴツした鎧の騎士、羽が生えたゴスロリ幼女、露出度の高い衣服をまとった姫騎士、パンツスーツ姿のOL、スキンヘッドのグラサン男、肌色のパンツで全裸を表現しているバカ殿など、多種多様なプレイヤーたちがガヤガヤと歩き回り、談笑している。

 中には課金アクセサリーを器用に使って、4m程度の動く棺おけを表現した集団がいたり、狐耳や猫耳などといったものが可愛らしいプレイヤーもいた。

 魔境、正に魔境だった。


「なんだここ……すげえな」


 そんな中、黒いTシャツに青のジーパン、某登山靴を作っているメーカーが出しているような茶色いシューズ姿の龍は、自分が至って地味なことを理解した。

 とりあえず、立ち止まっていても仕方が無いので歩き出す。


「武器に防具にアイテムに、料理屋と食材屋に……百貨店にカラオケ店にファミレスにゲーセンときたか」


 歩けば歩くだけ、様々なテナントが見つかり、そして様々なプレイヤー達とすれ違った。

 たまにこちらを見てヒソヒソと話すプレイヤーもいたが、おそらく自分が初心者であることがバレ、それを話しているのだろうと、龍は当たりをつけた。


「委員長は、こういうのやってたんだなあ……てことは、委員長とこういうとこで会えるってことか」


 行き当たりばったりな散歩をしながら、中央公園のベンチに腰掛けた龍。

 まるで本物のような空を見上げながら、龍はぼそりと呟いた。


「なら今度、一緒にやろうって誘ってみっか……そうすりゃ、学校よりは話せるかもなあ」

「あのお……?」

「うん?」


 ベンチに踏ん反り返っていると、龍に話しかけてくる人物がいた。

 そちらを見やると、龍は「おお」と思わず声を上げてしまった。

 そこにいたのは、クラシックなメイド服に身を包んだ、栗色の髪をした少女であった。

 現実で見れば目を奪われそうな可憐さ、しかしこれはゲームであり、目の前のキャラクターは作られた物だと分かっていると不思議と興味がわかないことに龍は気づいた。

 少女は、どこかおずおずとした様子で龍に尋ねる。


「あの、もしかして初心者の方ですか?」

「え? ああ、そうですけど」

「見たところ、まだ街の外に出て戦ってもいないみたいですが、何かお困りですか?」

「いや、今さっき始めたばっかで……ってか、ゲーム自体初めてやったみたいな感じなんで、ちょっと当てられちゃいましてね」


 苦笑いを浮かべる龍。

 現実世界では、凡人よりも様々な経験を得てはいるが、仮想現実というのは初めてだったため内心疲れ始めていたのだ。

 故に、少女の問いかけはどこか助かったところがある……初めて一人で来る場所で、ようやく肩の力が抜けた感じだった。


「そうなんですか。隣、いいですか?」

「ええ、どうぞ」


 すっと右側のスペースを譲る龍。

 少女はそこにすとんと納まると、若干上目遣いで龍を見やる。


「でしたら、今から私と外に出ませんか? モンスターとの戦闘をサポートしますよ?」

「いいんですか? いや、さっき説明書読んだだけで、正直困ってたんで助かります」

「はい、私も暇で初心者サポートしてるだけなので、お気遣いなく!」

「そういうのもあるんですね」

「はい、初心者というのは貴重な財産ですからね。暇なときは、たまにこういう事するようにしてるんです」


 ぐっと両手を握ってアピールする少女。

 あざとい仕草で、現実で見れば少し引いてしまうところだが、ゲーム内だからなのかどこか様になっている。


「じゃあ、とりあえず出入り口教えてください」

「はは、そこからなんですね」


 言えば早く、龍は立ち上がって少女を促す。

 少女は笑顔を浮かべながら、龍の前へと躍り出ると「こっちですよー」と言って街の外へと案内するのであった。


 ☆


 街の外は、先ほどまでの現代チックな風景ではなく、広大な草原が広がっていた。

 肌を撫でる風も、鼻を擽る自然の香りも本物みたいで、龍は再び感動を覚えた。


「すげえな……北海道みてえだ」

「はは♪ 確かにそうですね」

「これ、どこまで続いてるんすか?」

「MAP画面を開けば分かりますけど、かなり広いですよ。飛行マウントが無ければ端から端までなんて行く気がなくなるぐらいですね」

「マウント……なんすかそれ?」

「説明書に書いてませんでしたか? 乗り物ですよ、20レベルになれば乗れるようになりますよ」

「乗り物……バイクとかあるんですか?」

「もちろん! 50ccから2300ccのモンスターマシンまで揃ってますね」

「すげえな……」


 並びながら草原を歩いている二人。

 現代のラフな服装とクラシックなメイドが並んで歩く姿は、どこか滑稽だ。

 すると、二人の目の前に狼のようなモンスターが現れた。


「お、ウルフですね。丁度いいから戦ってみましょうか」

「ウルフ……でかい犬だな」

「ええ、現実にいる狼よりも一回り大きくしただけのデザインらしいですよ? レベルは2ですからね、成長アイテムで10になってるドラゴさんなら楽勝ですね」

「んじゃ、行って来ます」


 いってらっしゃいませ~っと、メイドが龍を送り出す。

 龍は堂々と歩いていき、現実的な威圧感のある狼と草原で対面する。


「犬にしては、やっぱでかいな……速えのかな?」


 人間とは戦いなれているが、動物とは戦ったことが無いために少し緊張している龍。

 どういう動きで来るのかと警戒していると、ウルフが「ぐるる」と唸ってこちらへと走り出した。

 人間よりも鋭い俊敏性、一瞬で間合いをつめたかと思えば、牙を剥き、龍の喉元目掛けて飛び掛ってきた。


「しっ!」


 一息の間、刹那、龍の右肘がウルフの鼻っ柱を叩き折る。

 体の捩れを最大限に活用した右肘は、上から下に振り下ろしたもので、ムエタイ選手が相手のガードの隙間から捻じ込む際に使うものだ。

 その強烈な肘を叩き込まれたウルフは、打ち込まれた勢いのまま下顎から地面に落下すると、粒子となって姿を消してしまった。


「……おお、消えた」

「……すごいですね、あんな風に体動かせるなんて。現実で格闘技をやられてるんですか?」


 初戦闘を終えた龍の背に、メイドが駆け寄ってくる。

 感心したようにしているメイドは、龍の前に立つとその両手を手にとって体を寄せる。


「手もやたらゴツゴツした作りになってますし、もしかして写真投影で作りました?」

「まあ、X軸とかY軸とかよく分からなかったので」

「そうなんですね! じゃあ顔とかもそのままなんですか……珍しいですね」

「珍しいんですか?」

「当たり前じゃないですか、個人情報を大事にしなきゃいけないこの御時勢で、自分をまんま使う人なんてまずいないですよ」

「へえ、まあ自分は気にしないんでいいっすわ」


 両手を取られ、やたら体を擦りつかせて来るメイドに苦笑しながらも、龍はそっとメイドから体を離すと「んじゃ、とりま次いってもいいですか」と彼女に尋ねた。

 すると彼女は「もちろん、今日はとことん付き合いますよ!」と何故かテンション高めに答えた。

 先を行く龍の背を、メイドは妖艶に微笑みながら見つめる。


(これは掘り出し物かもしれないわあ……最初は皆、ウルフの外見にビビッてぐだるのに、躊躇無く殴るんだものなあ。それも一発目からカウンターヒットだし、反射神経も申し分ない。もう少し確かめてから、うちに誘ってみようか)


 脳波を読み取るシステムで、内心でほくそ笑むメイド。

 思ったことをそのまま話すしかないと思っていた龍であったが、実は設定次第でその点は変えられるため他のプレイヤーは皆そうしている。

 二人はこの後も、時間にして約1時間ほどフィールドを回って戦闘を繰り返した。

 終わった後はメイドとフレンド登録なるものをし、龍は今日はここまでとログアウトするのであった。


 ☆


 時は遡り、ここは龍のクラスメイトでありクラス委員長の委員長の部屋。

 綺麗に本が並べられた棚や勉強机、白いカーペットや白いベッドが清潔感漂う整理整頓された部屋、それが委員長の部屋だった。

 そんな部屋のベッド上で、委員長は部屋着で寝転がりタッチパネル式の携帯電話を眺めている。


(ま、まだかな……でも来たら来たで怖いし、ど、どうしよう。)


 風呂上りで火照った身体を感じながら、どこか落ち塚ない様子の委員長。

 柔らかい黒髪はドライヤーで解かしたばかりで、照明の光を反射させている。

 一見地味な彼女だが、外見は可愛らしく、出るとこもそこそこ出ているため、部屋着越しでも異性が見ればドキリとさせられる色があった。

 そんな彼女は今、今日の放課後に連絡先を交換した龍からの連絡を待っていた。


(鬼塚君がネトゲって、全然イメージ沸かないけど……でもHEOなら凄いことになりそうだなあ。運動神経と反射神経がいい人は、育成してなくてもすごい強いし)


 ゴロンと、携帯画面を眺めながら寝返りをうつ委員長。


(まあ育成と装備次第で埋められるし、最終的には運動音痴の私でも戦えるようになるし良いゲームなんだよなあ……やってくれるなら、鬼塚君もはまってくれないかなあ)


 委員長お気に入りの動画をぼーっと眺めていると、不意にコミュニケーションアプリの無料通話が平かれた。


「あ! きた! きちゃった!」


 待っていた筈なのに驚いてしまった委員長は、思わず携帯を落としそうになってしまうが、なんとか持ち直し通話を受け入れた。


「あ、あの! こんばんは」

『こんばんは委員長。今、大丈夫?』

「は、はい。大丈夫です! じゃなかった、大丈夫だよ?」

『んじゃ、いまパソコンでホーリーアースのホームページ開いてるから、教えてくんない?』

「うん、まずはね……」


 携帯越しに龍の声が耳に届く。

 実は委員長、低い声が好きで影ながら龍の声は理想に近いと思っていた口だ。

 故に、若干の幸せを感じつつ龍にHEOの始めかたをレクチャーしていく。

 理想に近いとはいっても、好意をもっている訳ではない……そもそも学校内にあるヒエラルキーでは、鬼塚龍はトップに君臨しており、そこには鬼先楓や苅谷美優もいるため、好意や憧れよりも恐れのほうが大きいのだ。

 基本的に委員長は地味だ、可愛いが地味だ。

 簡単に言えば、サブカルチャーに精通しているオタクたちに好まれそうな大人しい娘だ。

 世間からイケメンファイターとして紹介される龍や、読者モデルをアルバイトとしてやっている楓、外では小悪魔というより魔性の女として通っている美優と比べられると、住んでいる世界が違うとすら言われてしまうだろう。

 そんな相手に、今自分はオタクが住む世界のレクチャーをしているのだ。

 委員長は謎の高揚感とともに、若干の優越感すら感じていた。

 しばらくして委員長のレクチャーは終わり、龍も無事にHEOのインストール体勢に入っていた。


『あー終わるの20分ってなってるな』

「うん、それが終わればプレイ出来るよ。プレイしてからはさっき私が教えた通りにやれば問題ない筈だから、がんばってね」

『OK、ありがとな。とりま、この間は暇だから筋トレでもしてるわ』

「そうなんだ、じゃあ私はこれから勉強だから、もう切っても大丈夫?」

『大丈夫大丈夫、ありがとな』

「うん、それじゃあまた明日学校でね、おやすみなさい」

『おう、おやすみー』


 始まる前はビクビクだったが、終わってみれば同年代と普通に話しているのと変わらなかった。

 なるほど、ピラミッドの頂点にいる人もただの同級生なんだなーと委員長が思っていると、ふと自分のPCが目に入った。


(そういえば、20分で終わるって言ってたなあ……私のPCなんて1時間以上かかる大容量だったのに、すごいの持ってるんだ)


 PCの前にはVRゴーグルが置いてあり、延長コードは綺麗にまかれていた。

 HEO用のVRゴーグルは仕様上寝転がってのプレイが推薦されており、委員長は部屋の端っこにおかれたPCからコードを伸ばして、ベッド上でプレイしているのだ。

 とはいっても、今日はプレイするつもりはない。

 ある程度の成績を保っていないとゲームを没収されてしまうために、毎日の勉強は欠かせないのだ。

 故に委員長は勉強机へと向かう。

 新しいプレイヤーのことを思いながら、自分が初心者だったころを思い出しながら、今日の授業の復習に入るのであった。



ザ・勢い。

なので、反応があればやる気でて続きかくし、無ければやる気でたときに書くって感じ。

別にプロットも無いので、こういう展開がみたいだとか、こういうのあるんですかとか言われれば参考にすることもあると思います。

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