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第三話

エンコジ

ツナ

スドケン

リンゴ

の四人はこってりしぼられて四時限目の体育に行った

広いトラックをひたすらランニングするアップだ


「あんな怒らなくてもいいのにな」


激怒し思いつく限りの文句を浴びせてきた井上にエンコジは愚痴をこぼした


「オレなんて

オナニーを覚えた猿か!!

って言われたよ」


リンゴはへこんだ表情で地面を見た


「仕方ねぇだろ

演奏はSEXより気持ち良いからな」

ツナがらしからぬ言葉を吐き

三人はバッと見た


「な、なんだよ」


ツナは戸惑って四人横列になって走っている列から少し離れた


「ツナくんもそんな事言うんだなぁ」


リンゴが口をあけて感心する


「ちゃうやろリンゴ!!

それもやけど

今ツッコミたいのはそこちゃう!!」


スドケンはツナから目を離さずリンゴにツッコんだ


「…お前エッチしたこと、あんの…か?」


エンコジが怯えた表情でツナを見た


「そや!!

そこや!!

ほんまかツナ!?」


三人はズイッとツナに詰めよった


「…お前ら無いの?」


ツナは相変わらず戸惑った顔で走り続ける


「うるせぇ〜ッ!!

スケベ〜ッ!!

ツナのアホチンコ〜ッ!!」


エンコジが叫びながらダッシュで集団から抜けだしあっというまに半周くらい差をつけた


「早っ」

三人はあっけにとられた顔で見届けた


スドケンはツナの肩に腕をまわしガシッとつかんだ


「で

だれや!?

あ〜大丈夫大丈夫!誰にも言わへんから

ん?」


スドケンがまくしたてツナはため息をついてからコッソリ耳打ちした


スドケンは

ふんふんと頷きながら聞きだした


「うんうん…


…あ?

何っ!?

アニキの友達の!?


…!!


アミちゃん!?」


スドケンは肩から手を離し

口をぱくぱくさせてツナから離れた


「…めっちゃ美人やん」

体のそこから出たような小さい声で呟き


「実はオレもチェリーやねん!!

アミちゃんはあかんやろ〜!!」


と叫びながら走りさった


「うわ〜ん!!

あいつあかんわ〜ッ!!

エンコジー!!」

半周先で肩を落として走っているエンコジをダッシュしながら呼んでいる


「待てよ〜」

とリンゴも後を追い


残されたツナはやれやれと呆れた

エンコジとリンゴはともかく

スドケンまで童貞とは思わなかったな


と思いながらツナが一人で走っていると


「ツナく〜ん!!」


と後ろからきっと童貞であろう

童顔でオカッパでチビのモモカンが走ってきた


「さっきのセッションぼくも入りたかったよ!!

…でも怒られちゃったみたいだね」

とニコニコしている


ツナはモモカンの顔をぼんやりと見つめ


「…なぁモモカン」


お前…童貞?


と聞こうとしたが半周先で


「うぉ〜ッ!!

あみちゃん巨乳〜ッ!!」


と叫んでダッシュしているバカ二人にモモカンが気づき


「アハハ

何?

あみちゃん牛乳?

意味わかんない」


と言ったので


「…。」


聞けなかった


半周先の二人は

きっと女子や人目を気にすることを知らないのだろう


「てかさ!!

みんなビックリしてたよ!!

楽器ウマいって!!」


たしかにみんなチラチラこちらを見てはヒソヒソと話している


すると後ろから


「目立ちたいからって…」


吐き捨て

ツナの肩にドカドカッとぶち当たり

男子の集団が走り去った


クラス委員の

遠藤幸治(エンドウコウジ)

その友達

岡田賢次(オカダケンジ)

と先程の言葉を吐き捨てた

守田綱吉(モリタツナヨシ)


3人はニヤニヤしながら前をノロノロ走っている


なんだコイツら?

ケンカ売ってんのか?


口には出さずそう思い

ツナはイラっとした


普段の綺麗な顔から徐々に迫力を帯びた顔つきに変わり出す


モモカンはツナの表情を見て


あわわ〜ッ!


こちらも口に出さずに焦りだした


普段はクールで大人しいツナだが一度キレると手に負えないのをモモカンは知っていた


地震後の大津波型のツナと暴走列車のエンコジ

瞬間湯沸かし器のスドケンが

ライブハウスでケンカを売られた時の事を思い出し

二度と怒らせちゃダメだとひそかに心に誓っていた


出来るだけトラブルに近づかないようにしているが

どうしてなのか


この3人にはトラブルを自ら招くか引き寄せる力があるみたいだ


ドドドドッ


後ろからものスゴい勢いで誰かがくる


振り返ったモモカンはギョッとして


飛びのいた


「アミちゃん巨乳〜ッ!!」


後ろから一周差をつけてきたエンコジとスドケンが叫びながら

前の三人に気をとられていたツナを突き飛ばし

勢い余って前の三人にも体当たりをした


「うおっ!!」


体当たりされた三人は予想外に飛んでいき

近くを走っていた女子の集団の中に突っ込んで一緒に転んでしまった


「きゃーっ!!」


女子が悲鳴を上げグランドのみんなが事故現場に注目する



ここで場数慣れしているものとしていないものの差が出てしまった


エンコジやツナ達は素知らぬ顔をしながら

かつ

少しビックリしたかのように第三者を気取る


突き飛ばされた三人は慌てふためき

ぶつかってしまった女子たちにひたすら謝っていた


「ちょっと!!

信じらんない

何考えてんのよ!!」


後続の女子達がワラワラとあつまり三人に詰めよる


「あ?!

円と須藤に突き飛ばされたんだよ!!」


岡田が腹を立てエンコジ達を指差す


しかしエンコジ達はいつの間にやらやじ馬の仲間達にまぎれて


「何いってんの?」


「わかんない」


エンコジとモモカンがしらを切る


モモカンもこういう事にはだいぶ慣れてきたようだ


「ぶっ殺すぞお前ら!!」


守田が腹を立て叫ぶ


しかしスドケンが

ついついッと指差し


「待ち待ち

いくらオレらが嫌いでもどさくさのセクハラまで共犯にされちゃかなわへんわ〜」

と遠藤の手が転んだ女子の尻の下敷きになっている事をセクハラと指摘した


またもや


「きゃーッ!!」


と悲鳴をあげ

その度やじ馬がどんどん増える


三人は

クラスの大多数を敵にまわしあーだこーだ文句を言われ始めた


「ゼェゼェ…

エ、エンコジ

スドケンくん…

ハァハァ…

走るの早いから…」


エンコジとスドケンについて走っていたハズのリンゴが今頃追い付いてきた


「リンゴが遅いんや」


スドケンがリンゴの肩を叩き

ランニングに戻る


五人はやじ馬集団から離れランニングを再開した


「あいつら

相当オレらの事嫌ってるな」


ツナが長い黒髪をかきあげながら言った


「なんでだろうね」


モモカンは体操服をハタハタさせながら

首を傾げる


相変わらず爽快な青空で

太陽がゆらゆらと地面を熱している


「お前ら知らんの?

聞いた噂によれば

あいつらな…」


あっつ〜

と呟きながらスドケンがそこまで言いかけると


ピピーッ!!


と遠くで体育教師がホイッスルを鳴らした


「あ

アップ終わりだ」


リンゴが立ち止まり汗を拭く


今日の体育は体育館で

男子がバスケ

女子がバドミントンだ

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