高収入を目指す女性専用の特別な求人。ま…
演出的な意味で、敢えて中途半端にタイトルが途切れさせておりますが、
正式タイトルは――
【高収入を目指す女性専用の特別な求人。まぁそんな美味い話はないよねと思いつつクリックしてみたらとんだ転職サイトでした。】
――です。
なんでこんな中途半端なタイトルな上に、あらすじがアレなのか……その理由は後書きにでも。
何はともあれ、お読み下さった方が、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
女性のライフステージに会わせた働き方をサポートする転職サービス……なんて謡っているサイトの広告が、いつも見ている小説投稿SNSの検索結果の間にちょろっと挟まっていた。
異世界ファンタジーを検索中に、なんかタイトルっぽい感じだったので興味あってクリックしてみれば、広告だったワケなんだけど……。
偶然とはいえ、正直言うと今の仕事に不満しかない。
なので、私こと河里 依紅は、転職を考えているので、このうっかり騙されたことも悪くはないかな、と思ったりする。
素敵な転移・転生・転職をご紹介する女性向け転職サイト『女神のステラ』
色々と引っかかるワードが混じっている気がするけれど、とりあえず覗いてみよう。
会員制のようで、自分の情報とか職歴とか登録しつつ、転職先での希望などを記入したマイページを作らされるようだ。
まぁこの辺りは、よくある求人サイトみたいなモンか……なんて思い、特に意識することなく、私は正直にあれこれ記入していく。
マイページを作り終えると、早速募集中の仕事を見てみましょう――なんて表示された。
そうだ。とっとと見せろ~なんて、嘯きながら、クリック。
……そこに表示される求人に、一件目から私は目を疑った。
『領主の館で、侍女を出来る女性を募集しております』
勤務地:フローステア第五文明期916年頃
ハニードリス王国チェリーネ領 領主の館
業種:侍女
条件:お嬢様の不思議な知識に付いていける方優遇
勤務内容:領主の長女、オウカ・リッジ・チェリーネ付き侍女。
勤務時間等:地球時間換算 一日6時間勤務。勤務時間帯は応相談。
週休3日。有給あり。
給金等:日本円換算 未経験でも最低30万円
(能力次第でどんどん増えます)
ボーナス有、その他領主一家からの下賜等あり
交通費、制服支給。
備考:お嬢様は女性人格と男性人格を有す二重人格です。
「ツッコミどころ満載ではあるんだけど、それを補って余りある内容であるような気がする……」
いや、そもそもこの勤務地ってどこよ。
なんで勤務地の横に暦? っぽいのが書いてあるのよ。
あと、領主一族からの……えーっと、なんだこれ?
した……ちょう……?
へいッ、グーグル先生! OK。わかった。
カシ、カシね。下賜の読み方はカシ!
偉い人から賜るご褒美とか、そういうもののことみたい。
いつの時代の言葉よって感じだけど、ボーナスの上にそういうの貰うのっていいのかしら?
でも、日本の企業基準でみちゃうと、その勤務時間と日数でそんなにお金貰ってもいいの? みたいに感じちゃうのはブラックに毒されてるからかしら?
まぁこの条件でも、職場がシンドイ可能性があるものねー……。
それに、備考が不安でしかない。
なんだ二重人格って。どっちか問題ある人格だったりすると、直接のお付き侍女って、結構大変そうな気がするんだけど……。
とりあえず、次いこう。次。
『ダンジョン探索者としての新チーム立ち上げにつき
各種業種募集中(非探索者OK)』
勤務地:アルク=オール 変遷歴90年5月頃
ペルエール王国 中央都市 職人街入り口付近
職種:ダンジョン探索者
探索者チーム内事務員
条件:戦闘員または斥候員の希望者は攻撃系のルーマ保有必須
非探索希望者はアジトでの会計や事務をしてもらうので
計算技能を持つ人、綺麗な文字を書ける人、
情報収集能力の高い人など優遇
戦闘能力を有し、非戦闘員要項を満たせている人優遇
勤務時間等:ダンジョン探索をしている時は不定期
非戦闘員は 日本時間にして7時間勤務。週休二日。
給金等:不定。探索担当は探索の成果による
非探索者は、日本円換算で月28万(昇給有り)
ボーナス不定期。探索の成果によって増減。
備考:アルク=オール永住希望の場合、自宅支給。
(※月の家賃5万は本人様負担となります)
「自宅支給ッ!?」
驚愕の備考に思わず声をあげてしまった。
まぁ永住の場合という条件があるけど……。
いや、そもそもアルク=オールってどこよッ!
永住することになったら、帰ってこれるのかな……?
「……それに攻撃用ルーマってフレーズも謎だわ……」
ニュアンス的に攻撃用のスキルとかそういうのよね?
……ゲームやアニメじゃあるまいし……まさかね……?
「事務方の方が条件が良いように見えるけど、どうなのかしら」
ダンジョン探索ってのも意味分からないけど、結果次第で給料が変わるってことは、安定した収入はまずない。
そもそも、この月給だって探索メンバーが成果をあげてくれないと、貰えない可能性があるんだって思うと……
うーん、さっきの侍女の募集の方がマシな気がしてきたわね。
他のも見てみよーっと。
『乙女ゲームそっくりの世界で悪役令嬢になってみませんか?』
勤務地:ラビリア・リンサーラ 牛神暦1134年頃
ミノタノス王国 アステリウム領
業種:悪役令嬢
勤務内容:令嬢アリア・ドナウ・アステリウム……その生涯
条件:転生必須。帰還手当有り。
勤務時間等:勤務開始~処刑されるまで。処刑の回避可能。
給金等:任期終了後、
日本円換算150万~1億 銀行振込予定。
生存期間ならびに、現地での影響度次第で変動。
備考:勤務開始後、令嬢としての生涯を終えるまで帰還不可。
「これまで以上にツッコミどころしかないやつ来たッ!?」
勤務地は今更ツッコミは入れない。
でも、業種はおかしい。
これまでの二つもツッコミどころはあった。
だけど、業種という表記に間違いはなかった。侍女も探索者も業種扱いで問題ない。
だけど、これは何?
悪役令嬢って、それもう業種の名前じゃなくて、物語の立ち位置ってやつでしょうッ!?
続く業務内容もおかしい。
なによッ、『……その生涯』ってッ!!
転生必須・帰還手当有り――ってのもまったく意味が分からない。
何というか……言葉の意味は分かる。いや、わかりたくない。
これ、あれか。
申し込むと、問答無用で今の人生が終了して、悪役令嬢に転生するってこと?
でも帰還手当って何なのかしらね?
地球に帰ってこれるにしても、悪役令嬢アリアのままの姿とかだったらいやよねぇ……。
とはいえ、考えようによってはアリアとしての生涯を終えると、地球に帰ってこれるとも取れるわよね……。
しかも、お金までもらえるっぽいし……。
そう考えると、悪役令嬢に転生してフラグへし折りながら過ごすのって楽しそうではあるかも――
22日ぶりという久方の休日なのに、なぜかさっきから鳴っている業務用スマホを一瞥し、私は嘆息する。
そうよね。
あの大空に翼を広げて飛んでいきたくなるような日常だもんね。最近は。
こういうジョークサイトで。心に住む伝令鳥の翼を広げ、妄想の空へと羽ばたかせるなんて暇なことをしたくなるくらいには、疲れてるもんね……
「はぁ……」
ため息が出る。
仕事……行きたくないなぁ……。
でもお金は欲しい。具体的には3000兆円欲しい……。
日がな一日、積本と積ゲーと積アニと積玩具を崩して生きていきたい……。
おのれ、休日の職場からの電話ッ!
せっかく楽しくジョークサイトを楽しんでいたのに、水を差しやがってッ!!
……気を取り直して、もう一つくらい見てみようか。
『誰もが思い描くチヤホヤされたい――そんな思いを叶えられる職場です』
勤務地:アストラル・ガーデン エルセアト歴954年
ステラ・ライツ聖王国 王宮(予定)
業種:聖女
勤務内容:世界の穢れの浄化
条件:女性。現地への転移に了承頂ける方。
任期終了まで現地生活が可能な方。
帰還手当有り。時間手当有り。
勤務時間等:ステラ・ライツ聖王国ならびに世界の状況に準ずる。
途中で死亡、あるいは世界の浄化完了にて任期終了とする。
給金等:日本円換算月給100万+旅の途中の現物支給品。
浄化完了の方法や状況次第ではボーナスがプラスされます。
給金は地球への期間後、指定の口座へ入金されます。
備考:聖女として手に入れた魔法や技能は、地球へ持ち帰れます。
イケメンの多い職場です。逆ハー希望の方は是非。
なおイケメン度と問題児度あるいは残念度は比例します。
「最後ッ! そこは比例しちゃダメでしょッ!!」
つまり、イケメンであればあるほど問題児か残念児というワケで……そんなのに囲まれた逆ハーとか勘弁して貰いたい。
あと、二次元的にはBLよりもGLが好きなので。囲まれるなら美少女がいい。そして私なんて無視して、コンビを組んだ二人でイチャイチャしていて欲しい。
見るから。見てるから。ガン見するから。
それはそれとして、業務内容はわかりやすいわよね。
要するに聖女として、この世界に召喚されろってコトだろうし。
穢れの浄化の旅って……それこそRPGみたいに世界を巡ってあれこれやって、時には危険に巻き込まれたり殺されかけたりとかあるんだろうなぁ……。
冒険には興味あるけど、痛いのや怖いのはちょっとねぇ……。
……あ、冒険にも問題児って着いてくるのかな?
着いてくるよねぇ……王子様とか騎士様とか……絶対……。
でも、聖女として培ったチカラを持ち帰るっていうのは面白そう。
うーん……
この四つから選ぶとしたら、どれがいいだろう。
……っていうか、申し込んだらどうなるんだろう?
ジョークサイトだとは思うんだけど、何というかこう……ジョークじゃないような凄みを感じるようなそうでもないような……。
ジョークサイトだとしたら、何で小説投稿SNSの広告として挿入されてるんだよって話ではあるんだけど……。
「…………」
個人情報をすでに入力しちゃってる時点で、詐欺だなんだを疑うのは今更……か。
「せっかくだから、私は悪役令嬢を選ぶぜッ!」
そんなわけで、申し込みをクリック。
勤務開始日とか、わりとちゃんとした内容を求められたので、勢いのままを入力。
というか、悪役令嬢の場合の勤務開始日ってどういうことなんだろうね?
――とか思ってると、メールが来た。
「ふむふむ……。二ヶ月後に、迎えのトラックを送ります」
トラックかよッ!
もっとマシな乗り物よこせよッ!
しかし、かなりガチな文面が届いたけど……。
信用――しちゃっていいのかな……?
そうして――それでも、どうしても、今の仕事を辞める踏ん切りがつかないまま、時間は過ぎ去っていった。
気が付けば、迎えが来るという予定日だったけれど、私はジョークサイトのことなんて完全に忘れていた。
ただただ忙しく、理不尽なお叱りを受けながら、日夜仕事に追われる日々。
一日平均12時間労働しつつの20連勤目の夜。
身も心もボロボロになった私は、フラフラと我ながら危ないと思うような足取りで自転車を漕いでいた。
案の定というかなんというか――私は盛大にすっころぶ。
自転車からぽーんと放り出され、地面に転がりめっちゃ痛い。
まぁお陰で目が覚めたけどさ。
やれやれ――と嘆息した時、自分へ向かって真っ直ぐトラックが迫ってくるのに気が付いた。
「げッ! あのおっさん寝てやがるッ!?」
思わず口汚く独りごちながら、立ち上がろうとして――
「痛ッ!?」
ズキリと、右の足首に激痛が走る。どうやら転んだ時にやってしまったらしい。
痛くて……立ち上がれない……ッ!?
やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい……!!
真っ直ぐ自分に迫ってくるトラックを見せながら、ふと唐突に脳裏にジョークサイトのことが過ぎる。
「もしかして、迎えのトラックってこれ?」
場違いなほど呆れたような声が漏れる。
そして――
私のモノではない女性の悲鳴と、人が轢かれたぞッ! という誰かの叫びと、色んなものを遠巻きに聞きながら、私の意識はフェードアウトしていった。
もうちょっと、優しいお迎えがよかったかなー………
…
……
………
…………
……………
………………
…………………
……………………
案の定――というか何というか、私は14歳のアリアとして異世界で目を覚ました。
一生涯とかいいながら14歳からかよッ! とは思ったけれど、そこからどうにかこうにか処刑フラグを回避できたよッ!
悪役令嬢呼ばわりまでは完全回避できず、糾弾されちゃったりとかしたけど、何とか処刑免れたからオールオッケー。
どこぞの女の子に現を抜かして、一方的に私を悪役にして婚約破棄したいらしい王子に対しては、こっちから破棄を言い渡してやったぜ!
宰相だった父様も、私が一方的に悪女呼ばわりされて貴族界を追放されそうになったことで、王国に見切りをつけたとかで、母様と使用人のみんなもそれに納得。
結果、一家&使用人みんな揃って隣国へ亡命したのでした。
隣国で暮らし始めた私は、当時の宰相の長男と恋愛の末に結婚。
そのまま円満な夫婦生活が続き、子宝に恵まれた。
そして、数年前に旦那は逝去。
今の私は60歳。
娘や孫に囲まれながら、ベッドに横たわっている。
医療が発達しきれてないこの世界において、平均寿命は50前後らしいから、まぁ長生きしたわよね。
でもそれも、今日が最後かなと、実感はある。
「お婆さま……」
「そんな顔をしないの。思い残すコトがあるかどうかと聞かれれば、そりゃああるけれど、それなりに満足した人生だったわよ」
孫の顔を撫でながら口にする言葉に、偽りはない。
孫を撫でる手に全然チカラが入らない事実に、胸中では苦笑する。
ささやかな時間、孫を撫でるのにもずいぶんと疲れてしまうようになった。
「みんなこっちに来るのには、出来る限り時間を掛けてちょうだいね」
死後の世界なんてものがあったとしても、そこで私に会えるかどうかは分からないけれど。
何はともあれ、お別れだ――そう直感した。
最後になんて言おうかな……と考えたところで、一言感想でいいかな、なんて思ったので、口にする。
「あー……楽しかった……」
それは間違いない。
アリアとして過ごした日々は間違いなく楽しかった。
全身のチカラが抜けていく。
意識がフェードアウトしていく。
おー……これこれ。死ぬんだなぁ……って感覚。
久しぶりだわ~……。
遠く遠く、とても遠くに――死にゆく自分の耳にみんなの声が遠く聞こえる。
別れを悲しむ、子や孫たちに、どうか健やかなる日々が続くコトを――
……………………
…………………
………………
……………
…………
………
……
…
そして、私は覚醒する。
内側に窄まっていた意識の全てが、急に広がり爆発したかのように。
「……ッ!」
ガバッと起きあがると、そこはどこかの病院のベッドの上のようだった。
アリアとしての出来事は……夢?
そもそも何で病院?
いや、そりゃあトラックに轢かれたんだから……死んでなくとも入院くらいはしてるか……。
夢とは思えないほどリアルな実感のあるアリアの日々と、まるで昨日のように思い出せるトラックに轢かれる直前までの生活。
あれから……どれくらい経ったの?
訝しんでいると、病室に看護師が入ってきた。
すると、私を見るなり驚愕に目を見開き――
「先生ッ、先生……ッ!
河里 依紅さんが目を覚ましてますッ、目を覚ましましたッ!!」
え? 何その奇跡を目撃したみたいな慌てっぷり。
もしかして、長期入院したまま意識失ってた? そのわりには体はふつうに動くけど。
それでまぁ、担当の先生とやらがやってきたので話を聞いてみると、私はトラックのお迎えと遭遇してから60年間、目を覚まさず年をとらず肉体は衰えず、延々と昏睡してたらしい。
なるほど、そりゃあさっきの看護師さんも慌てる。
マジで奇跡みたいな目覚めだったのか。
それでまぁ経過観察の為に一ヶ月ほど病院で生活したら、退院だ。
口座は凍結こそしてたものの、消滅はしてなかったので一安心。なんか両親がいつか目覚めた時の為に――とかやってくれたらしい。ありがたいことです。
多少、生前(?)と相場が変わっていても、貯金が無駄になっているわけじゃない。
口座の凍結解除手続きを、担当の先生と同伴してもらい――そうしないと見た目歳をとってない理由を訝しがられる――お金を卸そうと残金を見てビビる。
2億近く貯金あるんですけど……。
つまり求人の通り、給金が振り込まれたってことでいいのよね?
リアルで60年経っちゃってることに思うことはなくもないけど、転生した時の年齢のまま――どころか、体は健康になっちゃってるし。
とりあえず、卸したお金で、この時代のスマホ――なんか別の名称あったけど、私の中ではスマホだ――を購入。
そのスマホで例の転職求人サイトを探すと……
「あった」
思わず笑みがこぼれる。
私は担当の先生に、今後も同じような意識喪失がありそうな気がする――と相談した。
その場合は今回のように肉体維持してくれることを約束してもらえたので、これで安心して、転職できる。
こうして、私は肉体の状態を維持したまま、また長期的に意識を失った。
時間手当有りというのは、てっきり時間外手当の誤字かと思ってたんだけど、なんてことない。
異世界でどれだけ過ごそう、だいたい意識を失った翌日には目覚めるという仕様のことだった。
ともあれ。
短期的であれ、長期的であれ、定期的に意識を失い異世界へ就職し、任期を終えて帰ってくる。
そんな生活が楽しくて、何度も何度も繰り返しているうちに、人類最長年齢の女性としてなんかすごい本に名前が乗ったらしいんだけど、まぁどうでも良いかな。
何せそんな話を聞いた後の転職の任期開け、私の意識は戻らなかったのだから。
………………
「私の身体を不思議に思ったマッドサイエンティストに、意識喪失中解剖されるとか、さすがに想定外だったわ……」
「まぁ人間からすれば謎ですものね」
目の前の女性が苦笑とも嘆息ともとれない息を吐く。
「まさか、わたしがちょっとした悪戯心で作ったサイトを、このように利用する方がいるとは思いませんでした」
目の間にいるのは、創造の女神フローステアっていう神様らしい。
何でも一般的な神の領域から外れた特殊な神だとかなんとか名乗ってたけど、正直ちんぷんかんぷんだった。
一緒にお茶をしながら、自分の人生を振り替えり、まぁ濃かったなと私は笑う。
「濃いですませてしまうのは、凄いコトな気がしますが」
実際、そうとしか言いようのない人生だったしね。
世間はすごい勢いで未来へ進んでいたけど、私の意識は二十一世紀初頭のままだったから、目覚めるたびに生活へのギャップが酷かったしねぇ……。
自業自得ではあるけどさ。
「せっかくなので、私の側仕えとかに転職しません?
それで、一緒に色んな世界へちょっかい掛けましょう」
「楽しそうですけど、言い方」
ツッコミを入れつつ、私は結構乗り気だった。
色んな世界のブラック企業に神様のチカラを借りてちょっかいとか掛けるの、憧れるしねッ!
何はともあれ、私の人生は、もうちょっとだけ続くようです――
《We Will intoroduce career change to Different World.- closed.》
そんなワケで、ここまでお読み頂きありがとうございました。
あるいは、演出の意図を知りたくて、いきなり後書きを読んで下さってるかもしれませんが、そんな方も、興味をお持ち頂きありがとうございます。
はてさて、こんなタイトルとあらすじになった理由ですが……
キーワード検索でスコップしてる途中に見掛けた広告が、あまりにも作品ぽく擬態してたので、逆に広告っぽく擬態してみようと思った結果、こんなんができました。
まぁ要するに一発ネタですよね。
この作品が、検索結果画面の大元の広告と並んで表示されるのを夢見ております(ぉ
そんなこんなで、ここまでお読み頂きまして、本当にありがとうございました。
読んで下さった皆様に、最大級の感謝を――