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♯10

気づき、驚き、慌てました。

いつの間にか、フローライト子爵家がフローライト伯爵家になっていたことを。ざっと投稿済のもの見直し修正しましたが、出来てない部分残ってたらすみません。

 あまりに突然のことで、正直まだ私も心の整理がついておりません。


 旦那様が突然お嬢様の部屋にいらっしゃったこと。


 その時に告げられたその事実。


 旦那様の仰られた、このフローライト子爵家が没落されたということ。


 近頃屋敷内の雰囲気の違和感に、何かがあるとは思っておりました。


 もしかしたら、と思ったこともありました。


 が、まさかここまで早く事が進んでいるとは思いもしませんでした。


 どうして後十年、いえせめて五年持たせてくれなかったのでしょうか。


 私はお嬢様の安寧の為、どうすればよいかを常に考えておりました。


 幸せな生活には、ある程度の金銭が必要です。


 子爵家の子爵令嬢ともなれば、なおのこと。


 フローライト子爵家の財政状況がそんなに良くないことは、処々のことから察せられておりました。


 だからこそこの子爵家の収益になり得そうないくつかの事業の推考をしていたのです。


 あと五年もあればある程度の形に持っていけたでしょうに。


 くっ、旦那様やその周囲の人間の無力さに臍を噛む思いです。


 揃いも揃って無……、いえ言っても仕方のないこのですね、今となってはもう。


 どうして、私はまだ十でしかないのでしょうか。


 今少しばかり、早く生まれていれば……、そんな詮なきことをつい考えてしまいます。


 そう、一番腹立たしいのは、今この時何も出来ない無力な己なのですから……。















 この位でいいでしょうか。


 ええ、はい、もう無駄な後悔に苛まれる時間は終了です。


 次ですよ、次。


 ええ、そうです。


 これ以上、後悔の上塗りをしない為次のことを考えなければ。


 幸い、お嬢様には立派な嫁ぎ先が用意されたとのこと。

 

 家の家格には文句のつけようもありません。


 お相手については、まだわかりませんが。


 しかし、どんな相手だろうと、このカーネリアンが全力でお守りする所存です。


 いざとなれば、お嬢様を連れて国外へ逃げ出す算段もしておきましょう。


 旦那様もことも心配ですが…………。


 仕方ありません。


 旦那様も立派な成人男子です。


 たとえ資産管理経営手腕が地を這っていようとも。


 自分のことは自分で何とかして頂きましょう。


 私には力がないのです。


 今はまだ。


 お嬢様のことだって、どこまで守り切れるかわかりません。


 だけど、私の一番はお嬢様。ユークレース様。


 命に代えて、これだけは私の真実。


 すべてはユークレース様の為に。


 これからはそれだけを念頭に置いて、ユークレース様の最善を一番に考え行動してまいりましょう。


 いつか、私が力を手に入れられるまで。


 お嬢様や旦那様を守れるだけの力を私自身が手に入れられるその日までは、ただそれだけを考えて。


いまだに他の投稿分含め、登場人物の名前をメモしてるくらいでプロットとか設定とか書き出したものはないのですが、やはり無理があるのでしょうか。こういう間違いがおきたり、あれやこれはどうだったっけというのが続くと考えてしまいます……。

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