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殺人鬼  作者: ityou
3/11

Third.

『速報です。ノーベル化学賞を受賞した原敬さんが、何者かによって殺害されました。死因はわかっていません』


もちろん、殺したのは彼だった。


最近の依頼はノーベル賞とか、社長とか肩書きを持っている人が主だ。


彼にとっては金さえ入ればなんでもやる。



「それで、依頼とは?」

俺は、目の前に現れた女に問いかけた。

「猫を…殺って欲しいのです。」

「猫…。」

「えぇ。」

「何故に?」

「家族で飼っている猫なんですけど、私にだけ懐いてくれません。だから、なんか憎らしくなって。だから、殺ってください。方法は問いません。ただ、苦しい方法は止めてください。」

女は悲しい表情で言った。

「俺の専門は人間だけだ!!」

俺は叫んだ。



彼がまだ小学生の頃…。

彼には友人がいた。

その友人と遊んでいたある日、友人が動物の体に興味を持った。

そして友人が彼の家に遊びに行ったとき、事件は起きた。

彼が飲み物を取りに部屋から出ている間に、彼が飼っていた猫を解剖していた。

麻酔なしで…。

彼は動物―猫が大好きだ。

だから、車に轢かれた猫とか見ると泣いてしまう。

「なんで?なんで、こんな事するんだよ?」

「だって、興味あったから…。」

「なんで、俺の猫を…」

「友達だろ。いいじゃんか。」

友人は反省する気もなくただ微笑んでいた。

この時から彼は友達を作らなくなった。


「猫に嫌われているのはあなたにも原因がある。」

「原因…私に?」

「あぁ、詳しいことは俺ではなく動物病院の医師にでも聞け。」

「…わかりました。」

女はそう言って帰っていった。



それから、数日後。

彼は1匹の捨て猫を見つけた。

「独りなのか…?」

彼は猫に問いかけるが返事は無い。

「…一緒に行くかい?」

「ニャア〜」


返事が来た。


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