リスペクトフォー岡崎体育
夜の街中、俺は一人で呟く。「あーあ。友達欲しいなー」。その時、右手にはめている鳥のぬいぐるみが、俺に話しかけた。「ねぇ。友達が欲しいの?」「うん。そりゃあ、いないよりも、いる方に越した事はないだろ」「そっかー。友達かー。でもね、集団で行動する日々を考えてみてごらんよ。例えば、「私って可愛くないから」と言ったら周りの女共は「そんな事ないよ」と言って慰める。でもそれって周囲が「そんな事ないよ」って慰めてくれるのを想定しての腹黒ネガティブ発言だ。「私って可愛くないから」という奴に対して「お前、本当にブサイクだね」といったら、即座にバッシングが起きて村八分にされるという、くだらねぇ同調圧力が起きやがる。一方で現代でも、まかり通っている「集団で酒に飲みに行く」という昭和の遺物行為。飲みに行くのを断ったハブられ、我慢して付き合ったら「この食べ物や酒って美味いよね?」という同調圧力質問を受けたから、「まずい」と正直に答えたら、翌日の会社では無視されて居場所をなくす、クソを舐めたような展開が起きやがる。でもね、友達がいなかったら、そんなクソボケな集団同調的しがらみとは無縁の自由を満喫出来るんだよ!」「そうか!やっぱり、友達がいるより、ひとりでいた方がいいよね!」こうして俺は、繁華街へ向けて全速力で駆け抜けた。「会社、ざまーみろ!」「集団、ざまーみろ!」「サークル、ざまーみろ!」「コンパ、ざまーみろ!」「ウェーイ系、ざまーみろ!」。こっちに向けて鬼のような目で睨みつけてくる街中の人々に対し、俺は構わずステップを踏みながら、声を張り上げ中指を突き出しまくる。そんな喧騒の中、摩天楼そびえる街の夜はふける。