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一つ、お尋ねしてよろしいですか?  作者: アキヨシ
第二章 俺tueeee!王子と婚約者候補たち編
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7.わたしの知らない内に戦いは始まっていた

ようやく本編です。

 

 年が明けて、新年の王宮大舞踏会。


 本来ならわたしも参加するはずだったけれど、まだ歩くのもふらふらだから、参加は辞退したの。

 婚約者候補からも辞退したいとおじいちゃんが要望を出しても、なんだかんだと未だに保留にされている。


 大舞踏会で候補者たち四人が紹介され、もう一人いるが事情がありここにはいない、とか説明されたんだって。

 名前も発表しない存在なら、候補降りたっていいんじゃないのぉ!?

 なんだってそんなに拘るのかなぁ!?



 ――『面白い』



 あっ、あの王子、そんな事を言ってたな。

 まさか王子がごねてるのかしら。ぞくりと鳥肌が立った。

 なんだよぉ、面白いってさぁ。玩具じゃないんだよぉぉぉ。



 婚約者候補たちには、王子の瞳の色、サファイアブルーのイブニングドレスが贈られていて、当日はそれを着用して臨んだそうよ。


 わたし? なんか届いていたみたいねー。知らんけど。


 リリアーナさんは治療がギリギリだったみたいで、ダンスも踊らずすぐに退場したそうだ。

 それを見逃すアリーチェさんではない。なんか厭味ったらしい苦言を言ったとか。


 おばあちゃんから詳しい内容は教えてもらえなかったけれど、王女様が間に入ってくれたようで、問題は大きくならずに済んだみたい。

 あの王女様、気苦労が絶えないようねぇ。ご苦労様です。



 そして、そろそろお妃教育が始まるらしい。

 わたしに関しては、「治療が長引いて未だ学習できる体調ではない」と、ついでに「このような有様ですので、候補をご辞退申し上げます」と担当窓口におじいちゃんから言ってもらっているのよ。


 担当窓口ってどんなとこなんだろうと訊いてみたら……陛下でした。

 ええ!? そういう扱い!?

 てっきり第一王子の筆頭侍従さんだと思ってたわよ。

 確かに陛下の指名を受けて婚約者候補になったけどさぁ、辞退申請も陛下直なのか。


 それから、わたしの往診をしてくれている王宮医務官さん、実はエルガド伯爵家分家の人だったと最近知ったの。

 それでこちらに都合よく、ゆっくりのんびり治療に足並み合わせてくれる貴重な方でした。


 訊いてみたら色々びっくりの事実に、いろんな人たちに協力してもらっているなぁってしみじみ感謝しているわ。



 そんなこんなで今月を乗り切ろうと思ったら、月半ばに王宮の教育係が訪問してきたのよ。

 あらあらあら。

 王宮に行けないと断り続けていたら、向こうからやって来てしまったわ。


 しかしね? まだ本当に体の機能が回復してないんだよ。ようやっと部屋の中を歩き始めた所なんだなぁ。


 ちょっと体を動かさないと筋力がガタ落ちしているから、部屋の中でぐるぐる歩いているの。

 でも二周もすると母からストップがかかる。相変わらず過保護モードです。


 そうした状況下で、お呼びじゃない見舞客ならぬ教育係の押し掛け訪問。

 おじいちゃんの留守を狙ったかのような、事前のお伺いなしの訪問に、我が家は警戒態勢に突入。


 おじいちゃん? 今は王国騎士団顧問の月一の仕事に出かけてますよ。

 おばあちゃんがすぐ魔導通信機で連絡してたね。


 こちらで対処するから部屋から出てはいけませんよ、とおばあちゃんに念を押されたけれどね、母が厚着しているわたしを更に毛布で包んでベッドにGo!されました。

 母がいる限り部屋から出られませんて。



 しばらくして、おばあちゃんが戻って来たら、しかめっ面でした。


「全くこちらの話を聞こうとしないで要求ばっかりなの。誰の指示で動いているのか問い質しても曖昧に濁してしまうし、埒が明かないから持ってきていた教材だけ受け取って帰って頂いたわ」


 うわぁ。

 誰の指示って、王妃様じゃないのかしら?

 婚約者候補の件では最初っから王妃様が関わっていたしねぇ。


「シオンの事で困った事があったら、私に相談してね。窓口だから」


 先月お見舞いにいらした王女様がそう言っていたけど、窓口って。

 何やら鬱憤が溜まってそうな王女様に連絡するのは気が引けるわぁ。


 面倒でもまたおじいちゃんから『担当窓口』に苦情を言ってもらうしかなさそうね。

 なんで王家の方々が、事務員のように担当窓口を担っているのやら。


「それでお祖母様、その受け取った教材はどちらにあるのですか?」


 持ってきていないよ?


 するとおばあちゃんが、にーっこりとした笑顔で、


「そんなものは気にしないでいいのよ。ベティはとにかく体を回復させる事に専念しなさい」


 あー、見せる気ないんですね。

 美魔女と母が目配せして頷いているわー。


 こうしてわたしは周囲から守られて、外の情報とも隔離されていた。

 時々お兄ちゃんに探りを入れるんだけど、口をへの字にして教えてくれないのよ。



 そういえば、キリアン卿は母と文通から始めるとか言ってたけど、わたしの件があったし別件の相談もあって、時々おじいちゃんに連れられて我が家に顔を出している。


 いいじゃないいじゃない。

 もじもじしてないで、せっかくだから母と親睦深めていって下さいねー。



もしかした、本日中にまた投稿するかもしれません。

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