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18years  作者: 田中タロウ
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第1部 第3話

175センチ、容姿はまあまあ(多分)な俺。

160センチ、容姿は・・・綺麗というよりは可愛らしい感じのサナ。


家は隣同士。

保育園から高校までずっと同じ。

毎朝一緒に家を出て、放課後もどちらかの家で一緒に過ごす事が多かった。


いつも一緒にて、見た目も釣り合う(らしい)二人を周りはいつの間にか「恋人同士」と認識していた。


俺達も別にどちらから「付き合おう」とか言い出した訳でもなかったが、一緒にいるのが当たり前で、

これからもきっとずっとそうなんだろうと思っている。


でも「私も東京の大学に行く!」とサナがいきなり俺と俺の母親とサナの母親の前で宣言した時は、驚いた。


そう言ってくれるだろうとどこかで期待してたけど驚いた。

そしてすごく嬉しかった。


いっそのこと、東京では一緒に住もうかという話も出たが、なんか照れくさくって両方の母親に言い出せなかった。


実は、母親同士でも「一緒の家に住ませちゃう!?」という話で盛り上がっていたという話を聞いたのは、もう寮を契約した後だった・・・





6月。


東京はもう初夏の陽気だ。

ようやくこっちでの生活にも慣れてきた。

大学での講義とバイトに明け暮れる毎日。


サナと母さんからの


「好きなんだし上手いんだから空手は続けたら?」


という言葉もありがたく受け取って、

熱心な部員とは言えないが空手部にも入部した。


そんな時間の合間を縫ってサナとデートもよくした。

どこで情報を入手してくるのか知らないけど、

俺がどこかに行きたい、という前にサナはもう全てリサーチして、

勝手にデートプランを立てていた。


「楽で助かるけど、俺にも何かさせろよ」

「男は尻にひかれてる位がちょうどいいのよ」

「・・・母子家庭で育った女、って感じの意見だな・・・ありがたく拝聴しておくよ」



こんな日々が続くんだと思っていた。

このまま4年間が過ぎていくと思っていた。


6月下旬の暑い夜、サナの母親から電話がかかってくるまでは。







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