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詩の目次

作者: 冬野三月

 眠れない僕は夜の道を歩いていく。

 歩きなれた道を、見なれない夜の景色を眺めながら。


 どこへ行くのか、自身の足に聞いてみる。

 応えなどなく、惑うように夜の奥へと吸い込まれていく。


 夜の空気は澄んでいて、夜風は体に心地いい。

 微かな明かりが空に浮かんで、今夜の旅を彩った。

 どこからか虫の声が聞こえる。

 鳥の鳴く声も聞こえてくる。

 人の言葉の居場所はどこにもなかった。


 それでどこへ行きたいのか、胸の内に聞いてみる。

 それでも応えなく、心惑うまま、夜の森へとわけはいる。


 夜の深さに果てはなく、帰ることも忘れ去った頃。

 森の奥にぽっかりとひらけた場所、小さな湖がぽつんとあった。

 月明かりに照らされた場所。

 水面に歪んだ月が昇る場所。

 僕は吸い込まれるように湖の中へ沈みこむ。この身ひとつで。

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