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台風一過、風の名残り

第46回ヘキライ

お題は台風一過

 日差しが強い。鈴虫が鳴き、空は青くて高いのに、まだ少し暑い。

 彼岸花を蹴散らした君を、私は追いかける。台風一過で、刈りそびれた稲穂はなぎ倒されている。

 あぜを駆けて、私たちは草むらに飛び込む。湿った草の匂い。カバンを投げて、もつれあって地面に転がる。草が重なっているから、泥汚れはつかない。

 青空なのに、まだ風が強い。私と君の胸が激しく鳴っている。手も繋いでないのに、笑いあった後の顔がもう、ふしぎと、お互い同じ気持ちだと伝えている。

 どちらからともなく、何かを言い出そうとして、少し黙った。

 何を言うのも、間違いな気がして。

#ヘキライ

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