表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
239/239

エイプリルフールの幽霊

「エイプリルフールって知ってる?」

 急ぎ足で進んでいたら、後ろから声をかけられた。来た、と顔をしかめて、足は止めない。

「エイプリルフールってさ、嘘をついてもいい日なんだけど」

 べらべらと若い声が言い募る。振り向いたって、たぶん誰もいない。これはそういうものだから。

「何と! その効果は午前中だけなんだ。おれは知らなくて、午後に嘘をついて、赤っ恥をかいたわけさ!」

 一言一句、去年や一昨年とも変わらない。

 桜並木に差し掛かると、声は浮かれた口調で続けた。

「みんな気をつけろよ!」

 かつてエイプリルフールで恥をかき、この道を走りまくった若者の執念が焼きついて生霊みたいになって数年。彼は毎年、道行く人にエイプリルフールの忠告をする。ちなみに午後からは、同じ失敗をした者を慰めてくれる。

 今年も、やかましくも親切な幽霊だった。

4/1はエイプリルフール!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ