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踊る踊る
踊る踊る、年末は踊るしかない。回し車のハムスターよりも素早く。時には怠惰に。
「あっまたサボってるう」
四番が小休止していると、五番に揶揄された。
「うっさい、だまれ」
「早く回さないと年末来ないよ」
「来るよ」
時間の粒子が重くなり、流れが悪くなって以降、こうして連番を割り振られた自分たちが、時間を回し続けている。
「早く来年にならないかな」
「どうせ来年も年末の担当だよ」
この仕事は月ごとに割り振られているので、毎年同じ時期が繁忙期だ。
今の季節は食べ物がいい。収穫された品をたくさん貰える。新鮮な果物なら秋が良いが──。
こってりした味が好きな四番は、甘味を貪り、また踊り出す。
#Monthly300 @mon300nov
毎月300字小説企画第36回お題・踊る




