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金色の猫

 金色に輝く子猫を拾った。すくすくと大きく育ち、体は人間数人分の長さ、手足は太く、鋭い爪は一撃で熊を追い払うほど。

 猫ではないと知っていたが、ある日金色の車輪の戦車がやってきて、女神の車をひく黄金猫の子だと告げられた。

 こんなに喉を鳴らして甘えるのに。優しい目をしているのに。

 人の飼う生き物ではありませんよと、女神の遣いは憐れむような眼差しを向けたけれど、子猫を差し出すことはできなかった。

 走り回って遊んだり、日々を生き、飼い主がすっかり年老いた頃、子猫はまだ子猫のつもりで喉を鳴らす。

 飼い主が世を去ると、女神の遣いが猫を引き取る。

 楽しかったか問われた猫は、楽しかったと頷いた。

#Monthly300 @mon300nov

毎月300字小説企画第29回お題・金

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