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思い出ひとつ

 おやつをもらった。餌付けみたいだが、これが滅法美味いのだ。

「これ何?」

 頬張りすぎて息ができない。相手は笑って、

「カステラ」

 お茶を差し出す。

 それからどんな材料でできているか、作り方を教えてくれる。

 近所の庭木の隙間から、いい匂いがしたので覗き込んでいたら、手招きされたのが縁だ。

 毛深く、牙の鋭いひとだけれど、料理はどれも美味しい。

「いつか私も料理上手な獣になる?」

 聞くと困り顔で、ならなくても遊びにおいでと答えてくれる。

 宝物のようなキラキラした時間。

 以前皆が突然獣になり、自分だけ変わらなかった。楽しみがあれば、思い詰めずに生きられる。

 心が獣にならないように。

第八十回のお題「宝」

#Twitter300字ss @Tw300ss

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