馬鹿げた日記帳
「恋がしたい」そう呟いた5分後俺は鯉の格好をさせられていた.....
こうなったのは、一時間前に届いた一通の贈り物のせいである。
遡ること一時間。
俺は自宅のテラスで紅茶を啜り、読書をしていた。お昼過ぎということもあり、少し静であった。
半分を読み終えたところで、家のインターホンが鳴り響いた。
いつもなら、妹の雫が出てくれるのだが....今日は友達と出かけている。
渋々、玄関へ向かうとふと、最近Amazonで小説を何冊か見繕ったことを思い出した。
とりあえず印鑑を持ち、玄関を開けた。
案の定、通販の品であった。判子を押し、中身を開けると、一冊のノートがあった。
タイトルは『ぽんかん討伐戦記』と書いてあり、中をめくると日記帳なのか、メモのようなものがあった。
その1:このノートには願いを叶える力があります。
その2:このノートには守り神が憑いています。
その3:このノートは他人に知られてはいけません。
その4:このノートは他人に触れられてはなりません。
その5:このノートを損失・また上記のルールを破った場合、使用者の黒歴史が世界中に流失します。
「バカバカしい………って紅茶飲もう」
最後の部分は、スルーしておく。
俺はノートをテーブルに置き、台所へ向かった。
台所でお湯を沸かせていると、ポケットが振動した。
ケータイ電話を取り出し、電源を入れると、メールを受診していた。
件名:春雨へ
まだ来ないの?
とっくにみんな来てるよ~
「そういえば、カラオケに行くんだった。あと五分で行くっと」
返信をし、準備をするために部屋へ向かう。
軽い財布と小説を肩掛け鞄にしまって、リビングへ戻った。
すると、リビングには知らない子供がいた....
小学生並みの体型で、髪はショートカット。
どちらかというと可愛いに部類されるが、っく.....俺のDTが疼くぜ.....って誰が言うかアホ!?
「どちらさまでしゅか...?」と緊張のあまり噛んでしまった。しかも赤ちゃん言葉....
すると、少女は名前を告げた。
そう、ぽんかん討伐戦記と。
「君って、日記帳?」と何言ってんのプークスクスと笑われるような言葉を言う俺に、少女は
「個、個人的な情報は事務所を通してください。」と目をそらしてしまっている。
図星だ。こういうところも、また可愛いんだよな~と思いつつ、
「願いを叶えてくれるのか?」と冗談半分で聞いて見た。少女は無言で頷いた。
試しに、「恋がしたい」とつぶやいた。
ここで間違ってしまった。このノートはかなり危険だということに
少女はわかったとつげ、目を閉じたすると少女が急に光だした。
思わず目を閉じてしまう。ざっと、10秒くらい。体が急に重くなった。
恋をすると心が重くなるのか?と思いつつ目を開けると
ねなぜか、鯉の格好をした自分がいた。
「おいっ...これって」
「鯉だよ♪鯉のコスプレがしたかったんでしょ♪」
何この子...馬鹿なの?それとも故意なのか?恋だけに.....
「とりあえず、元に戻してくれ.....」と告げるが、戻るのに10分掛かってしまった。
こうして、俺の人生は一冊の日記帳とともに狂い出したのである。
始めての投稿です。ドミナントです。
抹茶ラテを啜りつつ作業をしています。
今作品は、前々から、案を練っていた?作品です。