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異世界でヤバい妹になった私は生きるためにあがく  作者: ノーネアユミ


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16 結婚の準備


 婚約の話は姉とロータスの両親にすぐ伝えた。

 もちろん喜んでもらえる。


 サルビアからは心のこもった手紙が送られてきた。

 祝福の言葉を読むだけで顔がにやけてしまう。


「サルビア嬢からは何と」

「おめでとうって。後はいつから好きだったのとか聞かれるわ」


 ちょっとした会話が楽しく恥ずかしいな。




「マリー、今日は一緒に買い物に出かけませんか?」


 ロータスさんからのお誘いですよ!

 しかもマリーって呼んでくれた。くすぐったくて顔がゆるんじゃう。



「ここでいいんですか?」


 馬車で連れて行かれたのはジュエリーショップ。

 現在の私にとっては贅沢品。


「ええ、指輪が必要ですからね。このランクの店なら自分の貯金でも何とかなるんで」


 指輪!

 そっか結婚するからね。

 あとちゃんとお店のリサーチしてくれていたんだ。嬉しさでニマニマしちゃう。



「じゃあ遠慮なく」


 私は半透明のルビーを手に取った。


「もっと上質な石でも買えますよ?」


 石の値段は色の濃さや透明度に影響される。


「私好きなの、半透明が」


 まごうことなき本音だ。前世でも天然石ファンだったし。

 高い小粒石より、安くても大粒の石が欲しい。



「それにこれ私に似合いそうでしょ?」


 赤い石はマリーゴールドのハデ顔なら合うはずだ。


「そうでしたか、なら‥」


 ロータスさんはついでにとガーネットのペンダントも買ってくれた。



 シルバーの台座にハマった大きな赤い石。完成したリングはとってもきれい。

 ロータスさんはうやうやしく私の指にはめてくれた。


「本当に自分で良かったのでしょうか? 今でも夢を見ているようです」


 私はクスッと笑った。


「夢なんかじゃないわ」


 この幸せが夢なんて、冗談じゃない。

 そう伝えれば彼も笑ってくれた。

 



 式を挙げるまでは大変だった。

 まあ貴族の結婚は婚約期間をある程度取るからしょうがないんだけどさ。



「資金がありませんね‥」


 そう、貴族としての仕事が目白押しの他に、先立つ物がない。


(前世チート何かなかったっけ?)


 今の伯爵領は農業が主な産業だ。



「せめて商業をもっと回さないと‥惜しいけれど交通税を減らしましょう」


 父の代にきっつきつにしめられた規制を緩和だ。

 関所もいくつかは廃止。


「それでうまく行くのでしょうか?」


 ロータスさんは不安げだけど。


「うーん、昔の偉い人がそれで成功したらしいんだよね」


 織田信長って言っても伝わらないからにごしておく。



 立札で規則の変更を通知し、有力農家に口コミを要請する。

 領内での取引は少しずつ活発になった。



「土地にあった作物を作らせてもらえんでしょうか? 蕎麦で税を納めさせていただければ収穫量もあがりますんで」

「了承するわ」


 領地での滞在中、村長から相談を受けて即決する。

 今までは向かない土地にも麦をまいていたらしい。

 麦の方が高く売れるからだが、今の領地の廃れ具合を考えたら収穫量を上げる方が先だろう。



(王都で蕎麦の流行とか作れないかな?)


 ガレットや蕎麦パスタとかを考案してみる。


「マリーはアイデアがすごいですね」


 婚約者はほめてくれたけれど、作ったのは料理番だ。

 周囲に一番受けが良かった蕎麦ボーロを、辺境伯の経営する店で売り出してもらった。



「今話題の焼き菓子は、サンフラワー家で考案されたのですって? 不思議なお味よね。蕎麦を使っているのは本当ですの? 我が家のシェフが首をかしげておりましたわ」

「ええもちろん」


 蕎麦ボーロのおかげで? 我が家の評判も少しずつ回復し、茶会に呼ばれる回数も増える。



 高貴な身分には蕎麦が広まっていないらしい。

 アレルギーの心配があるから材料は隠さなかったが、配合は秘密だ。

 バレる前に稼げるだけ稼がなくては。


 そして稼いだ資金も貯める余裕はない。街道や宿の整備など、投資で使い切る。



 まあ何とか成功している方だろう。農産物の生産量が増えれば飢える農民も減る。農地が順調になれば私の仕事も楽になった。


 流通もだんだん活発になる。

 ふところに多少の余裕が生まれるほど。



 半透明の宝石って市場に回らないんですよね。

 私は不透明や半透明を組み合わせたアクセサリーを自作しています。

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