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同じ空の下で  作者: 桜油
6章
79/140

73話

こんにちは。


黒守刹那視点からの、黒守刹那VS『実現』前半戦です。


では、どうぞ。

俺は地を蹴り、手に持っていた槍を振り下ろした。魔女は後ろに跳んで躱し、続けて左右に振った槍を『魔力撃』で防ぐ。突き攻撃を繰り出した俺の脇を魔女が通り抜け、すれ違いざまに『魔力撃』の斬撃を浴びせる。『障壁』を展開して防御し、跳躍して槍を幾本も続けて投げた。魔女は後ろに2歩、壁を蹴って前進、途中で宙返りして後退して着地する。そこに『土遁』を複数展開して細い柱を突き出させたが、空中に浮いて避けられる。


『魔力撃』の弾幕で畳み掛けたところ、魔女はその隙間を縫うように躱し、俺の元へ高速で飛行して迫る。そのまま拳を突き出したが腕でガードし、槍を再度振り下ろす。バック転で避けた魔女に槍を突き、魔女が跳び上がって俺の背後に着地したところで足元に『土遁』を多数展開、魔女は再度浮かび上がって、床から突き出した柱を躱した。

魔女は縦横無尽に飛び、俺の真上に移動して、夥しい数の『魔力撃』の弾幕を展開する。


だが、弾幕攻撃など見慣れている。弾幕を避けながら中心部へ進み、槍の穂先を勢いよく前へ突き出す。命中した手応えはあったが、一瞬光ったと思えば魔女は無傷の状態で後退して距離が開いた。構わず追い、槍が先程刺さった右肩を痛そうに抑えながら顔をしかめて着地する魔女の背後に俺も着地し、強く蹴って高く飛ばし、更にその背後へ跳躍して槍の柄で腹部を突いた。


着地した魔女は真顔に戻り、挑戦的な笑みを浮かべて空中へ跳ぶ。そして再度『魔力撃』を多く展開して弾幕を繰り出した。カラフルに光る弾幕は、変則的な軌道で、俺を追尾している。『魔力撃』は歴史ある……悪しざまに言えば『古い』魔術。故にそこまで細かい設定ができるようには設計されていない。軌道をもっと変則的にしようという研究もないでもなかったが、その研究も『需要があまりない』からと廃れたという話もある。つまり『実現』の併用だろう。


「打ち上げ花火でもあげるつもりか?」


ゆっくりと弾幕の中を練り歩きながら俺は魔女を煽る。そして『停止』で弾幕を止めて跳躍し、『停止』解除後に槍で弾幕を一掃する。魔女が目を瞠る。俺は既に着地している魔女に槍を振り下ろし、着地した後に槍を振り上げて魔女を薙ぎ払う。受け身を取ったか大きく浮かび上がった魔女の背後に『魔装』を展開、槍を飛ばす。槍は魔女の胸部に命中したが、痛そうに顔を歪めるだけで、槍は傷を負わせることもなく消滅した。


魔女の影に『土遁』を展開、柱で『影縫』をした後、対処法を知ってか知らずか佇んだままの魔女目掛けて『魔装』を包囲するように展開する。魔女は『魔装』でナイフを展開し、左から飛来する槍めがけて投げる。ナイフは魔力でできた槍を薙ぎ払い、『魔装』に『実現』を併用していたのか手元に戻ってきたナイフを今度は右、最後に上へ投げて、全ての槍を払った。俺は再度『魔装』を四方八方に展開し、工夫をしてから起動する。魔女は再度ナイフを投げたが、槍が軌道を変えたのでナイフは空を切った。眼前まできたそれを殴って消そうとしていたが、またも軌道を変えて背後から魔女を差した。魔女は体勢を崩して前へ転び、追い打ちの『土遁』で空中へ飛ばされ、ダメ押しの『魔力撃』で更に吹っ飛んで壁に叩きつけられる。壁に跳ね返ったところに『魔力撃』を当てて、工夫込みの『魔装』の槍を四方から胸部へ刺す。


魔女は床に勢いよく落下し、吐血した。


「……やるな」


魔女がそう一言漏らし、「なぜダメージを受ける……?」と疑問符を浮かべていた。


「他愛ない。お前の力はその程度か?」


その疑問に取り合うこともなく『魔装』槍を複数飛ばす。魔女はひらひらと空中を舞って避ける。

なんてことはない。『実現』『決意』が『異常性』ではなく『現象』であれば、俺だって再現できると考えただけだ。


そして、意思が強ければ、影響力の差を埋められる可能性がある。


つまり、俺は今、意思の強さだけで『決意』を使用しているようなもの。


これで勝てるなら重畳だが、奴は慢心しているだけで、本気ならば俺などあっけなく殺られるだろう。


だが、もし、『決意』の『異常性』を持つ者が、『実現』を上回るほどの明確に強い意思を懐いたら。

その上で『容赦』が最適な働きをしたならば。


それが重なったから数世紀前は封印に成功したし、クリスもそれを警戒していたと仮定したら、全て辻褄が合う。

その可能性を真白に少しでも示せたら、彼女なら、今やるべきことを理解できると俺は確信している。


そう。俺は、彼女に俺が思い至った可能性を示したいからここに居残ったのだ。


避けるだけだった魔女が、反撃とばかりにパンチを繰り出す。それを槍で受け止めると、苦々しい顔で俺を見た。


「あまり『実現の魔女』を舐めるな」


瞬間、『魔力撃』の魔術式が幾重にも重なって展開される。俺は瞬時に槍を下げて後退する。直後に爆発し、少なくない弾幕と紅い斬撃が俺のもとへ迫ってきた。

着地し、「少しはできるじゃないか」とまた煽り、槍で弾幕と斬撃を弾きながら突進する。


魔女は愉しそうに、「戦いはまだ序の口。精々愉しもうじゃないか」と空中でひらひら舞って、突進する。最早瞬間移動というレベルの速度で接近して懐に忍び込んだ魔女は蹴りを入れたが、俺は受け身を取りながら着地する。更に突進してきた魔女を槍で受け止め押し出す。これも後退で避けた魔女は箭疾歩で再度距離を詰め、腹部へ拳を突き上げた。速度に反応しきれず直撃を受けてしまう。その隙に懐から背後に回った魔女が続けて『魔力撃』の斬撃で背中を斬りつけ、更にすれ違って正面から飛び蹴りを放とうとするが、槍で咄嗟に受け止めて突いた。


魔女は吹っ飛び、土煙を立てながら着地した後に突進する。俺も突進し、互いに『魔力撃』を繰り出したことで大きく爆ぜた。

吹っ飛んだ魔女はくるくると宙を回りながら『魔力撃』を多く展開し、弾幕の中心から後方へ距離をとる。同じく吹っ飛んで着地していた俺は槍で弾幕を斬り飛ばす。眼前に下りた魔女に槍を構え直すが、魔女は素早く背後へ回って『魔力撃』の斬撃を繰り出す。瞬時に槍で受け止め、その後も繰り返し放たれた斬撃を槍で防ぎ続ける。突き出された拳も槍で受け止めてから薙ぎ払い、宙へ浮かんで隙をさらした魔女の心臓を強く槍で突く。


勢いよく胸部から出血したが、魔女は顔を顰めつつ「まだだ」と呟いて刺さった槍ごと後退し、槍を手にとって強く投げる。避けようと動いたが、なぜか(・・・)命中してしまう。

『回復』を使って負傷した腹部を癒やしながら立ち上がった。


「……なるほど。そういう使い方もあるのか。なら、」


と普通の『魔装』と『決意』で即興アレンジした『魔装』を複数展開した。

普通の『魔装』の槍の弾幕の間を縫うように躱した魔女の周囲をアレンジした『魔装』の槍で覆い、中心部にいる魔女へ迫る。魔女が避けた後も別の弾幕で包囲される。更に重ねるように従来の『魔装』弾幕を放つ。それを繰り返し、魔女は避けることに集中して縦横無尽に飛んでいたが、ついに避けきれずに直撃する。


しかし魔女は動揺した様子もなく『魔力撃』の弾幕を再度展開した。今度は壁に無限に跳弾し、分裂するようだ。『障壁』を展開して全て防御したが、懐まで接近していた魔女が『障壁』を貫通してパンチを繰り出し、受け止めるのも間に合わずに体勢を崩した俺に追撃で『魔力撃』の斬撃2発を浴びせる。吹っ飛んだ俺に更にダメ押しで追撃の突進を仕掛けた魔女だが、俺が立ち上がって槍を構え受け止める。再び突進してきた魔女を槍で薙ぎ払い、宙へ打ち上げられた魔女の更に上まで素早く移動して床に叩きつける。床でバウンドした勢いを利用して体勢を戻した魔女が弾幕を展開したが、弾幕を全て薙ぎ払ってから従来の『魔装』とアレンジ版の『魔装』を交互に繰り出す。避けながらまた弾幕を放った魔女は、『障壁』で全て受け止めた俺の背後に回って『魔装』でナイフを装備、背中、腹部を斬ってから『魔力撃』で俺をふっ飛ばした。

ふっ飛ばされながら『回復』で治療する。


負け戦なのは百も承知。


だが……未成年に戦わせるくらいなら、ここですべて終わらせるべきだろう。


だから、負けたくない。負けられない。


ぎり、と無意識に歯ぎしりをして、瞳は更に真紅へ染まる。

大きく跳躍をして槍を投げ、『魔装』の槍を更に複数飛ばす。


「まだ立ち上がるのか……!?」


動揺を表出させた魔女は躱しながら槍の1つを手に取り、槍に『紅蓮』を付与して投擲する。それを避け、その槍が爆発してから『魔装』を展開。それを避けた魔女の元へ突撃して槍を突き出す。魔女は『障壁』を展開して防御を試みたが、『障壁』を貫通して、槍の穂先は魔女の首を掻き切った。


魔女の……高式暁の肉体は、力なく、べしゃりと音を立てて地に伏せた。

雨降ってる中、電車で小倉まで行きたくないでござる。

車がいいなあ、と思いつつも、運転が乱暴すぎて事故りまくってるのに自分は運転上手と思い込んでる人の運転か、その人が助手席に座って一から十まで罵倒されまくりながら私が運転するかという二択を考えると、結局電車の方がマシという結論です。

最悪の二択だなあ。

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