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同じ空の下で  作者: 桜油
2章
25/140

21話

こんにちは。


やっぱ戦闘描写は難しいですね…

私は大抵、アニメや動画のバトル描写などを参考に書いています。


では、どうぞ。

「別に、どうでもいいな」


怜の返答に、座り込んでいた汐宮がわずかに顔を上げた。

古白は「へえ?」と挑戦的な笑みを浮かべる。


「どうでもいい、とは?」

「俺に悪影響は及ばないし、唯笑にも悪影響が及んでいない。なら、疫病神とかなんとか、どうでもいいことじゃないか」

「他にも仲間はいると思うけど?一般人にも影響が及ぶような代物よ?」

「だが、ここ数週間で噂になってはいない。そもそも面倒じゃないか?疫病神だから殺すとか。人間のくせに化け物みたいな感性の奴が存在するんだ、化け物みたいな能力があれど人間味あるやつもいたっていいだろ。それに、そんな体質とも今日でおさらばだ」

「相棒ちゃんの夢は遠ざかったけれど?」

「過去形だろう?これ以上状況は悪化しないなら問題ない。唯笑もこれはどうしようもないって諦めていたみたいだしな。すべて知った気になって的外れなことを吹き込むな」


怜はそう言って汐宮に近づく。『決意』を使用して打ち消すつもりだった。


「ふうん。貴方は、それを生かしたいということ?だから彼女の体質を治すと」

「そうだな」

「どんな厄災で、どんな怪物だとしても?」

「どんな者かはこれから知っていけばいいだろう。まあそもそも、怪物でも厄災でもない人間なんだがな」

「へえ……面白いこと言うわね」

「そりゃどうも」


汐宮の前で怜は立ち止まり、汐宮に視線をあわせるように跪く。


「と、いうわけだ。汐宮、今からでも遅くない、一緒に『軍』に入らないか?」

「……どうして?」

「どうして、って……疫病神なのにってことか?今から疫病神じゃなくなるからそれは愚問だな」


そう怜が笑い、汐宮が目に光を宿した―瞬間、数発の『魔力撃』が怜めがけて飛んできた。

怜に当たることなく顔のすぐ横をすり抜けていったのを見送ることもなく、怜は振り返った。

予想はできていたことだが、『魔力撃』の主は古白だった。


「どういうつもりだ?」

「だって、『それ』は一応『御伽学院』の備品だから。『国際魔術連合』の規定違反をしようとしてるのに、みすみす見逃すわけない。『未然に防げる犯罪なら防止したほうが合理的』なんだから」

「……なるほど。でも、だからって俺が大人しく帰るわけないのって、俺の観察してたなら分かるんじゃないか?」

「勿論。だから、力ずくで止めるわね?」

「そうか。じゃあ俺も全力で抗おう」


怜はそう言い、『魔力撃』の魔術式を大量に展開、起動した。

『魔力撃』が拡散され、弾幕のように古白に降り注ぐが古白はこれをなんてことないように回避する。そしてフィンガースナップをするとともに、怜に向けて『魔力撃』が数百ほど繰り出された。

『魔装』で双剣を生成、弾幕を弾き返した怜は、古白が返された弾幕を回避している間に『縮地』で距離を詰めて斬りかかるが、古白は横に少しずれて回避、『魔力撃』を飛ばしたが怜は斬って消滅させ、突き攻撃をする。古白はそれを掠め取った。


古白は器用にくるくると回すように持ち替えながら、口を開いた。


「貴方には結構昔から注目していてね。『教会』から指名手配申請されるショタ、そりゃ調べるし観察もするわよね」

「はあ。なんでまた指名手配?」

「余程『教会』にとって不都合だったんでしょうね、知らないけれど。ま、心当たりはあるでしょ?指名手配申請の条件は『独力での対応が困難または不可能なこと』だから。おおよそ、君が『教会』の実力者から狙われたけど返り討ちにしたと推測しているのだけど」

「……あれか。本当、いい迷惑だな!」


唯笑と出会うきっかけにもなった『教会』襲撃事件がそんなに尾を引いていると思わなかった怜はげんなりしながらも戦闘を再開するため、残った双剣の片割れで斬りかかる。

先ほど掠め取った双剣で防ぐ古白だが、数回剣戟が響いた後に古白が持っている方が先に消滅。その隙に首めがけて怜が双剣を振るが、古白が瞬時に青い光とともに怜の記憶の限り未知の魔術式を展開する。離れたところに転移した古白が再度『魔力撃』による弾幕攻撃をした。

怜がこれを剣で弾くが、古白は気にする風でもなく、再度弾幕を展開する。怜は負けじと『稲光』を複数展開、古白の真上に雷のように降らしたが、古白は魔術式を瞬時に読み取って回避し、『魔装』で手榴弾を生成し投擲する。指向性をもたせた爆発物になっていると魔術式から瞬時に読み取った怜が素早く距離をとり『稲光』で反撃、『魔力撃』で古白も応戦する。


これもこれでキリがない、と考えた怜は、弾幕を避けながら距離を取り、『魔力撃』『魔装』の魔術式を即興でアレンジしてマスケット銃のような形状にし、そこからマシンガンの如く『魔力撃』を連射する。古白は口角を上げ、レーザービームを発するようアレンジした『魔力撃』で怜の弾幕を相殺した。怜は更に魔術式をアレンジし、同様にビームを発射した。

古白が後ろに回避したことでビームが地面に着弾し、煙で古白の姿が見えなくなる。怜は再度ビームを装填し、構えた。


そして、煙の中からビームが突如発射されたが、怜は冷静に回避してからビームを発射。古白は魔術式を展開しながら回避し、今までと違ってかなり太いビームを発射した。『障壁』で防ぐ怜だが、ビームを撃つのを中断させるために通常の『魔力撃』を古白の真上²展開し、ビームが止まった隙に『縮地』で再度距離を詰め、『魔装』で剣を展開して斬りかかる。そしてそれは明らかに古白の胴体を大きく横に凪ぐように命中したが、また、青く発光、先ほども見た未知の魔術式が展開されて古白は無傷だった。


「……?」


怜が動揺している間に、少し顔を顰めた古白がビームを発射して直撃したが、怜は『循環』で少し巻き戻して『障壁』を展開することで防いだ。怜を観察していた古白も、怜がそこまで『循環』を細かく調整できると思っていなかったのか将又別の理由からか、驚いたような表情を浮かべた。怜はすかさず『魔力撃』の弾幕を放つが、古白は慌てて回避して『魔力撃』弾幕を展開した。


しばらく撃ち合いになった後、今度は『稲光』を起動した怜に対し、古白は『魔装』で生成した手榴弾で目眩ましをしたあと、『魔装』で今度は薙刀を展開、『浮遊』で怜の真上に移動したところで『浮遊』を解除、自由落下速度で怜に突き攻撃を仕掛ける。怜は横にずれて回避、続けてきた薙ぎ攻撃を『魔装』の双剣で受け止める。その後に片方ずつ斬りかかる怜だが、片方を弾かれ、そのまま薙刀で縦、横と応戦され押し倒されかけた。胸ぐらを咄嗟に掴んだ怜が体勢を戻し、逆に押し倒した後に双剣を突き刺したが、古白は転がって避ける。そして瞬時に起き上がり、『魔装』の手榴弾で目眩ましを図るが、怜は爆発する前に『稲光』で消滅させる。


その応酬もしばらく続いた後、古白が『魔装』で再度薙刀を生成したが、怜は奪取して遠くへ投げやった。

そのまま双剣を振るう怜に、古白は『障壁』を展開してガードした。しかし怜の『身体強化』もあってか、猛攻に耐えきれずに『障壁』が破壊される。『浮遊』で退避する古白に追い打ちで怜が『紅蓮』―火炎放射のような魔術を放つがそれは紙一重で回避される。

そのまま古白が『魔力撃』を展開したので、またループか、と怜がげんなりしつつも弾幕を注視していた際、古白の胸部が蒼く光っていることに気づいた。


核のようなものがそこにあったのだ。


そういえば、と怜は弾幕を避けながら思い返す。未知の魔術が2回発動された。間違いなく勝利を確信できた瞬間に発動したあれは、青く発光していた気がする。つまりあれは言わば『緊急回避』のようなもので、この核のようなものを破壊すればそれを封じることができるのではないか。


怜は今までのような回避への専念ではなく、多少の負傷は気にせず突っ切り始めた。古白は若干眉を顰めつつ、ビームを発射する。怜はビームを発射して相殺した後、双剣を構えて防いだ。すかさず古白が弾幕を再度展開したところに、怜は狙いを済ませて、その核らしきものめがけて『魔力撃』を放った。

無警戒だったのか直撃し、大きく後退した古白は、わなわなと体を震わせて胸部を注視した。

そのまま動かなくなったので、怜は戦闘態勢を解かないまま古白を見つめた。


しばらくの沈黙が流れ、やがて徐ろに古白が顔を上げた。その目にはハイライトがなかった。

ぼそりと呟いた。


「……そうか。君が手段を択ばないのなら、自分も手段を択ばない」


瞬間、今までに見たことがないほど大きな『魔力撃』のビームが発射された。


咄嗟に『障壁』を数十枚以上展開して防ぐ怜だったが、次々と割れていく。回避を考えた怜が背後を振り返って、思わず絶句した。怜の真後ろで汐宮が未だに呆然として見ていたのだ。

汐宮が回避や防御をするのは不可能だろう。『回復』もできるか怪しい。回避という選択肢は怜の中でなくなったが、かといって今から防ぐ手立てもない。

視界が、白く染まった。

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