表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

エッセイ

スズメへの嫉妬

作者: 久賀 広一

どんどん書くものが間違った方へ向かっている気がしますが、まあお時間に余裕がある方は、お付き合いくだされば嬉しい限りです。


……僕は、時間があるときは「なにか小説のネタが浮かばないかな」とよくウォーキングをしています。


それで、近所にもっさりした庭木を生やしている家があって、そこを通るたびに、「チュチュチュン!」と数匹のスズメ(たまに別の小鳥)が飛び立っていくんですよね。

巣なんかは特に見当たらないから、たぶんそこは鳥の井戸端会議場みたいないこいの場なんだと思います。


「おい、朝はどうだったよ、エサは?」

「いや、ダメだった。けっこうお腹すいたな」

「ねえ、4丁目の宮本さんが、畑に耕運機かけてたよ。ミミズがたくさん掘り起こされたかもしれないから、午後に行ってみよう」


とか、あれこれアテレコしちゃうんですよね……ヒマだから。


それで、通りがかるたびに驚かせて(しげ)みから追い出してまうわけで、毎回すまないなあと思いながらも、タイトル通りにやっぱり羨ましくも感じてしまうんです。


コイツら(鳥さん)は、生きていく上ではいつもテンション高めなんだろうな、と。


何しろ猫やカラス、モズなんかの天敵や寒さにやられることも多いらしいですが、だいたいルーティンワークが定められていて、何かを羨むこともない。


毎日いくらかおしゃべりして、体の一部が自然と進化したり退化したりするのに合わせ、土をつついて「やった! 今日は神社にパンくずが! 子供が菓子パンをポロポロこぼして行きやがった!!」みたいにはしゃぐだけでいい。(勝手なことを……)


自分に与えられた人生の中で、”精一杯ただ生きる”という、偉人も推奨するような生き方がすでにできてるんですよね……


それ以上に選択肢の与えられた人生を生きながら、僕は毎日クヨクヨしておりますよ……「今日も飲みすぎた」とかw


ともあれまあ、そんな風になんやかやと長いあいだ変わらない日々を送っていると、大人になってからの不快な出来事は、大抵”しょうもないやっかみ”から来ているような気がします。


でも、またかたよった意見かもしれませんが、よくよく人を見ていくと”やっかまれるようなお気楽人生”をやれてる人ほど、すごい「ごう」を抱えてたりするんですよね……

ある種の芸能人とか、その典型だと思ったりします。


人ってやっぱり、どこかバランスをとられて作られてるんだなあと感じながら、オチが思いつかなかったので、前回のエッセイで感想に使わせてもらった言葉を挙げたいと思います。


詩人ボードレールの箴言ですね。

ご存じの方も多いかもしれませんが、日本有数の文学者、芥川さんに「人生は一行のボオドレエルにもかない」と言わしめた御大ーーです。



『人生とは、あらゆる患者がベッドを替えたいという願望にとりつかれている病院である』



おぉう! 自分、ぐうの音も出ません!!(泣)







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] はじめまして、かしら。レモンです。 すごく共感できます。たぶん私も、思ったことあるから…… あ、初投稿作品の短編小説で、登場人物に、似たようなことを言わせてたかな。 ……というか、そうか…
[良い点] 雀の会話、良いですね~ ほっこりしました(*'▽')
[一言] わたしも非常に散歩が好きなんですけども、北の大地住みなんで冬場は寒くて無理なんですよね。 それで今日スポーツジムに行ったんすけど、ふと、ウォーキングマシーンの上をどんなに歩いてもどこにも辿り…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ