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数日後
あれから、数日が経ち優真は相変わらずアルバイトで稼いでいた。
しかし、疑問に思ってることがあった。
それは、喫茶店で咲と会った後、あれ以来会っていないのだ。店にも来なかった。
(咲ちゃん来ないな……。俺、まずいことしちゃったかな)と心の中でそう呟きながらぼーっとしていたら、店長の律に心配された。
「大丈夫かい? 具合悪いなら、早退していいんだよ」
「あっ……。いえ、大丈夫ですって! すみません、気を抜いてました」と優真は笑って、アルバイトの作業に戻った。
「そうかい?」
相変わらず心配そうに優真の顔色を伺っていたが、元気そうな優真を見て安心したのか奥の部屋に入っていた。
そして、アルバイトが終わると、優真は携帯を取り出した。
『話がある。アルバイトを掛け持ちしようかと思うんだけど、どこかで会えないか?』と誰かにメールを送った。
『掛け持ちって大丈夫なのかよ!? 無理するなよ。ちょうど、明日の午後空いてるから、バイト先まで行くぜ』
数分すると、返信がきた。
『大丈夫だって! わかった、明日な』と優真は返した。