拓弥と律の見舞い
それは突然の事だった。
トゥルルル
拓弥の携帯電話が鳴った。
「もしもし、」
『拓弥くん、優真くんの意識が戻ったって! 病院行くかい?』
電話の向こう側で律が言う。
「優真が!? 今すぐ行くっす! 律さんも行くんすか?店に行くから待っててほしいっす」
すると、嬉しそうに答える拓弥。
「あいよ。待ってるさ じゃあ後ほど」
二人はそう話をした後、優真が入院している病院へ行くために準備をする。
暫くして、拓弥と律は会って病院へと向かった。
到着すると、すぐに優真が居る集中治療室へ行く。
「優真! 大丈夫か!?」
「拓、弥、大、丈、夫、だ」
弱々しく答える優真。
「大丈夫じゃなさそうじゃないか!」
拓弥が怒鳴る。
「そうだよ、優真くん。無理しなくていいからゆっくり休みなさいよ」
「律、さ、ん、あり、が、」
ありがとうございますと御礼を言おうとした優真だったが、途中で咳き込む。
「おい、大丈夫かよ!?」
優真は咳き込んだまま、頷こうとする。
「とりあえず意識が戻ってよかった。あたし、店に戻るからまたね」
「お、そうだ。俺もやることあるんだった。優真、無理すんなよ!」
拓弥と律は病室に出ていこうとする。優真はなんとか手を上げて振る。
(皆、俺は……)
優真はまだ迷っていた。




