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現在 5日ぶりの目覚め

現在、優真が意識不明のまま五日間が過ぎていた。未だに集中治療室から出れていなかった。


「優真、頼む。目を覚ましてくれ」と優真の父である真次は願う。


何時間か経つと、集中治療室には咲が来ていた。

優真に会いに来たのだろう。話せなくても顔が見たいということもあるだろう。

それでも咲にとっては辛いことのほうが大きい。

しかし、お見舞いに行きたい気持ちもあり病院に足が向いていた。


「優真さん……」

咲はそう呟くと優真の手を握りしめた。


その時だった。

優真の手が(かす)かに動いたのだ。それに気づいた咲は驚いた。

「!? 真次さん、今ちょうど優真さんの手が動きました!」と大きめな声で言う。


「本当かい? 優真!」

真次は眠っている優真に呼びかける。


それに答えるかのように優真の目が開いた。

「優真さん!」


「咲、ちゃん、それに、父、さん?」とゆっくりだが、言葉を発する優真。


「優真分かるか? ちょっと待ってろ」

真次はそう言うと、ナースコールを押す。


数分後、真次の呼び出しに応じるように担当医が入ってきた。

「先生、優真が目を覚ましました」


「!? 優真くん、大丈夫か!」

担当医は真次の言葉を聞くと驚き、優真の元に駆けつけた。


「先生、俺、」

優真はそういって自分の胸にゆっくりと手を当てる。


「ん、どうした?」


「俺、生き、てる」


「嗚呼、優真くん危険な状態にいたんだよ。とりあえずよかった」

担当医は優真の様子を見て安心そうな表情を浮かべて一先ずホッと一息ついた。

しかし、まだ油断は出来ない状況だった。



暫くして優真が口を動かし始める。

そして、声を発する。

「俺、一瞬、だけ、母さん、に会った、気がした、んだ」


「!?」

その言葉を聞いて、驚く真次。真次だけがその意味を知っているが、予想外の言葉でもあった。


「優真さん?」

意味を知らない咲は優真を心配そうに見つめるだけであった。


本当の意味が咲を悲しませる事になろうとはこの時思っていなかった。

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