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過去編9 医師になると決意
何日間か経って、拓弥は優真の病院へとお見舞いに行った。そこには元気な優真がいた。
その様子を見た拓弥は驚いた。
「優真、大丈夫なのか!?」
「ああ、大丈夫だ。ついさっきの検査で近いうち退院できるって言われた」と嬉しそうな優真。
「そ、そうなのか!? よかった、な」
優真の言葉に驚くばかりで戸惑い気味の拓弥。
「でも、病気は治らない。一生、付き合っていかなきゃならない」
「あのさ。俺、優真の為に何か出来ないか考えたんだけどよ」
俯きながら拓弥は言葉を切り出す。
「ん?」
「俺、優真の病気を治すために、医者を目指そうかと思うんだけどさ、」
「そんな、俺の為に。いや、待てよ。もし俺が死んでも、この病気の人たちを治せるんじゃないか!」
「勝手に死ぬこと前提に考えるな。治してみせる。それまで生きててくれ。約束だ」
「ん、わかった。待ってる」
笑みを浮かべる優真。その笑みはどこか安心しているのだろうか、それとも何かを察しているのだろうか。
そして、この時から拓弥の夢は優真の病気を治すために医者になることに必死になるのだった。




