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過去編8 怒りの裏側
翌日、拓弥が学校に着くと、ある男子に声をかけられた。
「青山、佐山のこと何か知ってるのか?」
優真をわざと走らせた男子たちの一人だ。
「嗚呼、まあな」
俯きながら頷き答える拓弥。
「大丈夫なのか?」
「ん、嗚呼」
「本当か? 病気じゃないよな?」
男子は疑心暗鬼になっていた。
「大丈夫だろ」
拓弥は他人事のように無責任に答える。
「本当、本当にか?」
「うるせえな。大丈夫だって言ってんだろ!」としつこく聞いてくる男子に苛立ち怒鳴る拓弥。
「何、怒ってんだよ」
「怒ってねえよ」
「怒ってるじゃないか。何かあったのか?」
「何も、ねえよ」
そう答える拓弥だったが、内心こう思っていた。
(優真が、病気だったなんてな。俺は、あいつの病気治してやれねえかな)




