励まし
咲が拓弥の心配をして後を追っていると、拓弥は屋外のベンチに座り始めた。
「拓弥さん、」
「ん? あれ、優真のとこにいたんじゃなかったのかよ」
拓弥は少し驚いた表情を見せる。
「私、あの気持ち分かるので、拓弥さんが心配だったんです」そう答える咲。
「そうか、わかってくれるのか……。けどよ、咲ちゃんは俺より優真を心配しな!」
「はい。私、弱ってる優真さん見ると自然と涙が出ちゃうんです。だから、」
咲は続けようとするが、言葉が出てこない。
「そうなのか。でも、泣きたいときは泣いてもいいんだぜ」
励ますかのように咲を元気づける。
「はい」
「優真は昔から無理しているばかりな奴だったぜ」
拓弥は溜息をつきながら俯いた。
「そういえば、優真さんと拓弥さんって子供の頃からの知り合いなんですか?」
「ん? いや、あいつは高二のときに俺の高校に転入してきたんだ」
「そうなんですか!? 仲いいから、てっきり付き合い長いのかと、」
「そうか? まあ喧嘩したことはそんなにないな。そもそもあいつの怒った顔そんなに見たことない」
「確かに私も怒った顔は見たことないです。あの、良ければ昔あったときの頃の話聞いてもいいですか?」
「おう、いいぞ。そうだな、最初は病気だって事は知らなかった」
拓弥は思い出すように過去のことを語り始めた。




