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喫茶店にて
咲と優真は店に入ると、店員に案内された席に座った。
「咲ちゃん、何か飲む?」
「えーと、ホットミルクティーで」
「わかった。あっ、すみませーん! ホットミルクティー 一つお願いします」と注文する優真。
(え!)
咲は優真が注文した数に驚いた。
「ついでにデザート何か食べる?」
優真は咲に問い掛ける。
「えっ……いや、いいです」と咲は遠慮した。
「じゃあ、以上でお願いします」
「はい」と店員は下がっていた。
「優真さん、飲まないんですか?」
「嗚呼。びょ、いや、今日は咲ちゃんに会えた事に感謝して奢ってあげようかなって」と嬉しそうに微笑えむ優真。
「答えになってないですよ……」
優真の言葉を聞いて不機嫌そうになる咲。
「あっ、ごめんね。今は何もいらないかな」
「もう、優真さんったら……」
咲は、不機嫌なまま、そっぽを向いた。
「ごめんね」
優真は本当に申し訳なさそうな顔をする。
暫く、二人の間には、沈黙が流れた。