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拓弥の試験前 優真の余命

咲が病室に着くと、優真と拓弥が話をしていた。


咲が来たことに気づいた優真は振り向きこう言った。

「まだ居たんだ。よかった……」


拓弥は咲とすれ違い様病室を出ようとする。

「んじゃ、俺帰るわ。見舞いに行きてえけど、試験も頑張らないといけないしな」


「無理して来なくてもいいからな」と優真は返す。


「んなこと言うなよ。俺は心配なんだからな」


「ん、ありがとな」

そして、拓弥は病室を後にした。


咲は拓弥が出ていった後、さっきの会話のことを優真に聞いた。


「拓弥さん、何かの試験受けるんですか?」


「医師の国家試験だよ。俺の為に医者になるって出会った十七のときに言ってたな」思い出したように言う。


「そうなんですか。そういえば、優真さんの余命って聞いてませんでしたよね?」


「俺の余命、か」

優真は真剣に見つめてくる咲の視線が気になる。


「実は、俺の余命残ってないんだ」


「えっ!?」


「俺、生きれるのは二十までって言われてたんだけど……今 二十三で、」

「それって、」

それを聞いて顔を曇らせる咲。


「ある意味奇跡だよな。二年くらい入院しないで薬だけでやってこれたおかげもあるんだろうけど」と苦笑いしながら言う優真。


「そうなんですか」


「ん、出会った時から俺がこんな体でごめんな……」


「謝らなくて大丈夫ですよ」

無理矢理笑ってみせる咲。それに苦笑いで返す優真。


しばらくして咲は帰っていってしまった。

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