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優真の吐血

「咲ちゃん……」

咲が病室を出ていってしまった後、優真が呟く。


(おい、何やってるんだよ。優真はあの子の事が好きなんだぞ)


(しょうがないじゃないですか。優真さんでしたっけ? 咲がその人の事好きなの私だって知ってますよ)


(両思いなのは見えみえだから、気持ち伝えりゃいいのにな…)

(えっ!? 伝え合ってないんですか? っていうかあなた誰ですか?)


(あ、 俺は優真のダチの青山拓弥だ)


藍と拓弥が優真の前でひそひそ話していると、俯いていた優真が顔をあげる。

「拓弥何話してるんだ?君は咲ちゃんの、ゴホッ、お姉さんだったっけ?ゴホッ」

優真は藍に問い掛けているが、咳が出てしまっている。


「あっ、はい。あなたが優真さんですね。咲がいつもお世話になってます」と礼儀正しく会釈をし優真に微笑みかける藍。

「いや、俺、こそ、うっ」

突然、優真は顔を歪ませた。


いきなりの発作で優真は息苦しくなり、胸を抑えた。


「おい! 大丈夫かよ!?」拓弥が心配そうに声を掛けるが優真は答えられない。


拓弥は急いでナースコールを押し看護師と医者を呼んだ。


暫くして現れたのは優真の担当医と看護師だった。

優真の手やベットの布団には血が付いていた。


「すみま、せん、俺、」優真は手を震わせながら謝った。


「とりあえず輸血の準備を頼む」

「はい!」 

担当医と看護師は、優真の様子を見て一瞬驚くが素早く対応する。


拓弥と藍は呆然と立ち尽くしていた。

「君たちはいったん廊下で待っててくれないか?」と二人に向かって担当医は言う。


「はい……」と藍は返事をし素早く退出するが

拓弥は引き下がらない。


「優真は大丈夫だよな!?」


「拓、弥、大丈、ゴホッ」

再び吐血してしまう優真。


「優真くん!? ほら、拓弥くん廊下出てなさい!!」


拓弥は仕方なく病室を後にした。


(優真耐えろよ……)

病室の扉越しにそう願いながら優真の治療が終わるのを待ったのだった。


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