受験終了後 咲side
二月、それは咲の受験が漸く終わった季節でもあった。
咲は、久しぶりにあの店に行ってみた。
適当に品を選びレジに向かったが、優真はいない。
(あれいないのかな?)
「ありがとうございました」
咲が見たことない新人らしき店員が挨拶をした。
咲は、店を出て行く前に辺りを見渡してみた。
(やっぱりいないな……)
がっかりし、店を出てそのまま帰って行った。
数日が経ち、またあの店に行くが、優真は居なかった。
不思議に思い、咲は店長らしき女性に声をかけてみた。
その人物は律だった。
「あの、優……いつも居たお兄さんはどうしたんですか?」
咲は危うく優真の名前を言いかけた。
「ん? あっ、あの子の知り合いかな? あの子はね……」
すると突然、律は咲の耳に近付いて
『あの子は今、病院に入院してるんだよ』周りに聞こえないように囁くように言った。
「えっ、入院!? どこか悪いんですか?」
咲は目を丸くし、驚いた表情を見せた。その直後、律は口に人指し指を近付けて静かにと合図した。ハッと我に返り辺りを見渡す咲。しかし、周りには人が少なく気付くものは居なかった。
「一緒にいってみるかい?」
律がそう問い掛けると、咲は頷く。
「はい!」
そして、やや大きめな声で返事をする咲。
その後、咲は律と一緒に優真が入院している病院に行くことになった。
優真に何も知らせずに……




