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その8

夢を見ていた、全てが終わった暗闇の中で一人歩いている夢。

とても寒い、灰が目に入って痛い、前が見えない

転んでしまった、痛い

何かに当たった、痛い

雨だ、冷たい

もう疲れた、眠ろう

日が昇るまで、おやすみなさい



彼はより苛烈に、より素早く害邪髑髏へ光球を飛ばし続けていた。

害邪髑髏は光珠を振り払うが何発かはそれをかいくぐって命中していた。

もっとも、効いている様子は微塵もないように見える訳なのだが。

「やはり、目玉を狙うしかないか…」

とはいえ光珠を出してる内はそっちに集中しないといけないから動けない、あっちも動けないのが救いだがどうしたものか。

そこから数分、そうやって膠着状態が続いた。

どうしたもんか…うん?

あのときと同じ何かが噛み合わなくなる感覚、直後彼は勇者と魔王に分裂した。

「嘘だろ…このタイミングで…!?」

「交代だ魔王!いてて…まだちょっと痛むや」

「チッ…大丈夫なんだろうな!」

「あぁ!」

勇者が手を差し出す、それに魔王が飛び込んで再び光となる。

次の瞬間には残った害邪髑髏の目玉を貫いていた。

視界のなくなった害邪髑髏はその腕でめちゃくちゃに辺りを攻撃し始めた。

「これか…」

着地した彼の手には緑の宝石が握られていた、どうやらいつの間にかヤツが飲み込んでたらしい。

それを自分の胸に当てて取り込むと身体に力が満ちていくのを感じる。

「試してみるか」

右腕に力を集中させる、それを前に突き出したとき掌から光が迸り害邪髑髏の頭を貫いた。

そのまま害邪髑髏は崩れ去り、動かなくなった。



「あ、おかえり〜。その様子だとちゃんと手に入ったようね」

あの後、少し待ってちゃんと分離してから元来たところを戻る、仏壇の部屋に入ると何故か正座した天津がいた。

「あ、てめぇ!どこ行って!」

「まーまー、こっちもわりと大変だったんだから。それはそうと次の場所を見つけたわよ」

「なんだって!」

「あの、わりと疲れたんでちょっと休みたいんだけど…」

「あ、それは大丈夫」

天津が指を複雑に動かす、そしてにっこり笑って一言。

「これでOK。じゃ、行きましょ」

まぁ確かにさっきより体は軽くなったけど、そういうことじゃないんだよなぁ…



そのまま一度境界の世界に戻って、休む暇なくゲートを潜ったら今度はとても冷たい場所だった。

というかここ、なんか見覚えが

「なぁおい、ここって…」

「さーてさてさて、ここで君に言うべき言葉は…おかえりなさい、これね」 

「へ?」

「Welcome to meikai」

「冥界!?」

「その最下層である第5層、まぁ滅多に送られるヤツなんていないけど。ねぇ、さっきの意味通じる?」

「通じてるだろ」

「最下層…」

ずっと纏わりつくように感じる冷たさの正体は『死』ってことなのか

「まぁそう身構えるものでもないよ、ここなんて冥王ですらそんな見てないから。じゃ、行きましょ」

「今度はいなくなるなよ…」

天津が先導して二人がそれに続く、行けども暗く冷たい道を結構な時間歩いた先で巨大な檻のようなものが現れた。

「おいおい…まさか…」

「そ、あの中の一番奥よ」

「ヤバい感じしかしないんですけど」

「何言ってるの、元々死んでるんだから別に大丈夫だって。さぁ、二人とも真化して!」

「え…えぇ…」

流石に少し躊躇う、冥界に悪い思い出はないけど一番下となると心の底の本能がヤバいと叫んで止まらないのだ

「あっちょっ!持つなって俺を!」

「はい行く!」

立ち尽くしていると天津は魔王をこちらに投げてきた、避ける間もなく二人は激突してその体は光に包まれその姿を変えた。

「じゃ、いってらっしゃーい」

そのまま、有無も言わさず謎の力で押されて檻の中へと押し込まれて行った。

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