表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の神はインモラル  作者: アリス
第1章
8/319

中途半端という万能

本日は3話更新。こちらは1話目です。

「え、待って。聞いてない」

「今初めて言ったからな」


違う、そうじゃない。そういう事言ってんじゃない。

ここまで話を詰めておいて、そんな大事な事をなぜ今更言う!?


「そんなに深刻に考えなくても大丈夫よ。肉体を持つことになっても、物理的に私達を傷付けられるものはそうそういないわ。私達、曲がりなりにも神なのよ?」

「お前の体にしたって、俺達の宿主になるんだ。並の人間と同じだなどと思うなよ」


そう言われると納得。不安のすべてが払拭されたわけではないが、神様が2人も一緒にいてそう滅多なことも起こらないだろう。


「よし、分かった。自ら面倒事に首を突っ込まなければ命の危機はなさそうって解釈した」

「そこまで分かりゃ十分だ。んじゃ、名付けの儀をする前にその後のことについて少し説明をするぞ」


そう言うと彼等は自分達の髪を1本プチリと抜き取った。

あぁ、もったいない。キレイな御髪がっ!

抜いた髪に創造の神が手をかざすと手のひらサイズの人形が2体出来上がった。


「これは人間界で私達の依代(よりしろ)になるものよ。私達は普段あなたの体に宿っているけど、本気で力を使おうと思ったらあなたの体では耐えられないの」

「さっきは並の人間と同じではないと言ったが、だからといって俺達と同じになることもない。所詮人の身だ」


中途半端だな、オイ。


「まぁ、悪く言やぁ中途半端だが、よく言やぁ万能なんだよ」

「先程から話しているように私が創造の神で彼が破壊の神。私達のそれぞれの力は強くて大きいけど、一方の力しか使えないの」

「だがお前は俺達2人の力を1人で両方使えるんだよ」


何それスゴイ!


「ただしさっきも言ったけど、人の身では使える力に限界があるの。例えば治癒の力。私が使えば傷はもちろん失った血液や四肢の欠損まで回復させることができるけど、あなたの力では傷を治すことしかできないわ」


中途半端だな、オイ。


「そうは言っても、人の身でそれ以上を要求されることもまずないと思うけどね。それから1つ人間界で絶対にやってはいけない事があるわ」

「やってはいけない事?」

「あぁ、世の(ことわり)に反する禁忌というヤツだ」

「死者の蘇生。失われた命をもう一度蘇らせる事は絶対にやってはいけないの」

「さっき説明したが、本来命が失われたら、俺の力で回収し」

「私の力で新たな生命へと生まれ変わらせるんだけど」

「無理に蘇生なんてさせたら回収ができない。朽ちる体に無理矢理魂を戻そうとしたらどうなると思う?」


・・・あ、まさか


「そう、アンデッドが出来上がるわ」

ここまでお読み頂きありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ