神様の秘密
5月病を吹っ飛ばせ勝手にチャレンジ企画!
毎日更新挑戦中!
本日は19日目。
ここから新章に入ります。
村を出た私達は、再び森の中を絶賛移動中。
相変わらず魔獣ホイホイのオプションは継続中である。
私達が向かっているのはウィムニスの王都。
そこで何か有力な情報が得られればいいんだけど。
そうそう、レオさんとラインさんも訪ねないとね。
それにしても、今まであれだけ「世界の均衡を揺るがす何かが!」って言ってたのに、今の所世界は平和で、しかも私の召喚自体がイレギュラーだったっぽい話を聞かされたら、村長に冗談で言った「私の出現が大変なこと」ってことが真実味を帯びてくるんだよな。
そう2人に言ってみると
「それもあながち間違いじゃないのよね」
「そもそも神聖国の神官以外に契約者の召喚をできるヤツがいること自体が問題なんだよ」
「そんなのがいるって時点で、何か大きな事が起こる可能性は高いわよね」
「なんにせよ、問題はあるんだね」
「そうだな。あ、それと神聖国に入る前にどうしてもやっとかなきゃならないことが1つある」
「顔を隠すことね」
「?なんで?」
突然顔を隠せなんて言い出した2人にその真相を問えば、『鬼』という化け物の存在を教えてくれた。
「何それ?昔はいなかったのに突然現れるようになったの?」
「あぁ、そうだ。原因は俺達にも分からない」
「・・・前から気になっていたんだけど、2人は神様なのにこの世界で起こってること、あんまり詳しく分かってないよね」
私がそう言うと、2人はピタリと動きを止め硬い表情になった。
言っちゃマズかっただろうか…。
2人は顔を見合わせ頷くと遮音の結界を張った。何だ?内緒話か?
「これはあんまり自分らの口から説明したくねぇんだが…」
「私達はね、本体じゃないのよ」
「フェッ!?どういうこと?今の2人は分身体ってこと?」
「まぁ、そういうことだ。これから話すことは俺達3人と神聖国の当代の国王と神官しか知り得ない超極秘事項だ」
「そもそもなぜあの国だけが神聖国と呼ばれているかだけど…」
「神聖国の神官だけが契約者の召喚をできるからじゃないの?」
「それも理由の1つだが、本当の理由はあの国に俺達の本体があるからだ」
「この世界では『魔核』と呼ばれているわ。魔核はこの世界を作り出し、維持するための根源でもあるんだけど、他力にせよ自力にせよ動くことができないの」
「それだけのデカい力だからな。ロクでもねぇやつが利用しようなどと考えねぇように自らを封印しちまったんだ。この世界を維持するための力だけを残してな。だから、細けぇことは全部俺らに丸投げだ」
「私達は最初に出会ったあの空間で、細々と色んなことをやってるのよ」
自らを封印した魔核は、動けなくなった自らの手足にするべくヴェールとヴィータを生み出したのだ。
しかし、そこで予想外なことが起こった。
「結論から言うと、私達は失敗作なのよ」
「力だけはいっちょ前に持ってるから神ってポジションにゃぁいるが、倫理観が欠けた不完全な存在になっちまった」
「だから魔核は私達が好き勝手しないようにあの空間に閉じ込めた。人間の手に負えないことが起こった時だけ、契約者という良心を伴いこの世界で力を振るうことを許したのよ」
「元より完成された存在なら、わざわざ2人になんて分かれてねぇだろうしな。この世界で起こったことは神官がちょいちょい報告に来るんだが、契約者の召喚然り俺達は魔核を通して又聞きしてるって状態だったんだよ」
なんか、すごい話を聞いた。
でもちょっと・・・情報量が多すぎる。
一旦休憩をさせてほしくて、立ち止まる。辺りはすっかり暗くなっていた。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
明日も更新予定!
よろしくお願いします。m(_ _)m




