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異世界の神はインモラル  作者: アリス
第3章
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初めての別れ

本日は2話更新。こちらは2話目です。

雷鳴のみんなと別れた後、私達は荒磯亭へ行くことにした。

他のお店を開拓しても良かったのだが、2人が昨日私達が食べていた料理を食べたいと言うので連日のご来店である。


「いらっしゃいませ!あ、カオリさん!また来てくださったんですね!」


サム君が爽やかな笑顔で出迎えてくれた。大変歓迎してくれている。

それはいい。ありがたい。だがナゼ私の名を知っている?


「こんにちは、今日もお世話になります。…あの、私名乗りましたっけ?」

「あ、失礼しました。実は今、カオリさんはこの街でちょっとした有名人になっているんですよ?『ギルドに換金しきれない程の魔石を持ち込んだ冒険者がいて、黒目黒髪の珍しい容姿をしてる』って。それで僕は昨日ご来店くださった方だって思って妹のマリンに聞いたら、きっとカオリさんのことだろうって」


・・・マジか。なんか急にいたたまれない気持ちになった。

そんな私の哀愁をよそにヴェールとヴィータは念願の食事を前にテンションMAX。

席に着き料理が運ばれてくると2人は夢中で食べ始めた。

たださすが神様というかなんというか、食べる所作や食べ方がそれはそれは上品でキレイだった。


「この店うまいな。また来よう」

「そうね。カオリ、転移魔法のマーキングしといてね」


などと言いながらまぁ食べる食べる。神のくせに食欲の権化だな。

一通り満足するまで食事を堪能した私達は店を後にした。

・・・もちろん転移魔法のマーキングもした。

2人は満足したようだったが私はまだ欲しいものがあった。

それになんだか有名人になってしまったらしく、この街に少し居づらくなったのでできれば早々に出立したかった。


「胸当てが欲しいんだよね」


私達3人は心臓を共有しているため

1人でもやられてしまえば他の2人も道連れになる。

私達の体を物理的に傷付けられるものはそうそうないと2人は言っていたが、それでも人間の(さが)というのは抜けないもので、弱点はなるべく守り隠しておきたいと思ってしまうのだ。

そう説明すると2人も納得して、じゃあ3人分買おうということになった。


防具を売る店に入り商品を選んでいると「あんた、カオリさんだね?」と声をかけられ、サム君の話が事実であることを身を以て実感した。

こちらの世界には黒目黒髪の人はいないようで

容姿のせいで目立っている事も分かった。

私としては日本人としての証をどこかに残しておきたかった一心で、髪と目は前世と同じ色にしてくれとヴェールに頼んだのだが、こんな事になるとは・・・。


防具屋にて胸当てを3人分と、これ以上目立たぬように外套もフード付きのものを新調した。

宿に戻る途中に揃いのアミュレットを4つ買う。

店頭に並んでいる商品には、はめ込んである魔石に(あらかじ)め魔法が付与されているものと、空の魔石の物がある。

私が選んだアミュレットにはめ込んである魔石は空の状態。

お店側に頼んで魔法をカスタマイズし付与してもらうこともできるが、そうなると当然ながら別料金。

しかも付与する人間のレベルによっては注文通りにならないこともあるのだとか。

そのため自分で魔法を付与できる人は空の状態で購入し

自分でカスタマイズするらしい。

私も空の状態で購入し、魔石が耐えうるギリギリまで対物理と対魔法の守護魔法を込めた。


宿に戻り4人を訪ねると、ジンとファイも戻ってきており私達を出迎えてくれた。

私達が明日の朝出立する旨を伝えると

驚きながらもみんな別れを惜しんでくれた。

先程買ったアミュレットを「お礼と再会の願いを込めて」とプレゼントすると、ジャイルとニーナは涙を浮かべながらも喜んでくれた。

ジンも少し寂しそうな顔をしていたが、ファイだけは少し呆れたように「大袈裟ね。多分またすぐ会えるわよ」と言っていた。

あー、そう言えばあの時3人で何を話してたかまだ聞いてないけど

ファイちゃん、君は何か知ってるね?


そして翌朝、私達は初めてできた仲間に別れを告げ

次なる地へと向かうのであった。

ここまでお読み頂きありがとうございました。


これにて第3章終了です。次回から新章に入ります。


明日から5月。突然ですが明日から挑戦をしてみようと思います。

題して、ゴールデンウィーク勝手にチャレンジ企画!

毎日更新に挑戦!

当面の目標として、5月中は1話ずつ毎日更新していこうと思います。

お付き合いの程よろしくお願いします。m(_ _)m

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