やっと会えたね
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
「ん・・・んん・・・あれ?」
ここはどこだ?
…私、どうしたんだっけ?
えっと、確かさっきまでリーフの背に乗って
首都を燃やそうとする、大規模魔法陣を止めるべく
最大火力で攻撃魔法を・・・
「!!リーフ!リーフ!?どこにいるの!?ねぇ!リーフ!!」
「あ!起きた?おはよう、気分はどう?」
「うわ!・・・びっくりしたぁ・・・え、子ども?」
ふと周りを見渡せば、そこは何も無い空間。
そして突然聞こえた声に驚き振り返れば
そこには5〜6歳の少年とも少女ともつかぬ
見知らぬ子どもが1人、立っていた。
「うんうん、意識も記憶もしっかりしてるみたいだね。良かった!大丈夫そうだ!」
良くも大丈夫でもないんだが・・・
「えっと?ここはどこで君は誰なのかな?なんでこんなところに1人でいるの?」
「わぁ。質問攻めだぁ」
保護者出てこい。
こんなところに幼子を放置するんじゃない。
プチパニックに陥っている私が
思わず矢継ぎ早に質問をすると
その子は楽しそうにクスクスと笑っていた。
「えーっとね、まずは初めまして、だね。僕は魔核。君がヴェールとヴィータと名付けた、あの2人の本体だよ!へへっ、やっと会えたね」
「!?」
マジで!?
こんな年端もいかない幼子が、あの2人の本体だと!?
思ってたんと違う!ガッツリ人型だった!
「魔核」っていうくらいだから
もっとフワフワッとしたのを想像してた。
いや、だとしても!言うなれば神様の親玉だよ?
なんか、もっとこう・・・ゼウス!
みたいな感じを想像するじゃんか。
それがまさか、こんな・・・。
だけど、よくよく見てみれば
プラチナブロンドのフワフワの髪と色白な肌
赤い瞳と、作り物のように整った顔立ちは
ヴェールとヴィータの特徴を、足して2で割ったような
容姿をしていた。正直メッチャかわいい。
「次にこの場所なんだけど、ここは僕の力で作り出した亜空間だよ。だからここには何も無いし、僕しかいないの。んで、君はさっきの魔法で、力を使い果たしたから死んじゃうの」
「フェ!?私、死んだの!?また!?」
「あー、違う違う。まだ、まだ死んでない」
「え、ちょ、まだって何?死ぬことはもう確定なの?」
突然の死刑宣告に絶望していると
魔核は焦って説明を始めた。
「だ、大丈夫だよ。死なないようにもできるから。えっと、今の状況はね、力を使い果たして死にそうになっている君を、僕がここに繋ぎ止めてるって状態なの。何もせずにここから出れば君は死んじゃうけど、もし…もし君が、僕のママになってくれるなら、生きて戻れるよ」
「ママ・・・?あ、器ってこと?」
「うん…そう」
あぁ・・・そうだ。すっかり忘れてた。
その話、全然考えてなかった。まだ有効なんだな。
モジモジとしながら、言いにくそうに上目遣いで
こちらの様子を伺っている様は、控えめに言って天使だ。
このまま私が死んでしまえば
恐らくヴェールとヴィータも消えてしまう。
まだ元凶の始末すらできていないのだから
それだけは避けなければ。
こりゃもう、どう足掻いても受け入れざるを得ないようだ。
「分かった。器にはなるよ。でもその前に、私の質問に答えてからね」
「本当!?やったぁ!うんうん、何でも聞いて!全部答えちゃうよ」
はしゃぎ回る天使。クッソかわいい。
それから私は、知りたかったこと
気になっていたことを、次々と質問していくのであった。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回更新は31日、月曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




