皆、出番だ!
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
束の間の休息を終えると、再び森の奥へ進み始める。
ここから先は精神攻撃&アンデッド出現地帯となるため
DGは本来の姿に戻り騎士と魔術師達は
討伐よりも拘束をするための準備を整えた。
そして何より、一番気合を入れて臨戦態勢を整えたのは
ランドルだった。
「ぃよっしゃ!ようやく俺の出番やな」
「ランドルって今まで出番無かったっけ?」
「そーゆーこと言うとんのとちゃうねん。アンデッドがぎょうさん出てくんねやろ?ほな、その魂の解放は神官様にお任せや」
「そうだな。アンデッドの魂は神力を持つ者にしか解放できねぇから、こっから先は俺達も参戦しねぇと進めねぇぞ」
「あぁ、そういえばそうだったね」
過去何度かアンデッドからの襲撃を受け
その時に教えてもらった魂の解放。
初めて見た時は、ヴェールとヴィータにしかできないこと
なのかと思っていたら、どうやら神力を持つ者ならば
誰でも可能だったようだ。
神力は、簡単に言うと神様、及び神様に近い所にいる者
だけが持つ特別な力。
契約者である私はもちろん、契約者を召喚できる神官や
神官見習い達にも神力がある。
スペルディアが神官見習いを殺し
その心臓を持ち去ったのは、契約者を不正召喚するため
神力が足りなかったからだ。
歩を進めるうちに、何やら不快な感覚に襲われ始めた。
それと同時に…
ガサッガサッ ザッザッ
四方八方から足音が聞こえてきた。
「出てきたな。魔獣の数があれだけ増えていたんだ。ここも覚悟しておいた方がいいだろうな」
ダレルが誰へともなく警告をした。
だが、そんな彼の言葉も耳に入らないほど
私はMAX苛ついてた。
どうやら精神攻撃が始まったようだ。
同行している者達にも、恐慌状態に陥る者が出始めた。
すると、待ってましたとばかりにDGが交互に吠えだした。
「ギャーーー!!」
「ギャオーーー!!」
「ギャアアァーーー!!」
うーん、うるさい。
グスト山で聞いた時以来だが相変わらずのやかましさだ。
先程までのイライラMAXはなくなったけど
これはこれでちょっと苛つく。
でもこれがないと、きっとこの森は灰燼に帰すだろう。
なるべく鳴き声を気にしないようにしながら
アンデッドの魂を解放していった。
ただ蹴散らせばよかった魔獣達とは違い
拘束だったり魂の解放だったりと
やることの多いこの場所は、なかなか前に進めなかった。
一体どれだけの人間を殺してアンデッドにしたのだろう。
到底許せるものではない。
絶対に報いを受けさせてやる。
日が傾き始め、空が暗くなってきた頃
ようやくアンデッドが出現しなくなった。
ここまで来れば、塔の入口はもう目前のはず。
だが夜の帳が降りてしまった今、闇に隠れてしまい
入口を発見することも、前へ進むことも難しくなった。
「今日のところはここまでにしよう。夜が明け次第、塔へ向けて出発する。最後まで気を抜くな!」
安全地帯と思われる所に天幕を張り
交代で休むことになった。
少し先の方から風が吹き荒れる音が聞こえる。
確か、この先は強風が吹き荒れてるって言ってたな。
明日、いよいよ塔に入る。
最終決戦はもうすぐそこだ。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回更新は20日、月曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




