役に立つストーカー
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
これは…私のせいだ。
あれから1週間が経過したが
未だ、誰もマーキングに成功していない。
先日、ご機嫌伺いがてらウィムニス組に念話を繋ぎ
こちらの進み具合が芳しくないことを報告した。
すると返ってきた答えは、恐らく私のせいだろうとのこと。
どういうことかと問えば
本来なら、獣人、亜人は人間の魔術師よりも遥かに
魔法が上手いはずなのだと。
通常であれば、契約者はヴェールとヴィータとの
契約により力を得た後訓練を重ね、難なく魔法を使える。
従魔というのは、主である契約者の影響を強く受けるため
当然のようにハイレベルな魔法を使えるものらしい。
だが私の場合、魔核の影響により
魔力量や、魔法の威力がかなりおかしい。
攻撃魔法が調整できず、攻撃手段を体術に全振りした結果
魔法をほぼ使わないという状況になった。
魔核が干渉しているのは、あくまで私だけ。
従魔達には魔核の干渉がないために
私本来の力だけが反映されている状態なので
魔法の使い方そのものが上手くできていないらしい。
・・・これってつまり、魔核の力が無かったら
私って契約者としてはかなり雑魚ってことだよな。
『別に、そういうことでもねぇよ』
『今までの契約者だって、いきなりまともに魔法が使えたわけじゃないのよ。みんなそれなりに練習して、実戦で使って、ようやく自分のものにしていたわ』
『従魔契約をするのは、大抵魔法をしっかり使いこなせるようになってからだったしな』
『・・・ってことは、今まで私は魔核の力のお陰で魔法を使えていただけで、自分の力で魔法を使ってたわけじゃなかったってこと?』
『あぁ…多分な』
・・・と、こんなやり取りがあった。
どうやら私は勘違いをしていたようだ。
このとんでもない力が、自分のものになっていると
思い込んでいた。
だが、ヴェールとヴィータの話を聞けば
私はこの世界に来てから、魔核の力を借りて
魔法を使っていたのであり、自分の力は使っていなかった。
その結果、私の影響のみを受けている従魔達は
魔法があまり上手くない。
なぜなら、私の魔法レベルが低いから。
ということになるのだ。
これは…どうにかできないものか。
どうにかして魔核の干渉から抜け出して
私自身の魔法レベルを上げる修行ができないものか。
ヴェールとヴィータに相談するも
『無理だな』
『もしカオリが魔核の干渉から抜けられるとしたら、器になることを受け入れた時か、もしくは・・・』
『死んだ時だけだな』
『マジか…』
『でも害のあるものではないし、そうね…役に立つストーカーとでも思えばいいわ。従魔達には個々で頑張ってもらえば大丈夫よ』
『…役に立つストーカー…』
謎のパワーワードをぶっ込まれて脱力。
悩むのがちょっと馬鹿らしくなった。
そういえば、あれからバタバタしてて
すっかり忘れていたけど
魔核の器になるか否かって話
ちゃんと考えてなかったな。
本当はもっとしっかり向き合って
考えなきゃいけいないんだろうけど、正直怖い。
それに、話ができるなら魔核とも一度話をしてみたい。
なぜ私なのか、何を望んでいるのか。
納得できる理由が欲しかった。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回更新は25日、木曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




