見えるというか
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
評価もしていただきまして心より感謝致しますm(_ _)m
ダレルが到着し、魔術師団にもうちの子達を紹介し終えると
私、タツ、ダレルはフェードアウト。
ヴェールとヴィータも、これからの話の内容が気になると
念話を繋いだままにして、拠点に戻った。
到着すると、狼兄弟がお茶の準備をしておいてくれた。
「おかえりなさいませ」
「ダレルさんも、いらっしゃいませ」
フェンとヘルが出迎えてくれたのだが
「あれ?ヨルは?」
「それが…なんだか嫌な予感がすると…」
「ジッとしていられないらしくて、森の見回りに行きました」
「嫌な予感?…それは、困ったね」
「何か、問題があるのか?」
「あぁ、うん・・・ちょっとね」
ヨルの勘はよく当たる。
本人も自覚しているのだが
ヨルは頭を使って考えることが苦手。
だけどその分、あの子は勘がとても鋭いのだ。
それを知っているだけに、私も兄弟達も不安に駆られた。
「しかし、何かあればヨルから連絡があるはずです。ひとまず今は、お話の本題の方を」
フェンが執り成してくれたので、私達は落ち着いて
テーブルに着くと、ダレルが話を切り出した。
「さて、それではアーサーのことだが…タツ、話をしてもらっても?」
「あぁ、そうだな。だが、その前にまず確認しておかなければならないことがあるんだが…ヴェールとヴィータにも聞こえているんだよな?」
「うん、繋がってるよ」
「ならば、この世界の神である2人に聞きたいのだが、この世界には、なぜこんなにも霊が少ないんだ?」
『霊?…あぁ、アレか。お前らのいた世界で言う、人間の死後の姿。こっちじゃ俺が人間の死後、魂を回収してるから基本的にはそういうのはいないはずだが…』
「…タツ、レイ、とはなんだ?」
「?霊は霊だが…なんだ?イマイチ噛み合わないな」
「タツ!やっぱり見える人だったんだ!」
「いや、見える見えない以前に、そもそも俺はそういう世界の住人だ」
「あ、そっか」
タツが元いた世界は、確か妖の世界だったっけ。
そこには、悪霊から昇華した
邪神や守護神なんかもいるそうだ。
私が元いた世界から妖の世界へ行くのは容易ではないが
その逆は、さほど難しくないらしい。
「だから、本来人間の世界というのは、相当数の魑魅魍魎が跋扈しているはずなのだが、この世界には、その類のものが見当たらない」
妖の世界に住まう者達も、元を辿ればそのほとんどが
人間の怨念などから生まれているそうで
例えば、とある悪霊がいたとして、その悪霊と
同じ感情に支配されている人間には
その悪霊が取り憑きやすいのだとか。
「あー、なるほど。そういうことか。あのねタツ、そもそもこの世界と私達が元いた世界では、死後のシステムが違うのよ」
「システム・・・」
「そう。まずこの世界では、人は死後、成仏しない」
「何!?では、魂はどうなるんだ?」
この世界に来てから初めて大きなカルチャーショックを
受けいたタツに、この世界の神様式輪廻転生システムを
説明すると、とても驚いていた。
「では、通常であれば悪霊になるような怨念は、魂と分離され、魔獣として現世に留まるということか」
「そういうことだね」
「・・・だとしたら、アーサーのあの状態は、かなり異常なものだと思う。どうにかした方が・・・」
「どういうことだ?」
焦ったようにダレルが口を挟んだ。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
ちなみに、この世界の神様式輪廻転生システムと魔獣については
第1章の「新しい体」及び「中途半端という万能」
第3章の「満を持して」をご参照頂けると幸いです。
次回更新は23日、火曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




