パタパタとゲッソー
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
パタパタパタパタ・・・
パタパタパタパタパタ・・・
パタパタパタパタパタパタ・・・
さっきまでへにょんと項垂れていた耳はピンッピンに上を向き
キラッキラの目でこっちを見ながら、ちぎれんばかりの勢いで
尻尾を振り切っている子×3。
おかげで我が家のリビングには扇風機中運転くらいのそよ風が巻き起こっている。
ヨルを鼓舞するためにした話だったが、思いの外兄弟達にも刺さったようだった。
「もちろんッス!何があろうともカオリ様の期待を裏切るようなマネはしませんよ!」
「えぇ、お任せ下さい!」
「頑張ります!」
ふぅ、一件落着。無事に話がまとまった。
この話をして以降、3兄弟の戦闘訓練にますます力が入ったのだった。
そんなこんなで1週間。
やっぱり少し時間がかかってるみたいだね。
なんて考えてると、タツが短刀を持って来た。
「あ、それって、前回ダレル達が来た時に打ってたやつ?」
「そうだ。次に来た時にダレルに贈ろうと思ってな。友好の証と言うには少々物騒だが、俺が手ずから作ったものだ。気持ちは伝わるのではないかと思ってな」
「うん。そうだね、いいと思う」
最初はお互いおっかなびっくり話をしていたけど、何か通じるものがあったのか
帰る頃には友達のような空気が漂っていた。
そして、遂にその日がやってきた。
「あ、来ましたね。ちょっと行ってきます」
フェンが玄関まで出迎えに行き、ダレル達を招き入れた。
今回は、ダレルとジンとファイだけだ。
「いらっしゃい!ちょっとだけ久しぶり…って、ダレル!どうした!?」
前回彼等が帰ってから、約10日振りの再会となったわけだが
なんだか、ダレルがやつれている。それはもうゲッソリと。
「いや・・・もう、ホントに色々あってな」
「とりあえず座って座って。タツも呼んでこよう」
全員揃って着席すると、ミモザとリーフがお茶を持ってきてくれた。
彼女達と会うのは初めてだったはずなので、お互いに紹介し合う。
「では、こちらの2人が前回聞いた4つの群れのもう2つの方のボスか」
「はい。今回は、カオリ様の従者としてお供させて頂きますぅ」
「よろしくお願いしまっす!」
「あぁ。こちらこそ、よろしく頼む」
それからタツが例の短刀を差し出した。
「ダレル、どうか友好の証として受け取って欲しい。それは『懐刀』というものだ。俺の元いた世界では、病魔や厄災から所有者を守ってくれるお守りとされているもので、家族や大切な相手に贈るというのが俺達鬼の風習だ。どうか末永くこの国を護り生きて欲しい。意図せず人間達を傷付け、散っていくことになった同胞達のためにも…」
「タツ・・・。あぁ、ありがとう。しかと受け取らせてもらう。立場上、無闇なことは言えないが、ダレル・バートン個人として、いついかなる時もタツの味方でいることを約束するよ」
ガッシリと交わされた握手。正直ホッとした。
この世界で、1人でも多くタツの味方が増えればいい。
そんな風に思っていたから、この握手がとても大きな希望に見えた。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回更新は5日、木曜日を予定しております。
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